「「地獄の黙示録」並みに上映時間(155分!)が長い「鬼滅の刃」」劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来 むせるさんの映画レビュー(感想・評価)
「地獄の黙示録」並みに上映時間(155分!)が長い「鬼滅の刃」
コロナ渦の「無限列車編」を見て以来数年振り?
内容を忘れていたので今作を初視聴みたいな新鮮な感じで観れた。
まあ感想や共感ポイントは他の鑑賞者にお任せして気づいた点をいくつか....
〇CG作画と特殊エフェクトの融合は違和感なくかつ眼精疲労しない工夫がある
も見慣れてくると格闘ゲームみたいに感じる
〇声優の我を抑えた控え目演技
〇回想シーン(無限列車編)を削れば(5~10分)まだ短縮できたハズ
〇人間の集中力は50分が限界らしい...回想シーンや美麗な風景シーンでリフレッシュ
〇アカザの回想が始まる頃に集中力は切れ、欠伸が出た
〇異様に引っ張るアカザの哀しい過去回想は助長すぎ、逆に炭二郎の覚醒が描写と尺不足
〇哀しい過去よりも清々しい位の”悪”の方が魅力ある場合も(ディオとかその筆頭)
〇上弦の鬼の哀しい過去に頼らず別な動機付けはできなかったのか?
〇バトルシーンは後半見慣れて飽きる。
☆原作者は「ジョジョの奇妙な冒険」に影響されたようだが第一部DIO、第二部の柱の男(ワムウ・エシディシ・カーズ)みたいな倒すべき人外の悪役にも(悪の)哲学やセンチメンタリズムとかがあって大変魅力があった。
アカザは「求道者」だったか?
ただ”不死”という絶対的アドバンテージ頼りの「弱きもの」だった。
例えばジョジョ第二部のワムウ。
シーザーと死闘を終え、”解毒薬入り指輪・血のシャボン玉”を誇り高き最期を遂げたシーザーに敬意を表して敢えて割らずワムウはその場を去る。
ジョセフとの死闘後、約定を違え襲ってきた雑魚ゾンビを最後の力を振り絞りゾンビを駆除、塵となり滅ぶ寸前に目は見えなくともジョセフに解毒薬を飲むよう促して見届け、文字通り一陣の”風”となって滅んだ。
難きシーザーの仇とはいえ誇り高いワムウにジョセフの善悪の区別なく奇妙な友情がそこにはあった。
無言の敬礼をするジョセフ。
どうだろう?
アカザとワムウ、同じ敵キャラといえど”魅力(カタルシス)”に雲泥の差がある。
劇場アニメとしては「AKIRA」以来のクオリティ(デジタル作画)+最新の音響+レベルの高い実力派声優の相乗効果で観る者を圧倒するが、如何せん原作者のイマジネーション(脚本)や表現力がアニメ会社ユーフォテーブルに助けられているのは否めない。
「来場者特典抜き」で2回目以降繰り返し視聴できるか?と言われるとAKIRAの及第点は及ばない。
◎しかし「鬼滅の刃」の尤も素晴らしいところ、それは昨今忘れ去られた「努力することの素晴らしさ」を連載&TVアニメ放送時の幼児から小・中学生に教えたことだろう。
これだけは『☆×5』と褒め称えたい(自分も学生時代部活で努力・鍛錬してきたから)
週刊少年ジャンプの「努力」「友情」「勝利」をしっかり踏襲した作品。
未就学児からお年寄りまで楽しめる幅広い作品ではあるまいか。
※昨今の週刊マンガや(異世界転生)・なろう作品は読者(主にオトコのヲタク)の嗜好を反映して努力する描写が描かれない....哀しきかな。
155分の長尺作品だとどうしてもテンポの良さと脚本の緩急は付けづらい宿命。
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