ファーストキス 1ST KISSのレビュー・感想・評価
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夫婦生活に疲れた頃にまた観たい
もうすぐ結婚記念日で4年めを迎える夫と鑑賞した。
同じタイミングで笑い、泣き、偶然その日の朝に触れた情報が出てきて思わず顔を見合わせ、「食べる?」と聞いたら「僕はいいや」と言われたポップコーンには途中で手が伸びて来て、と映画館ならではの楽しい時間を過ごした。
もし10年くらいして、少し夫婦の会話が減ったかな、と思う日が来たら、「昔一緒に観たあの映画をまた観たい」と誘おうか。
この映画を観た人生と、観ない人生の分岐があったなら、きっと観た人生の方が幸せなものになる。そんな確信を持った。
『松たか子』が巧すぎて
ホームから線路に落ちた幼児を助けはしたものの、
自身は電車にはねられてしまった夫『駈(松村北斗)』。
そののち干物のような暮らしをおくっていた
妻の『カンナ(松たか子)』だが、
ひょんなことからタイムトラベルの方法を知ったことで、
時を遡り、夫が死なない未来にするために奮闘する。
もっとも結婚して十五年になる夫婦の仲は冷え切り、
彼が亡くなったのは離婚届を出す直前だった。
本作での縛りは、
二人が初めて出会った場所と日にしか移動できないことと、
限られた時間しか過去にいられないこと。
知恵を振り絞り、
亡くなる日の行動に影響を与えそうなことをピックアップ、
過去の夫の考えや嗜好を誘導し、
望む方向の未来に変えようとする。
しかし、何回繰り返しても、
現在に戻った彼女を待っているのは
誰も居ない冷え切った部屋。
そうこうしているうちに
タイムトラベルが成立する条件の終わりは
刻一刻と迫って来る。
究極的には二人が結婚しなければ
夫を救えたかもしれない。
これがラストチャンスと悟った『カンナ』は
今までとは違った手を打つ。
それによって未来は変えられるのか?
切ない物語りでありながら
全体を覆うのは{コメディ}のトーン。
がさつな『カンナ』と、
クールで物静かな『駆』のやり取りが、
柔らかな笑いを生む。
『カンナ』は付箋とレシートと紐を使い、
その日の夫の行動と
以前の出来事の相関が一覧できるモデルを作る。
過去に戻った彼女の行動を説明するのに一目瞭然のアイテムで、
脚本の練り込みの帰結だろうが、かなりの優れもの。
最初の馴れ初めが詳しく語られることはない。
が、45歳の『カンナ』は
自分に出会う直前の29歳の『駆』に二度目の恋をする。
それは乙女のような清新さで、
観ている側が気恥ずかしくなるほど。
『駆』も短い時間で、なぜかしら彼女に魅かれて行く。
なのに初々しい感情が、
年を経るごとにすり減り、
すきま風が吹くようになったのはなぜか。
それに気づいたことで
二人の間には至福の十五年が生まれる。
『松村北斗』の実年齢は29歳。
『松たか子』は47歳で、ほぼリアルな役柄。
夫の靴下を間違えて履いても
全然気づかぬほどそそっかしい『カンナ』を
生き生きと演じる。
年齢的には立派に「おばさん」も
それを感じさせない可愛さ。
一回り以上の年齢差があっても、
惚れてしまうのに不自然さはない。
どうにもわやくちゃなのに、
時として彼女の素がふっと出てしまう場面がある。
例えば、三年待ちで入手した餃子をフライパンで焼くシーン。
「美味しくできますように」と柏手を打つのだが、
その仕草からは素の粋が溢れ出す。
身についた所作を抜き切るのは、
彼女くらいの達者になっても難しいのだろう。
気づけば惹き込まれている
人生でしょっちゅう生まれる選択肢と、
その選択しなかった選択肢のその先を、妄想することは誰にだってあると思う。
この映画は恋愛におけるそれを否が応にも思い起こさせる。
タイムパラドックスなんてくそくらえだぜ!と言わんばかりに
やり直したい、やり直せたら、やり直せるなら、という妄想・願望を
叶えてくれそうで、でもうまくいかないというもどかしさ。
でもそれを映画の中で松たか子がする度に、
自分の過去の取らなかった選択と、その先の未来も妄想してしまう。
見始めはそうでもなかったのに、時間が進行していくと
若い頃の松たか子?と現在の松たか子を見比べるという
贅沢な?映像に混乱させられつつ、これでもかと惹き込まれていく。。
時間を戻る度に起こっていく心境の変化、いや身につまされる
思い出し選択を後悔するという作業を自らの体験と重ねていき
ある意味最も望んでいなかったけど納得できる結末と
その先にある未来に生きていく主人公を本人は知らないだろうけど
羨ましく思いました。
夕方の西日が差す部屋で話す主演二人の掛け合い、
演技、映像美が心に残っています。
くそう、若い頃に観たかったな。
タイムスリップしないかな(笑)
泣ける映画で後味も悪くない!
