「気まぐれのように示された情だけが」クィア QUEER こちさんの映画レビュー(感想・評価)
気まぐれのように示された情だけが
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ベニスに死すを思い出した。
ちょっと苦手なタイプの映画だなぁと思うので、評価はその分下方修正しています。
主人公の恋におちたときの距離の詰め方のへたっぴさが、共感性羞恥で我が身を見ているようで前半は内心ジタバタしながら見てました。
相手の気持ちが自分に添っていないことは、最初から明らかなので、ひたすら内心じたばた。
リーは欲だけならうまいことやることだってできるのになぁ、ああ、退かないで押すのか……と。
後半直接心を知りたいと行動するけれど、相手と融合するような感覚を経てむき出しになった思いは、やはりクイアじゃない、というもの。
最初のシーン、主人公が別の人に言ったセリフを返されるような、互いの間の境界を明確にするような、そのセリフ。
それでも最後のシーンで、一人残された主人公を温めたのは、欲に浮かされた熱でも恋情でもなく、ただただ、無造作に主人公にたいして示されたユージーンの人としての情を示した振る舞いの記憶なのだろうと思った。
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