花嫁はどこへ?のレビュー・感想・評価
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世界の5人にひとりがインド人!?
中国を抜いて人口世界一となったインド。各国が少子高齢化で人口減となる傾向の中でも増え続け、ある試算では数年後にインド人の割合が世界人口の20%に達するそうな。
“詐欺より怖いのが警察”こんな国情で人口増えていくってどうなの?って映像が流れ続けるが、次第にシナリオの妙が、じわじわと………
中盤すぎまで緩いのだが、後半のギアチェンジは観てよかったと思わせる。はじめはポンコツで登場した警部補の人情裁き、世をすねて生きてきた駅売店のおばちゃんが知った“気づき”、そしてメインの花嫁は………
これは観たほうがいい、今は無くなった素朴なぬくもりを感じられる筈だから。
女性の自立と友情・連帯に感動してしまった
インドって国はカースト制度(現在表向きには禁止されているようだが)もあって、様々な差別が根強く残る国というイメージがある。当然女性も虐げられてきたイメージ。だから、ベールを被った花嫁を間違えて連れて帰ってくるという本作の予告編を見て、女性の自立が絡んだ物語であることは想像できた。
実際に本編中のセリフで色々と驚かされる。夫に支払われる持参財なる制度、妻は夫の名前を呼ばないという礼儀、子どもが産めないからと焼かれてしまった女性(あくまで疑惑だが)。女性を所有物、家事担当者として扱う男たちの姿が描かれる。そこに貧困が絡んでくるのもインドっぽいところ。
やはりメインは2人の花嫁。彼女たちが何を考え、どんな行動を取り、どう変化・成長していくのかがポイントだ。そして、そんな彼女たちに周りの人たちがどんなサポートをし、どんな影響を与えたのかも大きな見どころ。想像してはいたが、現実に対峙しそれぞれのやり方で自分を変えようとする姿に感動してしまった。女性の自立を描いた物語であることはわかっていたが、女性同士の友情や連帯がほんのりにじみ出ていて物語の深みを感じる。最後には彼女たちを応援している自分がいた。まんまと製作者の狙いにはまってしまったってことか。でも、本当にいい映画だった。
すべての女性の選択を
実に良い。幸せになれる映画。
すべての女性が被る生き辛さが、特にインドだからそれが浮き彫りにされる。
しかしそこから、すべての女性がそれぞれの選択を出来ることが大事なのだと、その選択を祝福してくれる映画。
現代インド映画は、その社会の現状故に男性すべてが悪役みたいになっちゃうこともあるんだけど、本作ではそれはごく一部だったのも良かった。
あたたかで、ホッコリさせられつつ、女性の幸せとは?のテーマをしっか...
あたたかで、ホッコリさせられつつ、女性の幸せとは?のテーマをしっかり描いた良作。涙泥棒な作品で、劇場で観れて良かった。出てくる人ほぼ良い人です。
めちゃくちゃ良い映画!!
初めてのインド映画でした。
予告を何となく見てヒロインの花嫁二人が伝統衣装も相まってとっても可愛くて、華やかで…花嫁を取り違えてしまうという導入も面白そうだったので観に行きました!
かねてよりインド映画は歌って踊ると聞き及んでいたのですが、今作はそこまでの演出はありませんでしたのでインド映画の中ではかなりマイルドな作品だと思います。
でも所々で入る音楽やジョーク?のノリで十分インド映画の空気を感じることが出来たので初インド映画としては私はこれくらいでちょうど良かったなと思います。
とにかく花嫁のプールちゃんが可愛いー!!声の清涼感が女神。前人未踏の深い森に佇む澄み切った泉の声してる笑
まさに名前の通り花のような可憐な少女。
もう一人のジャヤさんの声もハスキーでこう…芯のあるしっかりした女性なのが表れてる凛とした良い声!!私のお姉ちゃんになってくれ。
ジャヤさんと仲良くなる似顔絵上手い女の子の声も可愛かった!
