劇場公開日 2024年10月4日

花嫁はどこへ?のレビュー・感想・評価

全145件中、121~140件目を表示

4.0自分らしく生きるという幸せ

2024年10月6日
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鑑賞方法:映画館

花嫁さんになりたい花嫁さん、結婚したくない花嫁さん、その2人の取り違えから始まる今作を通して、自分の人生は自分が決めて自分らしく生きるという幸せを改めて思わされます
今の日本では、女性に限らずほとんどの人がそれは生まれた時から当たり前のようにある事で、そうやって人生を送る事ができているように思います
でも世界にはそれが当たり前じゃない人もいるわけで、やりたい事はやるべきだし、もっと人生を大切にしていくべきです
女性であるが故に窮屈な生き方を強いられている2001年のインドで、2人の花嫁さんが落ち着くべきところに落ち着くまでの間にいろいろな事が起こるストーリーなのですが、コメディ要素もあり、たくさんの優しさがいっぱいで心が暖かくなるとってもステキな作品でした
ホント観て良かったです
プール役の女優さんは可愛くて、ジャヤ役の女優さんはキリッとした美女さんで、役柄にピッタリでした
でも何よりも良かったのは、2人の警察官でした

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小町

4.0警部補の活躍はデカい

2024年10月5日
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幸せ

シンプルなラブストーリーかと思っていたら、見事に外れた。プールとジャヤ2人それぞれの「幸せ」を掴み取ることができたのは、警部補のお陰と言っても過言ではないだろう。最初のシーンでは胡散臭さ爆裂だったのになぁ。
ラストのプールと屋台の女将さんとの別れのシーンでは、思わずウルッと来そうになった。
失礼なことをら率直に言えば、何も期待して観ていなかったのに、凄く楽しめた作品だった。

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ちゃ坊主

名人芸の人情噺

2024年10月5日
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鑑賞方法:映画館

 古代王朝の国盗り物語やギャングの抗争など、髭面の男同士が殴り合い殺し合い、そこに歌とダンスを交えるインド映画にいささか辟易としていたところに、そうしたお約束の一切ない作品が登場しました。これはドラマチックでいいお話だったなぁ。

 結婚式を終えて花嫁を花婿の家に連れて帰ろうと列車に乗っていたところ、赤いベールを被って顔を隠していた別の花嫁を間違って連れ帰ってしまったというお話です。若い花嫁といってももう大人なんだから、間違いに気付いたら本来の場所に帰れば良さそうなものですが、そう簡単ではないという所に現在のインドの女性が置かれた問題が浮き彫りになります。

 女性だからと狭い地域から外に出る事は出来ず、勉強が出来ても大学に進む事が出来ず、結婚してしまえば夫に服従せねばならず、自分が好きな物を料理した事はなく、子供が出来なければ焼き殺されるという過酷な運命に苛まれているのでした。しかし、そうしたお話を飽くまでも軽やかに、少しミステリアスに描き、最後には観る者の心をホッコリ温め勇気づけてくれるのでした。名人の人情噺を聞く様な心地よさです。こんなインド映画をもっともっと観たいな。米アカデミー賞のインド代表作に選ばれたというのも納得でした。

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La Strada

5.0スカっとインド

2024年10月5日
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鑑賞方法:映画館

インドは著しい経済成長を遂げているとはいえ、地方ではなかなか女性の立場も向上してないのかな。
大安で花嫁さんがいっぱいな上にベールを被ったままの長旅、まだまだ保守的な中での取り違えという、お国柄を活かした?ちょっといいお話。

プールは駅であったかい人に囲まれ、対してジャヤがなんか不穏な動きをしていて何やってんだとドキドキ。
そこから真相が明かされ、何噛んでんだか分からなかったけど、ずっとしゃくれてた警察官が大岡越前ばりの大活躍でスッキリ。
楽しかった。

アーミル・カーンって誰だろ?と思ったらPKか。

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コビトカバ

3.0花の名前

2024年10月5日
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幸せ

2001年のインドで結婚をして花嫁の実家から夫の村へ向う道中、列車の中でベールで顔を隠した花嫁を取り違えて巻き起こる話。

列車の中で寝てしまい気づくと降りる駅!ということで、慌てて花嫁を起こして下車し、家に着いたらあんた誰?となっていく。
そしてもちろんもう1組も夫が嫁を駅で降ろしたけれど、一瞬目を離したら嫁がいない&夫がいない…ですね。

