「どこにフォーカスすべきか?」ファーストキス 1ST KISS こんさんの映画レビュー(感想・評価)
どこにフォーカスすべきか?
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タイムスリップでやり直しが軸ではあるが、オール・ユー・ニード・キルのように、何度も失敗して出直すところで、端々に松たか子が笑わせてくれるが、映画館の女性客はクスリとも笑っていなかった。やり直す直接のきっかけは、夫の死だが、それ以前に夫婦関係が冷え込んでいた。夫が夢をあきらめてサラリーマンになったことで、ちょっとしたズレが修復できなくなっていった。やり直すとすれば、その根本である夫の夢のあきらめであったり、それを受け入れなかった妻であったりするのだが、やり直しは、常にコロッケを買わないとか、そもそも出会わなければ良かったとか、外形的なことに終始する。しかし、死からは逃れられない。それでもやり直しは成功だった。この映画の二人にとっては。別の結婚生活が待っていた。なんで? なんで、今度は仲良くなれたん? そこがよくわからなかった。失敗したことを事前に話し合ったから? それ、ただのカンニングやん。ということで、なんかもやもやしたまま終わった。妻が夫を愛していたということはわかった。そのときは涙がこぼれた。ただ、夫が死ぬ前に手紙を残していたところは泣けなかった。昭和の男のラブレターだ。妻の上っ面のことしか見ていない。まあ、そんなものなんだろが、胸には来ない。テンポや空気感は良かったので、残念だった。
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