グラディエーターII 英雄を呼ぶ声 : 特集
【最速レビュー】物語、キャスト、演技、アクション、
技術…どれをとっても“究極・極限・極上”。あなたの
生涯ベストを更新し得る歴史的一作は、絶対に配信開始
を待ってはならない。間違っても倍速で観てはいけない
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動画や映画は倍速で観る。映画館へ行かずに配信開始を待つ。
そんな行動がスタンダードになりつつある現代において、11月15日公開の「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」は特別な意義を持っている。
本作は一言でいえば、
そして、
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多くの言葉はいらない。ただ予告編をひと目観れば気がつく。感想を聞けばわかる。「グラディエーターII」は、あなたの“生涯ベスト”を更新し得る一作なのだと。
本記事ではまず「映画.comが実際に鑑賞した感想」を記し、続けて前作「グラディエーター」が生涯ベストと語る2人のアツすぎる寄稿や、アメリカで巻き起こる「グラディエーターII」に対する「今年ベスト」「史上最高」などの激賞を紹介する。
読んでから本編を楽しんでもいいし、読まずに映画館へ直行してもいい。いずれにしろ、「観る」というその決断はきっと、あなたに損はさせないだろう。
【圧倒、確定】すべての瞬間が究極。目撃できた僥倖。
珠玉の続編は“アカデミー賞作品賞”も濃厚にあり得る
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実際に観て圧倒された。「グラディエーターII」はすべての要素が最高……という表現では片付けられない、すべての要素が“どうかしているほどのクオリティ”だった。
●筆者紹介
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●映画館で観られることが僥倖というほかない異次元の一作。“最高”の称賛では足りない、5つの“究極・極限・極上”体験
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「グラディエーターII」は本国で「今年ベスト」などと激賞されているが、その評判には首がもげるほど同意する。
映画という総合芸術を研ぎに研ぎ澄ませると、「グラディエーターII」となる。まさに歴史的一作、珠玉の続編だ。筆者が特に「すばらしい」と感動した5つの要素を、わかりやすく箇条書きにしてみた。
【究極・極限・極上①:アクションがすさまじい】火炎球と弓矢が飛び交う圧巻の海戦、絶望的なサイVS人間、大量のサメが泳ぐコロセウムでの死闘…“生命の絶叫”に、胸が燃え上がるほどアツくなる。
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【究極・極限・極上②:キャストが全員素晴らしい】主演ポール・メスカルはここまでいい俳優だったかと驚愕、“将軍”ペドロ・パスカルも抱きしめたくなる…個人的“最好”は医者を演じたアレクサンダー・カリム、凝視推奨!
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【究極・極限・極上③:デンゼル・ワシントン】登場の瞬間に別格の禍々しさ。「暴力、それが共通言語だ」「強者生存」…“キャリア最高”の絶賛も納得、静かに滲む狂気を観るだけでも映画館へ行く価値がある。
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【究極・極限・極上④:物語の感動がとことん深い】愛する妻を殺された男が復讐を誓い、剣闘士となり死線をくぐり抜ける。喪失に感情移入が止まらず、情動が言葉にならない。終盤に前作主人公との絆、劇場の温度が急激に高まった。
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【究極・極限・極上⑤:技術のクオリティが事件的】衣装、メイク、美術、照明、音響。本作の1秒はただの1秒ではない。歴代最高級の才能を総動員し研ぎ澄ませた“奇跡の1秒”――大画面で浴びられる、なんと贅沢なことか!
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この映画体験は、VOD配信を待ち、家のテレビやモニターで観るのでは本当にもったいない。ましてや倍速で、なおかつ“ながら観”することは避けたほうがいい……もちろん、そういう視聴形態の楽しさも理解しているが、本作においてはふさわしくないと感じる。
これを読む1人でも多くの人が、映画館で鑑賞し、衝撃を受けることを願っている。
●“完璧な傑作”から24年が経った今、なぜ続編? 疑問に答えるように放たれた“最高珠玉の最新作” 「夢と真実」を描いた強靭なテーマはアカデミー賞作品賞にも手が届く
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前作「グラディエーター」があまりにも完璧すぎ、そして“何もかもを語り終えた”と感じていたため、続編をつくる意味がどれだけあるのか正直、疑問だった。
しかし、観てわかった。あらゆる面でスケールアップしており、“2024年の今、この瞬間に観るべき完璧な続編”になっていた――。
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とくにテーマの強靭さが半端ではなかった。前作はマキシマスの“個人”の悲劇にフォーカスしていたことに対し、本作「グラディエーターII」は視点をぐっと上げ、ローマや世界全体への冷静な目線で描かれる(ローマの町を俯瞰したショットが多いこともそのためだろう)。
やがて物語は、現代の社会問題への暗喩へとスリリングにつながっていく。“「世界を善くする」夢を失い、狂気の独裁と腐敗がはびこる”ローマの没落が、“(前作から24年を経て)かつての夢を失い、暴力と不条理がはびこる”今の世界と重なり、最終的には、私たちの今に何が必要かをそっと示唆してくれる。
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古代ローマの人々の生きざまを通じ、現代社会を映し出す超高難易度のテーマ訴求を破綻なく決めたことで、完璧だった前作をテーマの強靭さや意味で拡張したと言える“珠玉の続編”だ。
いわば“今だからこそつくるべき作品”。これはアカデミー賞作品賞も十二分にありえるし、デンゼル・ワシントンや技術部門のノミネートはかたいだろう。
繰り返すが、本作を映画館で観られることは僥倖(ぎょうこう)と言うほかない。劇場公開期間を逃すと、いつ実施されるかわからないリバイバル上映を待つことになるのだから……。
【映画鑑賞前に予習しておきたい“人物相関図”】
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【「グラディエーター」が私の人生を革命的に変えた】
“映画を観るプロ”が告げる「生涯ベスト」の衝撃体験
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(C)2000 DreamWorks LLC and Universal Studios. All Rights Reserved.