コメディなのに間違えた理由の説明がちょっと丁寧すぎて序盤は若干タルかったけど、ジャヤの方の夫婦にはなんだかちょっと怪しいカゲが…。

そして話しが転がり始めたら、ジャヤの怪しさが増していくし、プールは健気さ全開だしで、ちょっとつくりの安っぽさとか雑な感じもあったけれど、ちゃんと良い話しになって面白かった。

現在よりは少ないとはいえ、当時も人口10億人オーバーだし、田舎じゃ識字率も低いだろうし、実家の村の場所も嫁ぎ先の村の場所もわからないとか実際にあるんだろうね…。

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Bacchus

4.5花嫁を捜して・・・‼️

2024年10月5日
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幸せ

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活動写真愛好家

4.5一歩踏み出す姿は美しい

2024年10月5日
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インドの村で電車内で花嫁を取り違えたことから始まるストーリー。そしてアミール・カーン制作。

自分が嫁ぐ先の地域も分からないというのは驚きで、インドでの女性という立ち位置を風刺しつつも色んな奇跡が連鎖して取り残された花嫁と取り違えられた花嫁が自分を見つけどんどん魅力的になっていく!

いつの間にか自分の個性を見失ってしまったり、方向性を誤っても大丈夫!この映画の2人のように色んな出会いによって然るべき道が開けていくのだと思います。

プールの背中を押してくれた売店のおばちゃんの一匹狼節は大きかったなぁ。アゴが印象的なポリスも最後にはファインプレーで、観終わった後とてつもなく幸せな気持ちになりました。

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Yum

4.0【現代インド人女性の多様な生き方をコミカルに描いた作品。今作は、多数の名作に主演したインドの名優アーミル・カーンが製作に関わっているので、当然、笑えて幸せな気持ちになるヒューマンドラマなのである。】

2024年10月5日
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笑える

知的

幸せ

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NOBU

4.0良かった!ハッピーエンドで!でも考えさせられる面もある良作。

2024年10月5日
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リボン

5.0よ、名裁き!

2024年10月5日
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 最後は嬉し涙ですね。心の底からエールを送りたくなる。

 花嫁の取り違えなんかあんのかい?

 その疑問は早々に解消される。婚礼が重なる大安吉日、花嫁の顔はベールで隠されていて、所狭しとぎゅぎゅうに乗客が詰められた列車の中。勘違いと一縷の望みが重なり取り違えが起こってしまう。

 インドの闇とも言える持参金殺人。娯楽作だからさらっと問題提起するんだけど、観客の記憶に深く刻み込まれる。上手いよね。

 世の中には鬼や狐狼もいるが、救いの仏もいる。コテコテの人情話ではあるんだけど、花嫁2人の気持ちに自然とライドしてしまうシナリオ。特にジャヤを応援したくなる。

 警官は信用ならない。インド庶民の共通認識が伏線となっております。

 よ、名裁き。

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bion

3.5署長さん、最高

2024年10月5日
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署長さん、最高

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jung

4.0何と…踊らないインド映画

2024年10月5日
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カースト制度への課題を踊って踊って踊りまくり訴え掛ける何時ものJUSTICEなインド映画と違い
一途な思いはドリームズ・カム・トゥルーなんだよと云う歌って歌って訴え掛けるJUSTICEなインド映画でした
いくらインドでも有りそうで有りえない新妻の取り違えをシチュエーション・コメディにして如何にも金まみれな警察体質と見せ掛けておいて最後は格好良く警察署長の大岡裁きを持って来られた時にホロッと来ましたが
最後の最後にプールの夫に掛ける一途な思いとジャヤの農業学に掛ける一途な思いが敵い特にプールの一途な思いによりジャヤが改めて自分を見つけられたって云う締めで又々ホロッと来ました

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禿ですが…何か。

3.0やっぱりな感

2024年10月5日
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141本目。
入れ替わったのはまああれとして、彼女の夢みたいなのは早々に分かるし、署長のあれも、まあやっぱりな感じ。
今のインド事情だから、作れた作品なのかなとも思ったりもする。