すごい好きなやつだった
夫婦関係のことについての話はグサグサ刺さるものがあるなと思い、胸が痛い
宣伝や、テレビの特集で色々話を聞いちゃうと、これからこうなるのよねとか予想しながら見ちゃうから、番宣見なければよかったなと後悔したけど、映画の内容的にはそこまで面白展開ではなかった
個人的には違和感ある構成ではあったけど、それを凌駕する、松さんの演技や、20代の顔はまるでラブジェネだったことなどで、めっちゃよかった
泣ける映画としてまたみたいなと思った一作
そして、後味も悪くなくてよかった
なんどでも見たい
予告を見て、是非見たいと思っていた映画でした。
過去と未来の綻びまで気にしていたら色んなツッコミがあるかもしれませんが、45歳カンナさんと29歳駈さんの恋愛が切なくそれを楽しむ映画でした。何度も涙がでました。
カンナさんは自分と結婚した事で幸せな人生を送ることなく死んでしまった駈さんを幸せにするために何度も繰り返し過去に行き、45歳のカンナさんに恋した駈さんは、15年後のカンナさんに会うためにマイナスを探さず、その日を迎える努力をしたんだと思います。
無邪気でキラキラしている松さんがとても可愛くて、北斗君もやっぱりかっこいい!
ライトなラブストーリー
坂元裕二脚本の恋愛モノと言えば「花束みたいな恋をした」でまったくピンと来なかった私には不安もあったし、そもそも恋愛映画は苦手。
それでも松たか子ファンで、塚原あゆ子監督作品となれば、サブスク解禁を待つというワケにもいかない。
世間の評判はかなり良いらしいじゃないですか。
ということで映画スタート。
結果から言うと、かなり「ライトなラブストーリー」。
圧倒的な悲劇やこれ見よがしの感動をゴリゴリ押し付けてくるタイプのお話ではなく、どちらかというと、「コメディタッチのSF」として観られるエンタメ寄りの映画でした。
藤子不二雄F先生の短編とかにありそうな話。
恋愛映画が苦手な私でも十分楽しめた。
冒頭に起きる事故をなんとか回避したいというのが物語の軸なんだけど、主人公がその本筋から離れて恋愛を楽しんじゃうのをこちらは笑いつつ、「そんなことしなくても防げるんじゃね?」って部分は多いし、メタバースSF的な意味では矛盾もある。でも、コメディ要素が強い分お話のタッチも軽く、観ている側がそんなに真剣にツジツマ合わせをしない様に作られているのは、さすが人気脚本家と人気監督の手腕。
俳優の若い頃の姿が普通にCGで動画として再現されるのも当たり前になったんだなあ、と感慨深かったり。
繰り返すタイムループの中で、繰り返し登場するサブ(とも言えないような)キャラが、大物小物問わず、突然物語に機能してきたりするのも楽しい。「あ、あなたはそっち側なのね(笑)」みたいな。
人物以外にも柿ピーとか靴下とか付箋とかも物語のカギになってる(こっちは多少しつこいかな)。
作品のラストも予想以上に軽い。
決してハッピーエンドではない、むしろ残酷な結末でもあったのに、最後に観客は「これで、また会えるんだね」と微笑んでこのお話を見送ることができる、という気持ちの良い設計になっている。
個人的に松たか子って(いろんな役をやるけど)コメディエンヌとしては屈指の存在だと思っていて、この作品を悲しくも楽しくさせているのは松たか子の存在無しには語れない。
松村北斗はもちろん、周りの役者さんも良いけど、私にはやはり「松たか子ありき」の映画でした。これはファンだからしょうがないね。
あ、これもたいしたことじゃないけど、ずっと気になったのは、あの学級新聞の子供達。新聞のためのチェキなら、写真を主人公にあげることはないだろうし、「勝手に撮るな」「大事な証拠だからよこせ」と毎回取り上げてたなら、なんかヤだな。
チェキが手元にある理由が気にならない前置きがあるともっといいかな。
まあ、些細なことです。
作品としては爆速で興行ランキング1位。
レビューの数とちょっと高過ぎとも思える評価と合わせて、それはそれで疑問に思う部分も無くはないけど、作品としての評判が上がり、映画館に足を運ぶ人が増えるならそれに越したことはないよね。
切なすぎる‥
松たか子さんのいつも通りの上手さ、北斗くんの爽やかさとまっすぐさがストーリーに相まって、ずっと切なかったです
何度試みても変えたい結果は変わらなかったけれど、15年かけてすれ違ってしまった2人が、相手への自分の愛情を見失わずに、すれ違わずに愛情を伝え合えた15年を生きることができたということか
でも、何度もタイムリープしたカンナが最後に戻った世界の駈の遺影は、仏頂面のままだったのだろうと思うと、
切ない
そして、タイムリープして来たカンナと別れた後に、15年後に自分を失うカンナを想いながら生きた駈を思うと切ない
15年寄り添った、優しい笑顔の遺影の夫を失ったカンナの心の空洞を思うと切ない
なのに、どういうわけか感情移入が出来なくて、劇場のすすり泣きをききながら、うらやましい気持ちになるという、自分的に珍しい状態だったのが不思議でした‥
もう一回観ようかな
こどもは見ちゃダメ!
