ファーストキス 1ST KISSのレビュー・感想・評価
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接する瞬間に
駈の死が一瞬のことのように描かれているが、ハルキゲニアが化石として堆積していた時間を考えれば、私たちの人生も一瞬にしか過ぎない。
あってもなくても大差がない今日という一日。死んでても生きてても今日という日は進んでいく〈私〉の存在。人生に定まった意味もないのだから、私たちはただ死が訪れる瞬間を待っていればいい。
でも、
どうして私たちは恋愛をしたり、誰かと生きることを選ぼうとするのだろうか。
カンナも駈の早すぎる死を回避しようと行動する。離婚届を出すほどに関係は冷め切っていたのだから積極的な動機はないのだろうけれど、タイムスリップしたのなら仕方がない。
ここで印象的なのは結婚を回避する行動が失敗に終わる点だ。カンナの発想は正しい。結婚後の行動を変えようとしても難しいのならば、そもそも結婚しなければいい。彼には好意を寄せてくれる里津がいるのだから、尚更カンナと結婚する必要もない。彼女が存在する理由はない。
しかし、物語はこの選択を挫折させる。駈とカンナが赤い糸で結ばれていることを変更不可能な運命として決定づける。それなら〈私〉がいなくなることではなく、〈私〉がどのように他者や瞬間に接するかが問題となってくる。だから本作のタイトルが「ファーストキス」なのだろう。
口に運んだ途端に溶けてしまうかき氷を食べようとするとき、はじめて〈あなた〉に会ったとき。数年前に頼まれた餃子が届いたとき、パンくずがマグカップに入っているのをみてしまったとき、隠されていた手紙を読むとき、どのように接するか。失敗もあるかもしれない。でも写真のように瞬間を振り返ったとき、笑っていたり、よかったと思えているのが多ければいい。それは運命を変えたということではないけれど、解釈は変わっている。
それこそ日常の再解釈や肯定と言うべきものであり、私たちが誰かと生きようとする理由だろう。人生や〈私〉の些末さに変わりはないが、その一瞬は何にも代え難い美しいものだ。
思えば映画だって、瞬間を連続させて動かしたイメージである。
それなら、どう接する?
失って気付く事。
結婚15年目に離婚を決意した当日、夫・駈(松村北斗)を事故で亡くした硯カンナ(松たか子)。
付き合い始めて僅かで結婚を決めた二人にも、カンナが仕事を始めた事もありボタンのかけ違いは加速度を増し、やがて別れが…
タイムリープして来たカンナに自分が人助けをして死ぬ事を聞いた駈は、カンナとの結婚生活を幸せなものにしたい、そして自分が居なくなった後のカンナの幸せを願い、そしてそれはほんの少しの相手を思う気持ちで15年の結婚生活を豊かなものにするべく努力したのでは無いでしょうか。
カンナが最初にリープした時、美しい鹿が現れたのは崩落事故からカンナを助けるべく生きさせる象徴だった様に思えます。
忘れていた自分の感情を取り戻すが如く、幸せな結婚生活を送る筈だった二人にチャンスが与えられたのでは無いでしょうか。
それに応える様に何度も何度もミルフィーユの様に、駈を助けようと過去と現在を行き来するカンナ。駈もそんなカンナの事がやはり好きだった。
結局、駈の運命は変える事は出来なかったのが少し皮肉だと思えたのは、「駈の死」が無ければ二人は忘れていた気持ちを思い出す事が出来なかったのかなと…でも確実に15年の月日は変える事が出来たので十分かなと思ったり複雑です。
因みに無くした片方の靴下は忘れた頃に見つかる事も多いけど😅
なんかもやもや
うーむ。タイムリープものは大好物だし、運命がわかりながらその人生をやり直すのも好き。でもなんかもやもや。あんなに奥サンド仲良く幸せに暮らせる様になったのに、死ぬとわかってる現場に行くかな。奥さん置いて。死ぬとわかってるからこそ、全力で奥さんを愛したってことなんだろうけど、何かなあ。