編集部レビューの後は、「『グラディエーター』が生涯ベスト映画」と語る2人の寄稿文を読んでほしい。そうすれば同シリーズへの禁断症状が即座に現れるはずだ。
1人目はXフォロワー約15万人を誇る人気インフルエンサー、VAGABOND。2人目は今の映画業界で最も勢いのある若手ライターの1人、ISO。なぜ「グラディエーター」がベストなのか、自身と作品のエピソード、最新作への期待を書いてもらった。
[「グラディエーター」が生涯ベストの理由 by VAGABOND]
最高傑作に君臨し続ける“逆境凌駕系映画”の究極態。
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逆境から這い上がる人間の美しさが好きだ。全てを失っても諦めない人間の魂の輝きは見る者の心に火を点けて極限まで燃え上がらせてくれる。
そういう意味では『グラディエーター』という映画は“逆境から這い上がる”系映画の究極とも言える。皇帝に愛された将軍が皇帝暗殺の濡れ衣を着せられ、妻子を殺され、奴隷に身を堕とす。文字にするだけで苦しくなる究極の“逆境”。
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(C)2000 DreamWorks LLC and Universal Studios. All Rights Reserved.
それでも主人公は復讐の為に剣闘士として立ち上がる。あぁ、なんて眩しいんだろう。この映画は今を生きる者に逆境を凌駕するスペクタクルと苦難の果てに勝利を掴むカタルシスの両方を同時に集中放火で心に浴びせてくる。だからこの映画が大好きだ。
・予備知識ゼロで鑑賞→本編が一瞬で終了…闘争心に火を点けるが、この映画は火力が強すぎる。
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大学を卒業するも就職が上手くいかず、自分は“何者”にもなれないと思い込み、現実から逃げるようにひたすら映画を観ていた私は『グラディエーター』という傑作を予備知識ゼロで鑑賞した。あまりの衝撃で2時間35分が一瞬で過ぎたのを今でも覚えている。
「私も彼のように気高く在りたい」。
1人の“何者”にもなれなかった男の闘争心に火を点けるにしてはこの映画はあまりに火力が強すぎた。断言しよう。リドリー・スコット監督が手がけたこの高火力な逆境凌駕型の人間讃歌映画は24年の時を経ても最高の傑作として映画界に君臨し続ける。
・続編公開に血が沸騰する…製作に関わった全ての人に感謝を。
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そしてその続編が遂に公開されるというのだから、私の血は沸騰しそうになるほど滾っている。あの血と汗に塗れたルール無用の闘技場で躍動する剣闘士たちがまた観られる。映画制作に関わった全ての人に心からの感謝と喝采を全力で送りたい。
[「グラディエーター」が生涯ベストの理由 by ISO]
映画はこれほど面白く感動的なものなのか。本作を上回る“完璧な英雄と悪役”を観たことがない。
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『グラディエーター』のラッセル・クロウになりたい。20年ほど前に初めてその英姿を目撃したときから抱き続けている願いである。身体を鍛えるときはいつも頭の片隅に当時のクロウを思い浮かべてきた。実際は鍛錬不足で現在のクロウに近づきつつあるが。
幼少期からハリウッド映画好きではあったものの、初めて『グラディエーター』を観たときの衝撃は別格だった。映画とはこれほどまでに面白く感動的で心躍るものなのかと。今の仕事に繋がる原体験のひとつである。
・英雄と、悪。誇り高い軍神と、愛に飢える皇帝の見事な対。「ジョーカー」の狂気の原点は本作にあり。
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リドリー・スコットの造形力で再現されたローマ帝国や壮絶なアクションなど、心を揺さぶられた点は枚挙にいとまがないが、一番はやはり「完璧すぎる英雄と悪役」だろう。
復讐に燃えながらも慈悲深く誇り高い軍神マキシマスと、狡猾で卑劣だが愛に飢える皇帝コモドゥスというあまりに見事な対。クロウ演じるマキシマスの威風は至高としか言いようがないが、彼を眩く光輝かせたのはホアキン・フェニックスの闇深い芝居があってこそ。父の愛を求め凶行に走るという点で共通する『ジョーカー』で見せた狂気の原点は本作にあるのではなかろうか。
クロウとフェニックスの演技と存在感は何度観ても鮮烈。彼らを上回る英雄と悪役をいまだ見たことがない。
・これほどの映画を、続編「英雄を呼ぶ声」は超えてくるか? 期待が膨らむばかり。