声フェチなので彼女たちが喋るだけで耳が幸せでした笑
ジャヤさんは最初から何か訳ありで行動しているのが分かるし目的があって行動出来るしっかりした女性に見て取れるので種明かしを楽しみに見てられるのですがプールちゃんの頼りなさときたら…!もう〜〜〜お母さんみたいな気持ちになってしまう!笑
良い人たちに巡り会えて良かった…。
いや本当にプールちゃんが頑張ってる姿見て泣いちゃったよおばちゃん泣
きゅんきゅんする場面もあって、プールちゃんサイドについてはひたすら頑張れ…!頑張れ…!って応援しまくってました笑
ストーリー展開も起承転結が分かりやすく見やすかったし観終わった後は清々しい気分になれました。
この映画はフィクションですけど、未だインドに残る男尊女卑や男女格差の現実が少なからず(大いに)描かれていて、それらの問題について観客に考える機会を与えるだけでなく、ちゃんと一本の映画作品として満足感ある仕上がりに昇華させていることが素晴らしいと思います。
文化というのはその土地に根付いているものなのでそれを変えようと思うと相当時間もかかれば何かしら、それなりの犠牲を伴うものだとは思います。
でもいつかそれぞれが、それぞれの望む道を自由に選択し歩んで行ける世の中になると良いなと…無責任かもしれませんがそう願わずにはいられない映画でした。
それにしても屋台のおばちゃん一味良い人たちすぎる…私もお手伝いさせて下さい…!
ダンスの無い、ハートフルなインド映画
素朴で優しい人々が、不安で一杯の花嫁、花婿を助けてくれる。コメディパートを担う警察署がいい味を出し、心温まるテイストに仕上がっている。時代設定は古いが、古臭い感じがしないのは、カースト制度の国で、貧富の差や、女性の役割生き方が極端に決められてしまっていた時代に、それでも人々が幸せを求めて自分なりに生きている姿が、自然に描かれていたからか。素直に面白かったと言いたい作品。
花嫁取り違えた!
大トラブル!
どちらの花嫁も頑張った。
プールは料理屋で働き、ジャヤは駆けずり回って犯罪者に。
警察のファインプレー!
いちばんのファインプレーは、似顔絵描いた人かな。
ジャヤは大学へ。
プールもティーパグと幸せ。
もう1人の花嫁と取り違えなかったことは神様の配慮だったのかもしれません
2024.10.7 字幕 MOVIX京都
2024年のインド映画(124分、G)
花嫁取り違え騒動を描く社会派ヒューマンコメディ映画
監督はキラン・ラオ
脚本はスネハ・デサイ
原題は『Laapataa Ladies』で「失われた女性たち」という意味
物語の舞台は、インドのニルマル・プラデーシュにあるとある村(架空)
結婚式を終えたディーパク(スパルシュ・シュリワーススタウ)とその妻プール(ニターンシー・ゴーエル)は、妻の家から夫の家へと向かっていた
カタリヤ行きの列車に乗った2人はスーラジム村へと向かうはずだったが、ディーパクが駅で降ろした妻は別人だった
彼女はプシュパ(プラティンパー・ランター)と名乗り、警察に捜索を依頼するものの、電話番号は別の人に繋がり、彼女が告げる夫はどこにもいなかった
一方その頃、ムルティ駅に着いたプールは途方に暮れ、駅に住んでいる少年チョトゥ(サテンドラ・ソニ)の助けを借りて、駅の茶屋の主人・マンジュ(チャヤ・カダム)を頼ることになった
警察は怖いところだと聞かされていたプールは届出を出すことを嫌がり、夫が自分を見つけてくれるのを待とうと考えていた
映画は、プシュパの動向に不審なものを感じ取ったマノハル警部補(ラビ・キシャン)が捜査を進めていく中で、スラージムにあるトリブバン警部(Kishore Soni)と連携を取りながら、プシュパの正体を追うと言う流れになっている
妻を取り違えたことで意気消沈するディーパクも友人・グンジャン(Daood Hussain)たちと必死に探すものの、全くと言って良いほどに情報が集まらずに困惑してしまう
そんな中、プシュパはある目的のために行動を開始し、ディーパクの義理の妹のプナム(Racha Gupta)やその息子バブルー(Abeer Sandeep Jain)たちと交流を深めていくと言う内容になっていた
