「「私は普通じゃない」」ベイビーガール Another Popcorn Timeさんの映画レビュー(感想・評価)
「私は普通じゃない」
A24×ニコール・キッドマンということで楽しみにしていた作品。
ただの、エロティックスリラーかと思えば、ところどころに異色のサプライズが待っている。
女性目線の「性」を扱った作品はよくあるが、最後に待ち受けているのは、罰。結局自分の欲望と共に生きる先に明るい未来はない。今作は、そこに挑戦する。誰目線で見るかでも作品の見方が変わると思うが、人間の内なる葛藤に焦点を当て、綺麗にまとめた作品だと思う。
ニコール・キッドマン演じる主人公が抱く“ファンタジー”は、一見、外から見える現実とは真逆のものに思える。だが、ふとした運命のいたずらにより、彼女はある意味で“本当の自分”と向き合うことになる。その過程は、まるで息をのむような緊張感に満ちている。特に、夫に真実を語るシーンは残酷で切ない。
性に関わらず、誰もが周りには見せない面を多かれ少なかれ持っていると思うが、もしその味を知ってしまったら。あなたは家族に、大事な人にそのことを正直に打ち明けられますか?
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