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24年前に閉じられた物語だが、そこからスコット監督はどんな続編を紡ぐのか。すでに明かされているのは、コモドゥスの甥であったルシアスが実はマキシマスの息子であること。前作でマキシマスがルシアスに向けていた眼差しの意味が変わってくるではないか。
いや、マキシマスはそのことを知らなかったのか…?そしてなぜルシアスが奴隷に…?早くも気になることだらけ。アクションにも注目だ。前作でスコットが所望しながらも、予算不足のため登場させることを断念した巨大なサイが予告編に登場している。念願だったサイと剣闘士は一体どんな闘いを繰り広げるのか。
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おまけにコロセウムは水が張られているようで、サメのような影も描かれる。サメ映画の面白さもあるのか!? ポール・メスカルやデンゼル・ワシントンなど伝説の続きを背負うキャストにも異論なし。果たして生涯ベストの映画体験である『グラディエーター』を超えてくれるのか…期待が膨らむばかりだ。
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2人の“映画を観るプロ”が、こぞって生涯ベストに挙げる「グラディエーター」。そんな作品を超えるのは……。
【人生最高を更新するのは、続編しかあり得ない】
アメリカの“事件的絶賛”まみれこそ、その最たる証拠
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新たな伝説が、これまでの伝説を超える。「グラディエーターII」は観る前からそう確信できる稀有な一本だと思う。
一足早く鑑賞した人々の評を読めば、瞬時に普通の映画でないことが察知できるだろう。この項目では、最新作への評価をわかりやすく可視化していこう。
●実際に観た人の評価は…「今年最高かつ史上最高」「デンゼルは人生最高の時間を過ごしている」
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アメリカ・ロサンゼルスでは現地時間10月18日「グラディエーターII」の試写会が行われ、上映後にアーリーレビューが世界中に広がっていった。
以下、特徴的な感想を一部、抜粋して紹介する。まさに絶賛一色の様相で、事件的・歴史的な映画体験だったことがひしひしと伝わってくる。
「今年最高の映画であるだけでなく、
「『オデッセイ』ぶりの
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「映画史に残る、信じられないほど素晴らしい体験。前作を超えただけでなく、『ゴッドファーザーPARTII』や『ダークナイト』などの
「
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「
「演出は傑出、音楽はオリジナルと同じくらい素晴らしく、脚本は信じられないほど素晴らしく、
●リドリー・スコット監督らスタッフ・キャストから“並外れた自信の声”! 一刻も早く映画館で観たい…
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筆者は10年以上、映画記者として生きているが、キャスト・スタッフがここまで強い自信を遠慮なく断言している光景は非常に珍しい。それだけ、クオリティが歴然としているのだろう。
リドリー・スコット監督は自信をにじませる「私がこれまでに作った中で、最高の作品」
主演のポール・メスカルは撮影現場での日々を振り返る「本作への出演は人生最高の経験」
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物語のキーマンに扮したデンゼル・ワシントンは明かす「私のキャリア史上最大の作品」「コロセウムまで建てた。壮大であり、美しい。どこを見渡しても、完璧に再現されている。最高だ!」
“将軍”を演じたペドロ・パスカルは覚悟を決めた「これまでにも大きな映画には出演してきたが、これほどの規模は初めてだ。今後にも経験することはないだろう。もう二度とはない瞬間を、しっかりと目に焼き付けようと思った
予告編でも異彩を放つジョセフ・クインは歓喜する「まさに一生に一度の映画」「初めてセットを見た時、あまりの迫力に圧倒された。目の前にあったのは、古代ローマだった」
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さて、ここまで読んで、「グラディエーターII」への期待が針を刺せば弾け飛んでしまいそうなほど膨らんでいるはずだ。
生涯ベストを更新する瞬間が、映画館であなたを待っている。
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