アイミタガイのレビュー・感想・評価
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純粋に「いいお話」
自分の中に残る物がある映画かと聞かれたら
普通の映画だったのが残念
監督が草野翔吾。初めて作品を見たけど、前半はとても素晴らしく、映画らしい映画の香りのする映画で、これは!っと思ったけど、後半になるにつれ、普通の映画になってしまった。
ストーリーがありえないほど繋がっていることをとやかく言うつもりはないし、ストーリーはご都合主義でも構わないのだけど、映画としての力がそのストーリーを通して喚起されていたなら、ご都合主義のストーリーでも正解のストーリーだったと思うけど、ただ単に普通の映画だったのが残念。
色々と、役者がいいとか、あれこれいいとこを上げることはできるけど、同じような感じの映画を過去に見てきたものにとっては、過去作を超えるかそれと同等のものでなくては納得できない。
まあ普通の映画だった。
佐々部清監督のお名前
昨年末、桑名市に遊びに行き半日ブラブラしてました。その時、至るところにこの作品のポスターとか、ロケ地の案内があって頭にはインプットされていたんですが、その時は佐々部清監督が絡んでいるとは知らず、観に行きませんでした。
先日、本当に偶然にこの作品のチラシを手にして目を疑いました。佐々部監督が脚本だ。早速観に行きました。
わたしは佐々部監督の大ファンです。人間の描き方がとにかく優しい方だと思います。人間が本来持っている優しさ、心の豊かを描いて、時には泣いてしまうこともありますが、必ず温かい気持ちにさせてくれる作品ばかりでした。
急逝は本当に驚きました。どこかのホテルで新作の準備中に急死とのこと、時期的にこの作品の打ち合わせだったのかもと考えるに至ってます。
アイミタガイと言えば、今作の監督3名のバトンなども当てはまるんじゃないんですか。とっても良い作品でした。やっぱり、人間と人間はどこかで繋がっていて、助け合っているんですよ。こうした、言葉で説明できない、今流行りのエビデンスなんて全くでて来ないような、偶然というか不思議な出来事は実際にあるんだと思います。一生懸命に生きていれば、必ず起きる出来事ばかりでした。
トモロヲさんと西田さんと黒木さんが出会う歩道橋(?)のシーン、泣けてきました。
黒木華さん、これまで余り好きではなかったんですが見直しました。藤間さんと白鳥玉季ちゃん似てますよね?どちらが先に決まってたんだろうと考えてました。中村さんはやっぱり佐々部さん繋がりですか。中々の不器用さでいい感じでした。草笛光子さん貫禄、風吹ジュンさんも負けてません。豪華に揃ったなと思います。升さんもやはりこの設定では欠かせません。
映画を先に見ていたら必ず桑名でロケ地巡りしましたね。残念です。
見事な群像劇でした。大満足です。
アイミタガイ。それは善意で結ばれる、人と人との輪
♪めぐる、めぐるーよ、善意の輪は〜♪
そんな気がします。
善意が人の手から手へ渡って大きな輪が出来る。
相手を思いやり、助けることこと(=アイミタガイ)
善意の輪が、やがて広がって大きな輪になる。
そもそもは、叶海(かなみ)さんからはじまった輪。
それが連鎖して行く。
一番のはじまりは、
虐められていた中学生の梓(近藤華)を叶海(白鳥玉季)がイジメから
救い出した行動力、
梓の手を引っ張って、引っ張って、
叶海が連れて行ったのが、
“こみち“さんの家の軒先、
(その家から聞こえてくるピアノのメロディ、
午後6時と共に帰宅を促すドボルザークの《家路》
梓と叶海は聞き惚れて、何度も通い、
癒されていた。
そんな梓が“こみち“さん“(草笛光子)と再会する。
顔を見るのはお互いにはじめて。
“こみち“さん“は戦時中、予科連へ進む学生を自分のピアノで
送り出した経験を、深く悔いている。
そして自分への罰として、ピアノを弾くことを絶ったのでした。
(自分のピアノで、若者を死の戦地へ送り出してしまった)
ウエディング・プランナーの梓(黒木華)は、
金婚式のセレモニーで弾いてくれる年配者のピアニストを
探していた。
叔母(安藤玉恵)がヘルパーとして伺う家の前を通り、
中学生の頃の記憶が蘇る。
あの「家路」の聞こえてくる家だったから・・・
《一番大事なこと》
叶海(藤間爽子)が事故、最近で死んでいる事。
その死ををどうしても受け入れられない梓(黒木華)。
いつも庇ってくれて、励ましてくれて、
後ろから押してくれる。
どれほど大事な人だったか!
