「ラブストーリーの最重要ポイント」ファーストキス 1ST KISS まつこさんの映画レビュー(感想・評価)
ラブストーリーの最重要ポイント
映画としてはそりゃ面白い。セリフのひとつひとつも、いつもながらに一時停止をしてメモを取りながら観たいようなセリフばかり。人間の描写も一人一人良い、面白い人達が出てくる。坂元裕二脚本なんだから…そりゃあそうなんだよ。面白く無いということはまず無いんだよ。
初めて坂元裕二のSF作品観たよ。なかなか忙しい主人公だったけど、そりゃなんとか出来るもんならなんとかしたいからそうなるのも納得できる。割と免許とりたての私としては首都高?みたいなところを爆走すること自体がワイスピレベルで怖かったけど、旦那の生死がかかってれば私でもそうするとおもう。最初と最後に出てくる例のものも、最初と最後に出す事で比較などが出来て、この上手く出来たストーリー・構成に対してお〜となるし、ちゃんと感動もするんだよ。
あと、飽きないしね、次は何するんだろう、どうするんだろうとか少しワクワクもするし、期待も高まるし。それぞれの人間らしさとかも良いんじゃないかなとも思ったし。
あと1番思ったのは、旦那や家族を本当に大事にしないとなとなる。そう思った人もめちゃくちゃいると思う。人それぞれ、現状によってはだけど。
ただ私がいにしえから言っている、ラブストーリーにおいての最重要ポイントがあって、恋愛漫画やラブストーリーの映画を観る度にその最重要ポイントが守られた内容になっているかがほんとミソで。それを言うと、人によってはそんな事ないよとも言われるかと思うし、感じ方は人それぞれだけど…。どんなに丁寧に作られていても素晴らしい展開・構成でも素敵な伏線回収でもリアルな人物描写が出来ていても、その最重要ポイントが満たされていないとラブストーリーとしては観てる心が満たされないんだよなぁ。揺さぶられないんだよなぁ。こと恋愛に関しては揺さぶりまくるのが激ウマな坂元裕二脚本、という印象が強いだけに…もやん。
観てる脳みそは楽しんでいるんだけど、心がもやんとしてしまい、そんな感想を抱いてしまった自分を責めるしか無いと思った。
こういうこともあるよね。