「ただの敵じゃない 「鬼滅の刃」の描く切なさ」劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来 M22さんの映画レビュー(感想・評価)
ただの敵じゃない 「鬼滅の刃」の描く切なさ
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今回の映画でまず心を奪われたのは、
美しい映像と迫力ある音楽でした。
印象的だったのは、「鬼の過去」が
丁寧に描かれていたことです。
特に猗窩座は、自分の意志で鬼になったわけではなく、
無理やりその存在に変えられてしまった。
そのことを思うと、もし人間のままだったらどんな人生を送っていたのだろう…と胸が締め付けられるように切なくなりました。
1番感動したのは、猗窩座が過去を思い出すシーンです。
炭治郎が体力的に刀を握れず、拳で殴ったことで、
猗窩座は心の奥に閉じ込めていた人間としての記憶を呼び起こされます。
人間だった頃の温かい思い出と、
鬼としてこれから生き続ける自分との間で揺れ動く葛藤。
その姿は胸に突き刺さりました。
思い出したくなかったはずの過去が浮かび上がり、
それに苦しむ猗窩座の姿を見て、ただの“敵”ではなく、
一人の哀しい人間だったのだと強く感じました。
また、蟲柱 胡蝶しのぶさんの戦いも心に残ります。
やっと姉 胡蝶カナエの仇と対峙できたのに敗れ、
鬼に取り込まれてしまう姿はとても悲しかったです。
取り込まれた後も、彼女の意志がどこかに残っているのではないか、とこれからの展開が気になります。
単に鬼と人の戦いを描いた物語ではなく人間の儚さや愛、
そして鬼となった者たちの悲しい運命を丁寧に描いているからこそ、観終わったあとも深く心に響くのだと改めて感じました。
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