「社会現象の期待を背負った会心の一作」劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来 トンまるさんの映画レビュー(感想・評価)
社会現象の期待を背負った会心の一作
興行収入400億突破の無限列車編から、わずか4カ月で売り上げを2倍にしたダ〇ドーとのコラボ缶。遊郭~刀鍛冶~柱稽古と丁寧に丁寧に人気と年月を重ねた上での再度の劇場版。
余談ですが、映画を見に行く当日にダ〇ドーの自販機でジュース買ったらその日に限って当たりが出てしまい、天もこの俺に味方しておるわとか言って、キメツ缶のカフェラテをGETしてシアターに足を運びました。
そりゃあ全国のファンも国内海外含め、期待に溢れていたということで、その上げに上げた期待値を裏切らないよう、これでもかこれでもかと、くどく感じるくらいに練りこまれてた内容が何とまだ第一章!
一章は猗窩座再来ってことで、因縁のある炭治郎とのリベンジマッチがメインだけど、他にも胡蝶しのぶの姉の仇である童磨であったり、善逸の師が自決するきっかけとなった兄弟子獪岳の登場と、それぞれが訳ありのマッチメイクで、各々が各々のけじめをつけるため戦いに挑むという内容になってたので、無限列車の時のように、鬼滅初見の方でも…というよりは、原作はもちろん、これまで鬼滅の刃を通して観て、今回の劇場版を心待ちにしていた方に刺さりまくる展開の連続だったのではないでしょうか。
映像がすごすぎて後半飽きが来たり食あたりを起こしそうだな~、なんてことも思ってたんですが、映画というより8話構成くらいの物語として捉えると、怒涛の戦闘の連続であっても、私はそれほど観ていて苦ではありませんでした。
新たな刀と共に、上弦との戦いの経験から柱稽古を通して無限列車の時より大幅にレベルアップした炭治郎の成長ぶりも凄まじいけど、これまで覚醒状態で戦ったことがなかった善逸もやっぱ戦いと稽古の中で炭治郎と同様強くなってたんだなぁと、しみじみ。
ストーリーのテンポで言うと、他の方のレビューにもあるように、異様に多い回想シーンのせいで、まるで各駅停車の新幹線に乗ってるような気分にさせられるのは事実なんだけども、その回想シーンこそが今回猗窩座を倒す決め手になったので、私は原作を最後まで読んでなくて展開だけ知っていたくらいの知識だったため、そこが驚きでした。
鬼の首を斬ると回想が入るというのは、もうお約束な感じになってるけども、回想シーンを良い感じに持って行って最後まで見せることが上弦の参を倒す条件と思うと、無限列車の時、仮に煉獄さんが首を切れても倒せなかったんだろうなぁ…と、変なところで関心してしまいました。
刀がすっぽ抜けてやぶれかぶれで繰り出した拳が記憶を取り戻す決め手となったと、刀ではなく拳で決着をつけたというところで感動してしまいました。
成長した炭治郎はもちろん、その炭治郎と共に猗窩座と戦ったのが水柱の義勇さんというのが、炭治郎と義勇さんの絆もさることながら、炎柱を葬った相手と今度は水柱が戦うという、属性も性格も異なる者がリベンジマッチを行うという展開は、実に少年バトル漫画的で胸熱です。
ところどころ、席ですすり泣きのような声が聞こえたので、みなさんそれぞれ思うところで涙する要素がたっぷり詰まった内容で、圧巻の一言。
映画の内容ももちろんだけど、社会現象の場に参加できてみんなと感動を共有できるこの瞬間こそが尊いと思うので、劇場に足を運んで観るべき作品だと思います。
第一章というのもあって、ひとつの映画としては…な点がマイナスなので評価は満点でなく4.5とさせて頂きます。
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