プシュパは実はジャヤと言う名前で、金持ちのプラディープ(Bhaskar Jha)と結婚させられそうになっていた
一度は運命を受け入れたものの、ディーパクの勘違いを光だと感じ、自分の人生のために1週間を使おうと考えていた
彼女は有機農業に興味を持っていて、大学に進学したいと考えていたが、夫がそれを許すはずもない
そこで、自分の人生を歩むために決心をするのだが、妻を間違えて悲嘆に暮れるディーパクを見て、彼らの絆をもとに戻そうと計画を中断して秘密裏に奔走することになった
だが、その決断が裏目に出て正体がバレてしまい、捕まってしまうのである
物語は、ジャヤの訴えによって「裁き」を下すマノハルが描かれていて、悪徳警官だと思われていた彼が、まさかの大岡裁きをする様子が描かれていく
このシーンはとても感動的で、失った女性たちが必要なものを取り戻すためのキーシークエンスになっていた
映画は最後までエモーショナルで、勧善懲悪的な部分があるので、大人から子どもまで安心して観られる内容になっていると思う
いずれにせよ、ハートフルな内容で、妻を取り違えていく過程もとてもスムーズで無理のない流れになっていた
さすがに全く同じ衣装を着た花嫁が同じ席列に3人いると言う状況はファンタジーだが、慣習と流行りなどを考慮すればバッティングすることもあるのかな、と思う
ともかく色んな意味で面白みが充満している作品で、インドの諸事情だけに留まらないテーマがあるので、誰にでも勧められる映画だと思った
なんて素敵な大逆転
予告編を見た時は「取り違えられた2人の花嫁」と言われても「なんじょそりゃ」という感じだったが、本編を観たら「たしかにこれなら入れ替わってもしょうがないかも」と思わせる説得力があり、ちょっと滑稽で面白かった。
個人的には昔、テレビでよく観た「シャッフルカップ」という手品の人間版に思えた。
2001年のインドが舞台で男性優位社会ではあるが、2人出てくる夫のうち、一方は失踪した妻を必死に探す夫、もう一方は妻が身につけていた貴金属のことしか頭にない夫と、男が多様的に描かれていたのは好印象。
花嫁の一人・プールが見知らぬ駅で出会う売店のおばさんが『天空の城ラプュタ』のドーラにしか見えなかった。
「40秒で支度しな」って言っても違和感無いと思う。
世間知らずのお嬢さんが一人きりになったところをドーラっぽい人の世話になり、料理の腕前で仕事を手助けする展開もラプュタっぽい。
もう一人の花嫁・ジャヤが、秘密を知られた子供を口止めをするためにとった行動、香川県議会が観たら激怒しそう。
女の友情が芽生えたことを示す演出として、家父長制のアホみたいな慣習を逆に利用していて上手いと思った。
ずっと家事しかしてこなかった人の、妻としては必要のない秘められていた才能が、問題解決に役立つ展開も良かった。
この映画では「盗難より警察の方が怖い」というセリフが何度か出てくるが、それも納得せざるを得ないほど、この映画に出てくる警察は悪徳すぎる。
警察が出てきて何かするたびに胸糞悪かった。
そんな人間にとって、終盤は衝撃の展開。
あまりの素晴らしさに落涙してしまった。
窮地に陥った人が、悪党に向かって涙ながらに救いを求めたところで、その気持ちが踏みにじられて終わり、そんな映画しか無いと思い込んでしまっていた。
インドの映画。っていう感じでした
そもそもが虐げられる人々が前提となっていて、それを涙へと流そうとしているところでもう気持ちを削がれてしまったのですが、インド社会をじっくりと味わえるような作品なので、嵌まれば感動すると思います。
24-103
そんな事ってあるの❓
花嫁を取り違えるなんて❓
設定はコメディなんだけど、
熱い人情と心根の優しさに溢れてる。
インドの女性観や独特の風習、
20年前の設定だけど
田舎は今も変わらないんだろうなぁ。
インド映画素晴らしい
余り期待しないで映画館に行きましたが、その期待を裏切って心が清々しくなる
素晴らしい映画でした!