「バタフライエフェクト」の夫婦版。
15年前は愛し合って結婚したはずの夫婦もいつしかすれ違い、険悪になっていよいよ離婚することに。
が、離婚届を提出しようとしていたその日に夫は駅でホームに落ちた人を助けて事故死した。
それからしばらくして未亡人となった元妻は車で走っている途中にトンネルを潜ったら15年前の夫と初めて出会った頃にタイプスリップしていた。
当時の夫は結婚式場で働いていて、大学教授の娘婿になるかもしれなかったのだが・・・結局主人公と結ばれて研究者の道を諦めていくことになるのだった。
過去と現代を行き来するうちに、過去を変化させると現代の状況にも変化が起こることを感じた主人公が、夫を亡くす未来を回避しようと奮闘するのだが・・・・。
つまりは「バタフライ・エフェクト」の邦画夫婦版。
過去の変革を起こしても思うように未来が上書きされず、夫と結ばれる基本線上では夫の命を救うことはできない。
では、どうすれば良いのか?もっと根本的な変革を起こさないとダメ。
主人公は自分と夫が結婚しなければ夫が死ぬ未来も回避できると考えて、全てを過去の夫に話して自分との結婚を止めさせようとするのだった。
未来が上書きされると過去のそれまで奮闘していた主人公は存在しなくなってしまうような感じになるのは釈然としない部分もある。それまで感情移入していた主人公と、ラスト付近の主人公とは同一人物でも接点が無いので視聴者は感情移入ができずに戸惑うこと必至である。
それと、夫婦仲が良くなったのに結局15年間「子供作らなかった」というのも不自然な気がしますよ。
もう一回ちょうだい
首都高からタイムトラベル?
15年前の8月に?
ちょっとこの辺りがいい加減な作り。
ちょっと納得し難いなぁ、
ラストの駈からの手紙には駈からの愛情がたっぷり
詰まっていてカンナ好き❤️好きが
ビンビン伝わるのだけど、
この手紙を書くのって
15年前に現在のカンナに会い
2024年に亡くなる、
と聞いたからだよねぇ。
その時離婚するという未来にはショックを受け
結婚生活をやり直そうと決心。
そして15年後も二人仲良く生活している。
離婚にはショックを受けるのに、
駈自身の死には抗おうとしないのか⁉️
理解しにくい、😓
この朝、会社に行かず休めば良かったのではないか⁉️
それとも生死に関してだけ変更できないのか⁉️
15年前の駈は、45才のカンナに積極的だった、
なぜか⁉️
大学の助手で女性とは話もできない駈なのに。
カンナがタジタジするほど。
吉岡里帆さん、
イヤな役だったなぁ、配役もったいない💦
駈の為に結婚の事実も断ち切るカンナと
死よりも離婚を嫌がる駈との愛情物語、
松村北斗さんの真面目ながら積極的な求愛が
心❤️にジンジン来ました。
松たか子さんは実際超美人だろうけど、
やはり若い頃には敵わないかな。
あの若い頃のカンナをどうして出せたのか
教えてください。
前提からしておかしい
昨今の安易なタイムスリップ物に辟易してる所にこの作品
ヒットしたのである程度は楽しめると思ったのだが、、、
物語は離婚届けを出すはずだった日に事故死した夫をある日偶然タイムスリップし過去の若き日の夫に出会い事故死を防ごうとする
いかに離婚するほど嫌いな人でもさすがに無残な死から救ってやろう
ここまでは理解出来ます
しかし何度やっても上手くいかない
嫌いな人をそこまで労力を使って救おうとするでしょうか?
それなら何故大好きな夫の設定にしなかったのか?
もちろん後に未来から来たことを明かすので夫がいかに嫌な人間だったか反省させ仲の良い夫婦の姿を見せたい意味があったのでしょう
そこも理解出来ます
しかし人間ってそんな簡単に変われますか?
そう思っていても結局は離婚するのではないか?
また若き日の夫が老けた妻に恋するのも不自然です
恋してもらわないと近づけず物語にならないから強引だなと感じます
普通に吉岡里帆さんの方に惹かれるのでは無いですか?
