ブラックホーク・ダウンのレビュー・感想・評価
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戦争の狂気
すぐに終わるはずだった強襲作戦は一機のブラックホークの墜落から大規模な市街戦へと変わっていった。
どれだけ困難な状況になっても戦い続ける兵士たちは決して英雄になりたいわけではない、ただ仲間のために銃をとり戦場に向かう。
恐怖に決して挫けない男たちの姿が印象に残りました。ですがそれよりも戦争に巻き込まれた民衆の姿が一番心に残りました。地元民が墜落したヘリに押し寄せ、パイロットの死体から服を剥ぎ取り、騒ぎながら天にかかげている場面は胸が痛くなると同時に吐き気がしました。また、1人の民兵が捕らえられたアメリカ兵に「将軍が死んだら俺たちが殺し合いを止めると思っているのか」と言ったことが、人間の狂気に終わりがないことを考えさせられました。
最後にまた戦場に向かう兵士がいましたが、その勇気より戦争が何時までも続くことを感じました。
国のため、いや仲間のため
微妙。
単細胞にもほどがある無策アメリカ
まあ これがノンフィクションの原作と言えどフィクションの作りだと思うけど この戦闘のやり方が本当なら アメリカは世界のどこでも戦闘する資格ないだろう?作戦も何もないじゃん!アメリカ兵は死ぬために戦闘に行くんだな
しかも 今この瞬間もテロの原因を作ってるんだろうな!
極上戦闘シーン
じわりじわりと本物の戦闘を感じさせる
リドリー・スコット監督は苦手でして、この作品でも苦手な気持ちを再確認したところがありました。好きでないのは、まず音楽。どうにも観ている側の気持ちを露骨に煽ろうとしている感じがあるんですよね。それと、ラストあたりにバシバシ出てくる教訓めいた台詞。これも、説明的な感じがして好きじゃないんです。あと、妙に芸術めいたショットが挟まれるところ。これも、観ていて興ざめしてしまうので、止めてほしいなぁと、いつも思うのです。
しかしっ! 今回はそれでもこちらを圧倒するものがありました! やぱりそれは戦闘シーン! いつ終わるともしれない中で、ものすごい弾薬が撃ちつづけられるうちに、なんだかこちらの感覚が麻痺してくるぐらいの本物感がありました。ソマリアの人たちが迫ってくる恐ろしさも、変に演出的でなく、迫られる側の恐怖感を軸に描かれているので、視点がぶれずに見続けることができました。
あまりリドリー・スコット監督は見ていないのですが、『エイリアン』を除けば、かなり好きな作品でしたね。
見応えある戦争映画
爆音上映恐ろしい
以前にDVDで見て、カナザワ映画祭2014爆音上映で見た。DVDでも充分すぎるほど恐ろしい映画だったのだが、アフリカ人のAK47の発射音が頭に突き刺さるほど尖っていて、恐ろしさ倍増だった。
アメリカ人は、一人でも負傷すると彼を助けるために全力を尽くし、そのため被害が拡大するのだが、アフリカ人は誰が怪我をしても死んでもまったくお構いなしで次々襲ってくるし、人数は無尽蔵で、手のつけようがない。ディフェンス一切なしの恐ろしさだった。
しかも、アメリカ軍は敵が撃って来るまで攻撃するなと、専守防衛が徹底されており、しかしそんな生真面目さが気の毒になるほど敵が猛烈だった。
主人公チームは命からがらなんとか耐えて、国連軍がやってきてこれで助かると思ったら、車に乗せてもらえず、基地までマラソン。気の毒すぎるし、普段からランニングなどして心肺機能を高めていないと生き残れない。
今回は役者が誰で誰なのか、なるべく把握しようと思っていたのだが、ジョシュ・ハートネットはいつの間にか出ていて、他の人はやっぱり誰が誰だかあんまり把握できなかった。しかし、そんなのは気にしてもしなくても充分すぎるほど圧倒的で、現時点の瞬間風速ですごい戦争映画第一位になってしまった。
映画祭で1本目に見て、もうお腹いっぱいでゲップが出そうになった。
米軍つええ!