今年観た映画では好きランク No.1 です。
ハリウッド映画の様な巨額の費用を費やしたセットは一切なく、人息でむせ返るような汽車に新婚の二人が乗る所から話が始まります。その後はただインドの緑溢れる田園風景と貧乏な田舎村、綺麗と言えない警察署で話は進んで行く。
景色も昔の日本ではありふれた懐かしさを感じ、家族愛、友人愛(昔の熊さん八つあん的
だと感じるのは歳のせいでしょうか)が満ち溢れている事。更に最後の結末も本当に心に潤いを与えてくれる秀作でした。
ヒロインの花嫁役の二人も大変可愛いはまり役です。
NAKI
自分らしく生きるという幸せ
花嫁さんになりたい花嫁さん、結婚したくない花嫁さん、その2人の取り違えから始まる今作を通して、自分の人生は自分が決めて自分らしく生きるという幸せを改めて思わされます
今の日本では、女性に限らずほとんどの人がそれは生まれた時から当たり前のようにある事で、そうやって人生を送る事ができているように思います
でも世界にはそれが当たり前じゃない人もいるわけで、やりたい事はやるべきだし、もっと人生を大切にしていくべきです
女性であるが故に窮屈な生き方を強いられている2001年のインドで、2人の花嫁さんが落ち着くべきところに落ち着くまでの間にいろいろな事が起こるストーリーなのですが、コメディ要素もあり、たくさんの優しさがいっぱいで心が暖かくなるとってもステキな作品でした
ホント観て良かったです
プール役の女優さんは可愛くて、ジャヤ役の女優さんはキリッとした美女さんで、役柄にピッタリでした
でも何よりも良かったのは、2人の警察官でした
警部補の活躍はデカい
シンプルなラブストーリーかと思っていたら、見事に外れた。プールとジャヤ2人それぞれの「幸せ」を掴み取ることができたのは、警部補のお陰と言っても過言ではないだろう。最初のシーンでは胡散臭さ爆裂だったのになぁ。
ラストのプールと屋台の女将さんとの別れのシーンでは、思わずウルッと来そうになった。
失礼なことをら率直に言えば、何も期待して観ていなかったのに、凄く楽しめた作品だった。
名人芸の人情噺
古代王朝の国盗り物語やギャングの抗争など、髭面の男同士が殴り合い殺し合い、そこに歌とダンスを交えるインド映画にいささか辟易としていたところに、そうしたお約束の一切ない作品が登場しました。これはドラマチックでいいお話だったなぁ。
結婚式を終えて花嫁を花婿の家に連れて帰ろうと列車に乗っていたところ、赤いベールを被って顔を隠していた別の花嫁を間違って連れ帰ってしまったというお話です。若い花嫁といってももう大人なんだから、間違いに気付いたら本来の場所に帰れば良さそうなものですが、そう簡単ではないという所に現在のインドの女性が置かれた問題が浮き彫りになります。
女性だからと狭い地域から外に出る事は出来ず、勉強が出来ても大学に進む事が出来ず、結婚してしまえば夫に服従せねばならず、自分が好きな物を料理した事はなく、子供が出来なければ焼き殺されるという過酷な運命に苛まれているのでした。しかし、そうしたお話を飽くまでも軽やかに、少しミステリアスに描き、最後には観る者の心をホッコリ温め勇気づけてくれるのでした。名人の人情噺を聞く様な心地よさです。こんなインド映画をもっともっと観たいな。米アカデミー賞のインド代表作に選ばれたというのも納得でした。
スカっとインド
インドは著しい経済成長を遂げているとはいえ、地方ではなかなか女性の立場も向上してないのかな。
大安で花嫁さんがいっぱいな上にベールを被ったままの長旅、まだまだ保守的な中での取り違えという、お国柄を活かした?ちょっといいお話。
プールは駅であったかい人に囲まれ、対してジャヤがなんか不穏な動きをしていて何やってんだとドキドキ。
そこから真相が明かされ、何噛んでんだか分からなかったけど、ずっとしゃくれてた警察官が大岡越前ばりの大活躍でスッキリ。
楽しかった。
アーミル・カーンって誰だろ?と思ったらPKか。
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