もちろん未来で結婚するほど馬が合うとはいえさすがにあのイケメンが恋愛対象にするとは無理があります
脚本のこじつけにしか思いません
この納得出来ない前提があるからギャグのシーンも笑えないしラストも泣けませんでした
普通に退屈でしたね
冷めきったご夫婦へ
冷めきったご夫婦が鑑賞すると、もしかすると作品鑑賞中だけは、結婚前の気持ちに戻れるかもです。冷めきったとはいえ、カンナが必死になって駈が死なない様に奔走するの、これ、愛ですよね。
時空を超えて描かれる夫婦の再生物語(パラレルで)
WOWOWで「1ST KISS」鑑賞。
2025年の映画、時空を超えて描かれる夫婦の再生物語。
駅のホームに転落した赤ちゃんを助けるために人身事故に遭った夫の駈(かける)の姿から物語は始まる。
すっかり冷め切って会話もなく「無」になっていた夫婦関係の駈とカンナ。
3年待ちの餃子が焦げたことで強く「戻りたい」と願って職場に戻る道中、妻のカンナはタイムトラベルできるようになるという設定に少しクスリとしながらわりと早めに物語は展開していく。
妻を残して死んでしまった夫の過去の行動や嗜好等を変えたら、夫は生きていて、未来も変わるんじゃないか?と思い始めたカンナ。
あんな関係になってしまっていたけど、タイムトラベルを続けていくうちに、一からやり直したいと願い始めたカンナの想いにまず涙。
何度もタイムトラベルを繰り返し、行き着いた先の答えを見つけた時の懸命さに号泣。
カンナ役の松たか子さんの色々な表情も見られてそこも愛おしかったです。駈役の俳優さんの絶妙な表情の差も。
歳を重ねた声と、若い頃の声の使い分けもうまい。
若かりし頃の駈に会いに行くためにカンナが費やしてきた日々を知った時の駈の姿にもとてもあたたかい想いを感じられる。
夫の若い頃との交流を重ねていくうちに出会った当時の恋心を思い出していくカンナが可愛らしくてまた涙。
のちの夫になる15年前の駈が、カンナの想いを知ったあとのターンからの「僕側が出来ること」をしている姿には、あたたかく幸せな涙が止まらないまま終わりました。
もしもの世界とはいえ、その変わるための努力ができる人がどれだけいるのか分かっている人なら共感できるものがあります。
正反対で、好みが違っても心を交わすことを忘れずに気にかけ続けること。
いってらっしゃい、いってきます、ありがとう、ごめんね、今日はどうだった?
そんな毎日は当たり前のようで当たり前じゃないこと。
日常の中で育んで積み重ねていくものは、出会った頃の特別なイベント以上に、毎日の生活の中にもっともっとあること。
出会い方だけじゃなくて、なぜか惹かれてしまう人、運命って切っても切れないものがある。
やっぱりこの人が好きだ、と再発見したカンナと同じように駈も最初からそうだった。
夫婦として何を意識していく必要があるのかを、時空を超えてタイムカプセルのように置いてきた…そんなカンナの行動には意味があったと描いてラストに向かう。
前半後半でお互いの視点が完全にあるわけではないけれど、実際もし死ぬ日を知っていたら、心がけられることがある。
何度でもやり直したい、貴方に生きていてほしいから…貴女がこれからも幸せに生きていてほしいから…
そんなもしもを描いて、家族としての日々を大切に…と出来ることを伝えてくれる作品。
細かい描写や表現が多く、セリフも染み入るものがたくさん散りばめられています。
惹かれ合う時の絶妙な距離感や、夫婦のあるあるネタも含めて全てに共感できる作品でした。
駅からの帰り道、家に着くまでの間にアイスを食べちゃう2人。
厳密には同じ世界線の未来ではなく、分岐したことによって、パラレルの未来が変わった時には、出かける時のやりとりや、餃子が届くシーンも変わることができた。
夫となった駈の意識により、何気ない日常の中で見出してきた、愛しい瞬間をたぐる手紙。
経験したことがある人にはその繊細な心情描写が響くのではないでしょうか。
カンナに宛てた手紙を読む駈の涙声にもらい泣き。
劇場で観ていたら泣きすぎて放心状態でしばらく動けなかっただったろうと思います。
人生なんて チュン
強引すぎるというか、子供だまし的なタイムトラベルだし
いったい何回奇跡を起こせるの?
トラベル毎に写真を撮る2人の兄弟の存在は何?