戦場の描き方
総合90点 ( ストーリー:85点|キャスト:80点|演出:100点|ビジュアル:90点|音楽:70点 )
戦場の現場をこれほどに肉薄して描いた作品も他にないのではないだろうか。映画の大半はこの戦闘現場の描写に費やされ、戦闘をかっこよく見せようとするのでもなく、ただ戦場で起きていることが善悪もなくありのままに描かれる。
これは実際に起きたことを基にしているので余計に現実感がある。映画の中でも再現されていた、アメリカ軍兵士が殺されその死体がひきずられている映像が当時大々的に世界中で放送されて大きな話題になっていたが、その背景がこれなわけだ。損害を覚悟で救出に行くか、撤退するか、司令官の決断も難しいところ。
美術といい市街戦の描き方といい、よくこれだけのものが撮影できたものだと感心させられる。この迫力のある映像の作り方は流石にリドリー・スコット監督である。
戦争映画の描写は大抵ノンフィクション
マーク・ボーデン執念の取材とリサーチ
リドリー・スコット監督作品の中でもハードで重厚で
特に好きな作品 久々に鑑賞
マーク・ボーデンが執念の取材とリサーチで書き上げた
ノンフィクションの原作も読んだが スゴイ・・・
これ【実話】なんだけど この事件を体験し
生還した兵士は【ベトナム】よりも激しく凄惨
だったと語っているホドとてつもない激戦
この事件のドキュメンタリーも何本か観たけど
見るに耐えない恐ろしさがあった
【人がこんなに残虐になれるものなのか】・・・と
政治的な背景なんかを話すと超~長く&ディープに
なるので映画的観点のみの感想を
【戦争映画】は
『プライベートライアン』《以前》と《以後》に分けら
れる(この作品は以後)
まずは とにかく【キャスト】が良い
『プライベートライアン』や『パールハーバー』などの戦争映画
には必ず出ている【トム・サイズモア】や主演の【ジョシュ・ハートネット】
も良いけど 特にレンジャー部隊も恐れるデルタフォースのフート役を
演じた【エリック・バナ】が最高にプロっぽくて かなり良い
彼の発する言葉はどれも【深イイ】し 1匹狼の彼が再び
戦場へと消えていくラストシーンも印象的で余韻が残る
他にも公開当時は名が知られていなかった脇役陣も
今観れば意外な役者が多数出ている事に気付く
例えば『スモーキンエース』の《エース》を演じた【ジェレミー・ピヴェン】
がヘリのパイロットの1人だったり
『ハリーポッター』シリーズで《ルシウス》を演じた【ジェイソン・アイザックス】
がレンジャー部隊の指揮官だったり
あとは・・・
『ファンタスティックフォー』の《Mrファンタスティック》役の【ヨアン・グリフィズ】
『トレインスポッティング』の【ユエン・ブレムナー】
『ダークナイト』のOPの銀行でサプライズ出演した【ウィリアム・フィクナー】
『24』シリーズやマイケル・ベイ作品の常連の【グレン・モーシャワー】
などなど・・・
『ロードオブザリング』でブレイクする直前の【オーランド・ブルーム】は
トンがった新兵だし
【ユアン・マクレガー】は戦闘経験が全く無いにも関わらず最前線に
行くハメになり恐ろしい体験をする という 『プライベートライアン』
の《アパム》と同じ役割 (観客と同じ立場や目線で観客の恐怖を
煽るという映画的に欠かせない重要な役)
そんな感じで とにかく豪華なアンサンブルキャスト
知らなかった【史実】を垣間見る事もできるうえに
多数の役者の演技バトルも観れる そして全てがリアル
今回観直してみて 前よりもズット大好きな作品になった
混沌の戦場を体感する
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