「序盤は正直退屈」ファーストキス 1ST KISS フクメンさんの映画レビュー(感想・評価)
序盤は正直退屈
登場人物に何の思い入れもない序盤でいきなりあの暴走は、正直言って『なんだコイツら…』という感じだった。餃子火にかけたままその場から離れるし、常識はずれな行動はとるし、不愉快のレベル。
起きてることに対する詳しい説明も無いまま、とんでもない事に巻き込まれるので、心の中でツッコミ入れつつ、なんとか関心を切らさないように見ていた。
時間軸がどうなってるかわからないが、少なくとも過去への行き来は数日間の間に複数回に分けて行われていた。日中仕事しながら夜はアレだと寝不足も尋常じゃなかったのではないかと。
まぁ物語としてはある意味落ち着くべきところに落ち着いたのだと思う。死人がよみがえる、というか今回のように『死ぬべき(死ぬことが既に起きた)人間』がその運命をねじ曲げて、無事生き続けるような展開を、最近はあまりしない気もする。だが、個人的には理屈が無理のない範囲であれば、無事生き延びてハッピーエンドがベストな展開なので、そこは残念なポイント。
だっていうなれば、未来から来た自分の妻から全てを聞いて、全てを承知で15年という月日を生きてきて、起こることが分かっていて妻が一人残されることを分かっていても、結局は言われていたとおりに、自分の命を赤の他人のためになげうったのだから。あれだけ愛していると言っていた妻の優先順位は何も変わらなかったわけで、そこがなんだか腑に落ちない。
あとは最後、不仲にならず終わった世界線の硯カンナ(B)と、過去に何度も足を運んでいた当初から出ていた硯カンナ(A)は別物なのかと思うので、結局Aの方はその後どうなったのかと気になるところ。
それにしても最近の技術はすごい。演者の年齢なんてどうにでもごまかせるほど、若返らせることも老けさせることも可能なのだから。
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