次第に辟易し始めて、あ~つまんないかもと、途中までは思ってたけれど
トラベルした先での出来事がキュートで面白く、次第にのめり込んでいった
「からかわないで下さい これ以上、僕をドキドキさせないで下さい」
これを聞くために3回?トラベルしたなんて
ラストはスマホで録音までしてたよね
あの場面を見ながら、クスッと笑ってしまう自分がいた
そう言えば、携帯が大事なモチーフだよね
手紙の場面で出てきた数種類のスマホは、時の流れを感じたし
トラベルがバレるきっかけの1つにもなったし
色々と女心?等をレクチャーしてたのが功を奏して
離婚に続く道をふせいだのかなって一瞬思ったけれど
いやいや、タイムトラベルで起こった内容や言葉等の記憶は
駈には残っていないのだから、それは無理
駈が覚えているのは、最後のトラベルだけだよね
そこで見たあの写真の数々に、離婚後も実はカンナは自分を愛してくれていたと
真実の愛を確信したから
そうならないように、今度は駈が頑張ったんだね、きっと
最後の朝、出かける玄関で、ぎゅうっとカンナを抱きしめて
『ラストキス』をして欲しかった気もするのは、素人の自分だけ?
あの手紙はヤバい 涙が止めどなく溢れてしまう
そして、まさか餃子なんかでグッとくるなんて思いもしなかった
ところで、自分の未来に何が起こるかを知っていたんだから、
線路に落ちる赤ちゃんを、事前に助ければ
あの赤ちゃんも、駈も生きられて、カンナとも長く暮らせたのに・・・
まぁそこは、恋愛映画で泣かせるシナリオだから仕方ないのか
あるいは、何度も起こすトラベルの繰り返しの中に伏線が張られていて
『死』だけは変えられないという設定なのかも
♬人生は紙飛行機~ (略) その距離を競うよりどう飛んだか どこを飛んだのか それが一番大切なんだ♬
ってことかな
「生きるとか死ぬより大切なことがある。やり直したいと思うとしたら、
それは、君と過ごした15年間をやり直したい。死んでもいいから」
強烈な恋愛結婚をした人が、無念の離婚に至った時は、
表面上はどうであれ、実は、深層心理では駈と同じ気持ちなんだろうなぁ
とても小さな日常の歯車のかけ違いが重なって、不幸へと落ちていく
素直になりさえすれば、出会った当時の記憶を取り戻しさえすれば
落ちていかなくてすむ
だって、いくつもの奇跡が積み重なって、偶然出会い、
心を通わせて一緒になったんだからさ
15年前の夫に恋をしたカンナと 45才のカンナに恋をした駈
不思議な愛の物語です また観たいな
余計な気づきだけど
駈の遺影が、別人のようでイケメンじゃないのはしっくりこない
29才の松たか子への変身ぶりは、もの凄くて、こっちはしっくりきた
心に染みる言葉の数々
松たか子の若い時の姿が,本当に自然で若くて綺麗で,これがなければこの映画は成立しないなと思って驚きでした。
学者からサラリーマンになる男と芸術系の仕事の女、夫婦になったら然もありなんとばかりにうまくいかない前半。それでも離婚に行きつくまでの15年は2人には大事な時間だったのかもしれない。夫を救うべく過去と現在を何度も行き来する妻。その中で繰り返される2人の会話が,可愛かったらクスッと笑えたり,時にはとても心に染みる言葉がたくさんあった。
ラストターンで松村北斗が選択する言葉、彼はそれを実行するんだなぁ。あんな手紙残されたら,たまらないなぁと思いました。
とても良い映画できた。
離婚届けを出す寸前の夫婦の物語。
過去に戻って、未来を変えようとする。よくあるタイムスリップもの。
なのですが、つじつまが合わないというか、ツッコミどころが多すぎて、
あまり感情移入できませんでした。離婚を決意した夫婦という設定なのに、
夫のために、そこまでするかな? もっとかんたんな救い方があるよね。
なんで、ベビーカーの事故を防げばいい、と気づかないんだろう?