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ひで

5.0自分の人生は自分のもの。それは自分の手で開くもの。

2024年10月5日
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幸せ

こんなにも見事にハッピーエンディングを迎える作品って中々ないんじゃないでしょうか。清々しく幸福感に包まれた心温まる映画でした。
取り違えられた二人の花嫁だけど、帰りたい花嫁に帰りたくない花嫁と対照的な二人。それは偶然が生んだ出来事だったけど、その時間はむしろ必然であったかのようにとても大切な時間になりました。
見ず知らずの土地で過ごすうちに見つける自分の新しい可能性と勇気を持って行動する事の大切さを爽やかに描いていましたね。
周りの人たちに助けられながらも、周りをも笑顔にさせる二人。
インドの理想の花嫁像がどう言うものか知らないですが、自分の手で未来を切り開こうとする二人の花嫁が愛しくなります。
プールとジャヤ。
二人の花嫁が本当に可愛らしかったですね。
そしてそれぞれ迷い込んだ土地での交流がまた温かい。
プールが嫁ぐはずだったディーパクとその家族たちとジャヤ。
屋台を営むマンジュと駅に住みついているチョトゥとプール。
このそれぞれの出会いが二人を明るい未来に導いてくれました。
そして最初は賄賂受け取ったりして悪徳警察官と思ってたマノハル警部補が見せてくれた痛快劇。
ジャヤに言う「しっかり学べ」が温かかったです。
かん違いに始まった二人の花嫁の結末に笑い泣き幸福感でいっぱいです。
いい映画を見ました

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たつのこ

4.0感動したい人は観て下さい。

2024年10月5日
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ラブストーリーかと思ったら、ラブストーリーってよりヒューマンです。

前評判が良かったんで期待してたんだけど、ハートフルな空気感?マッタリした感じ?が原因なのか、眠くなりました。

面白くないことないけど、けっこうビミョーかも…と思ってたら、ラスト40分が特に面白い!

そして、終わり方が良かった。

この終盤と終わり方で評価が上がり、甘めの80点。

泣いたってほどじゃないけど、ジーンとして目頭に涙が…

いい映画です。

感動したい人は観て下さい。

この映画のオフィシャルサイトで“インドの豆知識”ってトコを読んでおくと、インド特有の結婚事情が分かって理解しやすいと思います。

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RAIN DOG

4.0珍道旅

2024年10月4日
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泣ける

楽しい

幸せ

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ノブ様

4.5サスペンス・スパイス入りの、温かい社会派料理に仕上がりました

2024年10月4日
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幼い感じのするが家庭的なプール、ちょっと謎めいたジャヤ。その二人が結婚し、夫婦で帰宅途中何故か花嫁を取り違えた。インドならではの事情により、自分の家に帰らない、帰れない。

プール役の女優は幼いと思ったら、2007年生まれ、撮影時16歳ぐらい。実際のインドでは法定年齢は勿論あるが、それでも児童婚も多いらしい。しかも、あまり摘発されていないらしい。本作では年齢は明かされていないので、関係のない事実であるが。

それでも結婚相手選び、結婚式、持参財、ベール。良し悪しは別にして、古いしきたりが根強く残っている。

プールは実家や夫について言わない。ジャヤはなんか怪しい行動。
そういえば新聞で結婚詐欺多いとの記事があった。しかも女性が仕掛けている。ジャヤ怪し過ぎ。

前後半で構成が大きく変わる事は無い。出演者が踊りも歌いもしない。しかし重要シーンでは歌曲で盛り上げてくれます。

日本でも女性の地位はまだ全く平等ではない。カースト制度が実質いまだに深く根付くインド。21世紀初頭は女性が学問がしたくてもそれすら許されない。でも偶然の出会いと優しさが何かを変えてくれた。
ファインプレーは、絵が上手な女性。

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imaxmax

4.0人は皆 一人では 生きていけないものだから

2024年10月4日
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幸せ

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豊島区のはずれ

4.5踊らないインド映画😀

2024年10月4日
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インドの農村と、結婚と、駅のホームの屋台と、
ふたりの女性の対照的な人生と。

エンドロールの時、隣の女性は嗚咽が止まらない様子でした(同感)

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し

4.5インドのミソジニーを告発しながらも極上エンタメとして仕上げた力作でした

2024年10月4日
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インド映画でしたが、先月鑑賞した「ジガルタンダ・ダブルX」がバイオレンスアクションだったのとは打って変わって、コメディ色満載の作品でした。しかも歌は若干あるけど踊りはなし。ただ、 歴史や社会情勢、政治、民主主義と言った骨太の題材を基にしたエンタメ作品だった「ジガルタンダ・ダブルX」同様、インドにおけるミソジニー(女性蔑視)という社会問題を題材にしながらも、上質なエンタメ作品として仕上げてきた制作者の腕前は流石の一言でした。