叶海の両親も同じこと・・・
かけがえない一人娘を失った。
人の輪は、梓の祖母(風吹ジュン)→梓にくっついてお邪魔する
恋人未満のボーイフレンド澄人(中村蒼)→右隣の家のお婆さんの出す
ボヤ(小火)→水をかけ、座布団で消す澄人→
→ちょっと見直す梓→澄人と電車で会う会社員(誰?)→
養護施設の施設長→トイレにある叶海の写真展示場所→
プレゼントのお菓子→子供たちからのお手紙→叶海のラインに届く
梓のメッセージ→それをいつも読んでいる母親→施設を訪ねる両親→
そしてトビッキリのプレゼント‼️
梓の叔母→“こみち“さんのピアノ演奏→金魂式のご夫婦→引き出物→
宝石店の店主→→→→→そしてそしてラストの大団円(かな?)
まだまだ《アイミタガイ》の輪は続いていく。
親友の死を受け止めて、乗り越えて、
一歩を踏み出す物語。
人の善意、そして運命を優しく見つめた
心に染みる映画でした。
(今年もよろしくお願いいたします)
予定調和の美しさを・・・
入念に計算されたシナリオを最後の最後に調和させ、しかも見事にジワリと人の心を揺さぶる‥そんな映画が作れたらさぞかし痛快だろう思うところであるが、しかしまさにこの映画はそんな映画なのである。
さらにはそれぞれの登場人物の善人さ加減がやばいほど無条件に善人をしていて、その善人たちだけで構成された物語の中で、この物語で唯一印影を以って描かれている黒木華の役どころの奥行き感が、実にいい。
輪郭を持たない絵画においては、描かれた物体の後ろに手が回るかのように描かれねばならないと論じたレオナルドのデッサンのように繊細で儚く、それでいてしっかりと存在感を以って描かれている黒木華の役どころの奥行き感が、とてもスフマートしていて美しいのである。この黒木華の役どころの美しさはこの映画の最大の醍醐味である。これほど安心感のある物語と映像に心から身体と心を預ける事出来る二時間は誰にとっても幸せの二時間であること請け合いである。是非残り少ない上映ではあるでしょうがそこに費やす時間はあなたにとって決して無駄な時間ではないことを保証します。
相身互い
安心して観れます
小説ならいいけど、、、
やっと見れました
風景やストーリーが私の体に上手く馴染んでくれたような映画でした。嫌なことはひとつもなし。
主演の黒木華さんは本当に素敵な俳優さんですね。草笛光子さんもとてもお美しかったです。中村蒼さんも素敵で可愛らしい役柄にぴったりでした。ここに全ての俳優さんのお名前を書きたいくらいです!
たまたま知ったこの映画のレビューで、観たいなとは思っていましたがなかなか手が出せず…
身内を亡くした喪失感や受け入れられない気持ちまだ私もとらわれているからなのですが。それでも今しかない!と思い観にいきました。
作中に出てくる「良い人ばかりが出てくる話はどうも胡散臭い」「でも、そういうのを信じてみたいと思った」(正確ではないかもしれませんがこういう感じでした)というセリフに表された内容だと思います。とても素敵な映画でした。
とても丁寧に作られた映画
親友の死から立ち直れない主人公を中心に、人との出会いや繋がり、支え合いをテーマにした映画。ちょっとした奇跡を交えながら、心がじんわり温かくなるような、そんな良質な群像劇だった。
ある意味ありきたりと言える設定だし、どこかで観たことがあるようなストーリーでもある。
にも関わらずこんなに良い映画に仕上がっているのは、とても丁寧に作られていることの裏返しだろう。黒木華は、こういう抑制の効いた演技が本当に上手だと思うし、名脇役の人達も数多く登場して盛り立てていた。
個人的ハイライトは、やっぱり児童養護施設のトイレに貼られた子ども達の写真かな。一瞬一瞬を切り取る写真の魅力、それが出来る写真家の力について、最近自分がこの歳になり段々と分かってきたことも大きいかもしれない。
舞台として選ばれた桑名の街も、とても魅力的に映っていた。(個人的に少年時代を過ごした街なので、知っている風景がたくさん出てくるのがとても嬉しかった。)
少し贔屓目に見て★4.5です。
人との繋がり
はぁ~、心が あたたかい
なにかに導かれるように、全てが優しく繋がっていくその過程が、
無理なくストンと入ってきて、とても心地良い余韻が広がりました。
初めて耳にした、このアイミタガイとう言葉、ステキです。
この言葉と作品から、私も人を思いやる気持ちや、
ご縁を大切にしたいと改めて思いました。
また、草笛光子さんの凜とした美しさとそのオーラに、
スクリーン越しながら圧倒されましたし、
西田尚美さんの母親役がとても良かったなぁ…。
娘 叶海の不慮の死による悲しみから、
梓から届くLINEのメッセージによって少しずつ前を向いていき、
娘の親友の背中を押す母としての強さや優しさの表情が素晴らしかったです。
その他の演者のみなさんも、派手さはないですが、
どなたも優しい表情で本当に癒されました。
ひとつ、三重県民としては、馴染みのある地名や電車が出てきて嬉しかったのですが、
せめて親世代は三重の方言を話して欲しかったかな…。
風吹ジュンさんだけが、方言を話されていたので、
なんでかしら?と疑問に思ってしまいました。
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