ファンタジーということで、そのあたりに目をつぶるべき作品だとしたら、
エンディングはそうじゃないでしょ(笑)。
15年
2009年に出会って2024年で15年目。
夫と出会った年も2009年なので、勝手に自分に重ね合わせて見てしまった。夫婦ってこうだよねーっていうのが分かりすぎて、どの夫婦も共感できることばかりなのでは。
教習所のくだりとか、15年を振り返って反省。
結局15年の道のり(心構え?)を変えたのは夫(松村北斗)で、最後を選んだのも夫。なんか素敵すぎて胸が苦しくなった。
今日からまた夫に対する向き合い方を変えようとも思った。また失敗することもあるかもしれないけれど、その時はこの映画をもう一度見よう。
素敵な作品をありがとうの気持ちでいっぱいです。
美しいなぁと。
夫婦って難しい、、そんな最中に観た映画です。
タイムトラベルなんて実際にはないけれど、
ないからこそ日常を大切にしたいと素直に思いました。
松たか子さんの自然な演技がすばらしく、
旦那様役の方も爽やかできゅんとしました。
恋愛映画って、死んだり、泣いたり、タイムトラベルしたりで得意じゃなくて(まさにこれがそうなんですけど笑)
でもなんか、パンをマグカップに乗せる描写とか、ちょっとずつちょっとずつ別々の方を向いてしまう夫婦関係があまりにもリアルで引き込まれる映画でした。
上手に書けませんが素晴らしかったです。
とてもいい。
最初から最後までずっととてもいいです。
松村北斗さんの演技力ってここまで高かったの知らなかったです、他の作品で見た事はありましたが格段に上がってます。
ずっと自然すぎて、入り込みすぎて、最後の手紙は涙が出ました。
人を好きになって愛することって素敵だなって心の底から思う作品でした。
とても素敵でした。
卑怯なほど面白い
松さんと松村くん
年齢差がありすぎて、恋愛映画は?
と思っていたのですが、なかなか。
何度繰り返しても、ダメな未来
それは、シチュエーションでは無かった
全てを理解した後の覚悟
その中で相手に残せるもの
良い映画でした。
一杯泣けました。
それでその結論?
全ネタバレしてるじゃん。それでその結論?
「遠赤外線で美味しく焼ける」
もうこの映画はそれが全て。
結婚は減点方式?いまいち。
やたら期限悪いとことか、自分を想ってくれてないとかは思うども今更減点などではない。
自分で買った餃子が、変わった現代では夫が贈ってくれる?
ふーん。
しかし全ネタバレしても離婚を撤回する方法は考えても、踏切に落ちた赤ん坊を助ける方法は考えられないのか?
いまいち。
うーむ。。結末が余りにも惜しい!【ネタバレ】
あんなに好きになってくっついたのに、いつの間にか2人の距離がどんどん離れて…と言う現実によくあるような冷え切った現代の夫婦が、ある日突然旦那の死により死別。それから程なく生き残った妻が期間限定で、しかも15年前の夫婦が知り合う直前の同じシチュエーションに何度でもタイムリープする術を知り、あの手この手で何度も何度もタイムリープを繰り返して、何とか旦那が死なない未来に変えようと悪戦苦闘する様子が可愛らしくも滑稽に描かれます。
若かりし結婚前の彼の方は、突然現れた15歳も歳上の女性に何故か運命的な好意を感じてアプローチを試みますが、女性の方は彼が死なない未来への変更に執着していて当初はドタバタを繰り返すばかり。ところがそうしているウチに、女性の方も自分に好意を寄せてくれる彼と、再び恋に落ちて行きます。この辺りは男性の純粋さ、女性の健気さが段々と噛み合って行く様がとてもキュンと来ます。
やがて彼女のタイムリープもこれが最後と言う段階になって、遂に彼女は2人の未来になにが待っているのかを洗いざらい話すのです。そして彼が未来で死なないためには、自分と結婚してはいけないとまで言うのですが、彼の方はかえって彼女と結婚する未来を頑なに選ぶと言い、彼女に求婚までして2人の恋は時空を超えてまた実を結ぶのでした。そしていよいよ彼女が過去の彼と別れて現代に戻る時に、絶対に死なないでと懇願して去って行くのです。
とここまでは、ずっと現代の彼女の視点で物語が進むのですが、ここから先は過去の彼の視点に切り替わってしまいます。彼女から2人の関係が冷え切って行き、やがて自分が死ぬ事を聞かされていた彼は、自分と同じ時間軸にいる彼女と出会い、恋を育み結婚した後も、ずっと彼女に優しく向き合って、相思相愛の理想の夫婦関係を築いて行きますが、結局元々の死を避けずに死んでしまい、後に残された彼女は、彼が死の前に書いた手紙を見つけて、そこに書かれた彼女への愛の大きさに涙して物語は終わります。
