劇場公開日 2025年2月21日

「「重厚」だが「浅い」のでは?」ブルータリスト La Stradaさんの映画レビュー(感想・評価)

「重厚」だが「浅い」のでは?

2025年3月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 ホロコーストを生き延びてハンガリーからアメリカに移住した建築家が、人種偏見や様々な問題に苦しみながら創造的建築に挑もうとする物語です。シネコンでの上映としては破格の3時間半の長編であり、それなのに通常料金というのも驚きでした。

 完璧に作り込んだ映像と音楽・物語は、まさしく堅牢な建築物を思わせる重厚さで、3時間半の間、疲れを感じることは全くありませんでした。しかし、これだけの時間があるのならば、個人の内面や社会性をもっと深く描けたのではなかったかな。「重く」「厚い」が、まだ「浅い」と感じられる作品でした。

La Strada