今この瞬間、この歳でこの映画を観ることができて良かった。
時をかける少女をはじめとするタイムリープものが好きで、鑑賞。
タイムトラベルを何度も繰り返し、結局展開を変えることができたのは失敗した未来を知ったから。結末は変わらなくても、駈が最後までカンナへの愛を貫いてくれて、私は救われました。
すれ違わないように、思いやりを忘れないように、当たり前と思いすぎないように、そんなことを気にかけるだけで愛が霞んでしまうことはないのかもしれない。
私はまだ20代前半で未婚。結婚して中年になった頃、最後のカンナと駈のような関係性の2人でこの映画をもう一度観ることができたらいいな。
2人のお芝居が素晴らしい
まだ20代なのに中年男性のお芝居がうますぎる、松村北斗!
あの中年特有の“ちょっとイヤな咳“、“イヤな扉の閉め方“、“喋るの嫌だけど返事だけはしないといけないから仕方なく声だけ出す“感じ、凄い。
青年期のきらきらしたカケルは魅力的でしたが、私はあのイヤなお芝居に感動してしまった。
もっと年を重ねたら彼はどんな作品に出るんだろう…楽しみです
一方、松たか子は今の年齢もチャーミングだけれど若い頃のシーンがとんでもなくカワイイ!女でも恋しちゃいそうになる。
カケルとのシーンも全く違和感が無かったですね。
ロンバケ・ラブジェネ世代なのでとても懐かしかったです。
私はどうしてもタイムスリップ物にはSF的な楽しさを求めてしまうところがあるので、そういう要素は無かったです。
あくまでラブストーリーですね。
欠点は変わらなくても
終わりを知りながら人と向き合う
涙腺崩壊!この運命は変えられない、出会った頃の貴方にもう一度逢えたなら きっと。
近年希に見る恋愛傑作に今日は出会った気分です。
本日の映画は「ファーストキス 1ST KISS」の鑑賞です。
この作品、凄く高い評価と人気ぶり。噂が本当なのか確かめに参りましたが
劇場内 ほぼ超満員!!マジで本当でした。
特に20代後半以降の女性が圧倒的に多いでしょうかね。
御夫婦の方も多いです。
兎に角、主演(妻)硯カンナ役:松たか子さん、(夫)硯駈役:松村北斗さん この二人のツートップが素晴らしい演技で作品全体を優しい愛で包み込んで行きます。 (*´ω`*) (≧◇≦)
---------展開流れ
或るパーティで出会った二人は程なく結婚。そして15年後(2024年)、離婚の危機に。離婚届を出すその日、夫がホームに転落したベビ-カを救うも自らが代わりに電車に引かれて事故死。そんな夫の死後、ある日頼んだ事も忘れた?お取り寄せ餃子が届いた事から始まる。真っ黒コゲになる餃子・・・彼女の人生もどん底で車を走らせ首都高に。トンネルを抜けると・・・それは15年前の2009年8月1日の真夏の世界だった。
そこで 出会った頃の夫(彼)に偶然に出会う。
今更 別れる夫に出会っても・・・でも、もし もう一度人生をやり直せたとしたら? 彼が死なない様にする事が出来たなら。
15年前のカンナの前に現れた彼は、若く純粋な心を持った素朴な人だった。
トンネルを抜けて15年前の8月1日に戻るが、その日は 当時の自分が彼に初めて出会う日でもあった。その世界に二人のカンナが存在すると タイムパラドックス が生じて片方が死ぬ。未来から来たカンナは 過去のカンナに出会ってはイケないし 体が崩壊してしまう(多分その設定)。その日運命的に過去の自分が彼に出会う夕方以降は彼に会う事は出来ない。
出会う事が出来る僅かの時間を繰り返す事で、少しずつ彼を、そしてカンナ自身の未来に変化が起きる。
何とかして、どうにかしてこの人を死なせない! 自分がたとえ別れる運命でも・・・運命はきっと変えられる、そう信じて。
けれども・・・この切なさ、この愛しい想い、この深い愛。
つい先日まで離婚届けを書いていた二人とは思えない最悪の仲が、
神様の悪戯によって その運命が大きく変わる~。
果たして彼女は夫を死の運命から救う事が出来るのか・・・
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もうね、観ていて 過去に戻るのは”バック・トゥ・ザ・フューチャ-”、未来を変えるのは”バタフライ・エフェクト”、運命は変えられないのは”ファイナル・デスティネーション”、繰り返し試行錯誤は”オール・ユー・ニード・イズ・キル”、はたまた ”リバー、流れないでよ” って所でしょうか。