内容的には、新婚の花嫁・プールを、彼女の実家から自分の実家に連れて来る花婿・ディーパクが、列車の中で同じ花嫁衣装を着たジャヤを間違えて連れて来てしまったことから始まりました。プールを探すため東奔西走するディーパクの必死ながらもどこかを喜劇的な姿を描くと同時に、間違えて連れて来られてしまったジャヤの謎めいた正体が徐々に明かされていく過程が同時並行的に進行していき、そのテンポの良さが本作の一番の見所だったと思います。
また、インドのミソジニーの現実を晒すなど、ややもすれば重たい雰囲気の作品になり得るお話を、コメディタッチで描き、紆余曲折を経て最終的に勧善懲悪的なカタルシスを観客に与えたところも素晴らしかったと感じました。特にカタルシスに関しては、時代劇の悪代官みたいな雰囲気を醸し出し続けていた”悪徳警官”然としたマノハル警部補が、いい味出していて非常に良かったです。

一点気になったのは、本作において描かれたインドにおけるミソジニーが、一体いつの話なんだろうかということ。そもそも花嫁を取り違えるという本作の大前提は、花嫁は他人に顔を見られてはいけないために、ベールを被っていないといけないという風習から発生したもの。また、迷子になってしまったプールは、夫の名前を口にしてはいけないと言って周囲を困らせます。また、花嫁の家族は、花婿の家に対して持参金を持って行かねばならないという風習もあるとのことで、こちらも本作の重要な鍵になっていました。さらに物語が進んでジャヤの正体が分かると、実は彼女は学年トップの成績を持つ秀才だったようで、大学の農学部に進学することを望んでいたものの、母親に結婚しろと言われて渋々結婚することになったことが分かりました。

そこで少し調べてみたのですが、結論から言えばこれらのミソジニー的な習慣は、いまだにインド社会に残っているようです。
まず本作でも登場した結婚持参金は、1961年に法的には禁止されているものの、現代でも残っているようで、「ダウリー」と呼ばれているそうです。元々は上層階級だけの習慣だったそうですが、下層階級にも広がったそうで、新婦側の家族が十分なダウリーを用意できないと、新婦が嫁ぎ先で不当な扱いを受けることもあるようで、場合によっては命を奪われてしまうこともあるようです。そのため、男児の出生が望まれ、胎児が女児と分かると中絶したり、生まれた女児を殺してしまうこともあるとか。マジかよって感じです。
また、18歳未満の早期結婚・児童婚も問題になっているとか。1929年に児童婚は禁止されたそうですが、年齢が上がるとダウリーが値上がりすることや、処女性が重視されることから貧困層を中心に児童婚が多くあるそうで、直近でも結婚した女性全体の4分の1程度が18歳未満だったそうです。本作で登場するプールもジャヤも、年齢は明示されなかったものの二十歳にはなっていなかった印象でした。
そして早期結婚の裏側にあるのが教育格差。本作においても、進学を希望するジャヤが希望しない結婚をさせられそうになる憂き目に遭っています。教育格差はその後の収入格差に直結することは言うまでもありません。
さらに性的虐待や性的暴力も問題になっているようで、本作では直接的な性的虐待・暴力はありませんでしたが、ジャヤの結婚相手は前妻を殺していたのではないかということが暗示されており、またジャヤに対して暴力を振るっているシーンもありました。

以上、インドにおけるミソジニーの実態を、余すところなく描いているのが本作の大きな特徴なのですが、前述の通りコメディタッチなエンタメ作品に仕上げており、この辺の手練手管は実に見事なものと言わざるを得ないと感じました。

因みに世界経済フォーラムが毎年公表している男女格差を示すジェンダーギャップ指数というのがありますが、インドは146か国中129位でした。そりゃまあそうなるでしょう。
えっ、日本はどうかって?日本は先進国クラブと言われるOECDに加盟し、しかも世界をリードするG7参加国なんですから、当然上位ですよ、ね?あれ、118位だって?インドと大して変わらないじゃん💦

そんな訳で、社会問題を取り上げた骨太の作品としても、エンタメ作品としても、いずれも素晴らしかった本作の評価は★4.5とします。

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鶏