と、一見感動的な終わり方のようですが、あれだけ苦労してタイムリープを繰り返し、彼が死なない未来を作るために頑張っていた彼女の視点に感情移入していた視聴者からすると、1番盛り上がってきたクライマックスに、その未来の彼女の視点からハシゴが外され、過去の彼の視点での結末に向かう事で、余りにもやるせ無い肩透かしを感じます。更にその過去の彼は、その後自分と同じ時間軸の彼女との愛に満ちた結婚生活を15年間続けた後に、元々の死の経緯同様に呆気なく死んでしまうので、彼女からすれば冷え切った関係での死別に比べて遥かに大きな悲しみと喪失感を味合う事になり、より残酷な死別を迎えて物語が終わってしまうのです。
過去の彼と恋に落ちて、現代に戻る彼女の視点で描き続けなかったのが、この映画最大にして致命的な失敗だと思います。それまでは非常に素晴らしい流れだっただけにとても残念な気持ちにさせられました。
因みにもし私が監督だったら、過去の彼と恋に落ちながら最後に彼女が現代に戻ると、そこでは彼女と彼が結婚していない世界になっていて、独身の彼女の元に、15年後も独身の彼が訪ねて来て、おかえりと言ってキスするシーンで終わらせると思います。そうすれば彼女が何度もタイムリープした苦労が報われて、そこから先の2人の愛と幸せを連想させる超ハッピーエンドでのエンディングになったでしょう。
SFに必要なのはリアリズム
物語は荒唐無稽なのだけど、人間造形と関係性が痛いほどのリアリティ。
坂元裕二の描く口論は、何故こんなにも気まずくて、何故こんなにも愛しいのだろう。
あんなに好きだった人、あんなに腹立たしい人、それは同じ人。
塚原あゆ子作品の大ファンなのだが、一番好きなところは「画角」なのだと今回わかった。
画角というかカメラ位置。やたら近付かない、ここぞというときは思い切りアップ。
少し青みがかって冷えた銀塩カメラのような映像も好み。
松村北斗の嫌な感じだけど惹かれる人物像、松たか子は全ての一般的条件を凌駕して「確実に誰もが惚れる」説得力。
「たられば」で生きる私たちに
あの時こうしていたら、とか。もっとこうしていれば。そういう後悔って大多数の人が経験していると思うんです。
でも実際に後悔とは文字通り、その物事が起きてから、または起こしてしまってからするものです。
カンナは駈が死ぬ未来を防ぐために奔走する中で、私と出会わなければ彼は幸せだったかもしれないと思います。
だから出会いそのものを無かったことにしようとしますが、幾度となく繰り返すタイムトラベルのある日、駈が自分が死ぬ未来を知ってしまったことで、カンナは全てを話し、私と出会わないでと言い聞かせます。
しかしカンナの気持ちとは裏腹に、駈はカンナと出会うことを選びます。
夫婦仲が冷えきっていたことや離婚した(届け出を書いた)ことを聞いても尚、それは自分がカンナを大事にしなかった自分の責任だと、まだ起きてもいない未来の自分の行動を最低だと反省します。
駈が死ぬ未来はかわりませんでした。
しかし二人の15年間は大きく変わりました。
相手の欠点を探す日々ではなく、それさえも愛する人の個性だと認めながら幸せな日々を送りました。
未来が変わったことで駈のために奔走したカンナは存在しない。だから変わった未来のカンナは何も知らない。あの冷えきった夫婦生活も、ひとつ屋根の下別々に過ごした日々も、欠点ばかりが目につく喧嘩ばかりの日々も。
だからカンナは笑って駈と向き合えたのだと思います。
餃子の味も幸せな味に変わったことでしょう。
恋愛だけでなく、家族や友人にもっと素直になって、もっと前向きな気持ちで誰かのことを大切にしたいと思いました。
身近な人に少しだけ優しくなれる映画
最高でした。なんかもうとりあえず最高だった。
脚本が良くて、ずーとっ面白かった。かけるとカンナのかけあいが終始面白くて聞いていて飽きないし、時折本気で笑いそうになるようなシーンも多くて、何度も会場が笑いに包まれてた。切なくて寂しくて、あたたかくて幸せで。色んな感情に包まれながら最後は少し心の温まるようなお話。人と生きていく難しさを感じつつも、小さなことの積み重ねですれ違っていくのだから、相手を受けいれて、支え合いながら生きていけば1度愛し合った人とはずっと上手くやっていくこともできるのかな、とか。恋人や家族に今日少しだけ優しくしたくなる映画でした。映画館で見てよかった。
あ、あと、なんで松たか子はあんな若い子特有のピチピチさが出せるのか。20代を演じてもなぜか全く違和感がなかった。すごく可愛くて、ニヤニヤしてしまった。
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