中々やりますね。何度も何度も彼が死なないように、自分を好きに成らないように他人に目を向けてみたり。
でも 何度やっても運命が変わらない。
そして ついに彼にバレてしまい 秘密を告白する日が・・・
観ていて本当に微笑ましいし、何で二人は疎遠に成ってしまったのかと
そう思いますね。
脚本:坂元裕二さんなのですが、前作の”花束みたいな恋をした”では終盤が恋の破局となっており 更に自慢ぽく見えたんで嫌味にしか見えませんでした。
しかし 今作は凄く良いですね。
愛の形がシッカリ見えてて、幾度となく 頬を暖かいものが流れて行くのを感じました。
素晴らしい、本当に二人の絆を上手く描いているし、この上ない想いが
心の奥底まで広がって行くのが分かります。
今絶好調の監督:塚原あゆ子さん。その腕前は確かだと感じました。
松たか子さんの 今の40代と若い時の頃と両方を演じていて、
特に若い時が本当に美しく えって声出るくらいビックリ。
この二世代を上手く変化して演じたと思います。
これは優秀主演賞物ですね。そう思います。
ラストに届く お取り寄せ餃子。これが もう一度食べたかった~。
以前より少しは強くなった彼女に戻れたのでしょうね。きっと。
これはお薦め!
今、最前線で話題沸騰中!
是非 ご友人、ご夫婦揃って
劇場へどうぞ!
15年後で待ってる
予告編を見てタイムスリップして過去を変える話で最近プレイしたゲームに似てるなと思い、鑑賞することにしました。
夫を失い、運命を変えるために何度もタイムスリップし、ところどころ笑えるシーンもあり、最後には未来から来たことを打ち明け、死なないで生きてと行ったあと現実に戻るのですが、最後は、お、生きたままで、いけるのかなと思いきや幸せな15年生活を送り最後には手紙で、やはり
とても泣ける作品でした。皆さんにもぜひ見てほしいです。
カケルとカンナの愛に号泣
松村北斗オタクなので鑑賞マストだったが、作品が良過ぎて後半ずっと泣いてた。ハンドタオルマストの作品。
多分2回は観ないと伏線含めて理解できない気もするが、
カケルは自分が死なないと15年後のカンナがタイムスリップをしないことになるから、15年後のカンナに会えないし、自分がよい夫婦生活をしようとすることもなくなる。
それにあの日あの場所に行くのは運命でカケルはわかっていても他人を助けるのだろう。
自分が死ぬ運命を受け入れてでもカンナを愛して15年共に生きる選択をしたのだろう。合わなければカンナもカケルも違う人生歩んだのかもしれないけど、出会ってしまったカケルにはその選択肢はもはやなかったのだろう。
カケルがカンナを好きな描写は全部好きだが、特にカンナが夫の靴下を履いているのが見えるシーン、あれで決定的にカケルの選択は固まったんだと思う。
元々泣いてたけど、最後のカケルの手紙でさらに涙腺決壊。
カンナはちょっと変だけど可愛らしくて、カケルの愛した人なんだなとすごく納得して観てた。
早く2回目を観にいって解像度を上げたい。
中年超夫婦涙腺高精度攻撃ミサイル
素敵なお話でした✨
時おば
さてさて、二人の運命は変えられたのか!?
予告編であらすじを観て、タイムトラベル部分がどうなるのか興味津々でしたが、SFではないのでそのへんはサラリとかわしたストーリ展開が上手いなと思いました。
起こってほしくなかった事を変えるため、いくつもあった運命の分岐点に戻っては過去を変えようとするけれど…
運命の分岐点を視覚的に表した、「現在」の妻の部屋のオブジェがとても印象的でした。
少しふっくらと見せている「現在」の松たか子と輝くばかりの美しさを誇る「過去」の松たか子。
15年前の夫が惚れるのも納得の年を重ねても変わらない美しさにため息です。
タイムトラベルもの特有のパラドックスに頭が少々混乱したり、松村北斗、それで納得したのか?君は?的な少々強引なまとめ方が少々腑に落ちない部分もありましたがコメディタッチな台詞回しを含めて観客を飽きさせない展開でした。
さてさて、二人の運命は変えられたのか!?
起こった事ではなく、どのような気持ちで生きてきたのかが幸福を決めるという言葉をシミジミと噛み締めたくなりました。
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