「自由死とは?虚と実の狭間の中で・・・」本心 ratienさんの映画レビュー(感想・評価)
自由死とは?虚と実の狭間の中で・・・
生前の記録を記憶させることで、AIが本物に近いヴァーチャルを作成する。
死んだ母親をヴァーチャルで蘇らせたら、自分の知らなかった部分が明らかにされる?
どんな話なんだろうとワクワクしちゃいました。
SF風味の味付けがしてあるけど、田中裕子さん、池松壮亮さんの出てくる画面のイメージからイメージからお涙頂戴モノかなって思いました。でも、それだけじゃなかった。かなり重くて深い話って感じ。
先ず、出てきたのが自由死。早い話が安楽死だと思うけど、これが法律で認められてる世界。
母親がそれをれを選択していた。そして、死ぬ直前に自分に話したかったこととは・・・
それが気になってか、ヴァーチャルで母親を創り出し、真相を聞き出そうとする。これもまた、近未来で実際に出てきそうな技術だと思う。本来のメインストーリーは、ここじゃなかったのかな。
これにアバターっていう職業が絡んできて・・・
これもまた、すぐにでも実現しそうな感じがする。
とにかく、自分はこの数々の出来事にリアル感を感じた。来年あたり、本当に流行るんじゃないかと。それだけですっかり魅入っちゃいました。
そこへ持ってきて、三吉彩花さん。大好きな女優さんなんですが(役名も同じ三好彩花でちょっと混乱)まさか、あんなサービスカットが登場するとは!
役柄的にも微妙な感じをうまく表現していて、ますます好きになりました。
そして、終わり頃登場する仲野太賀さん。「11人の賊軍」に続き、オチャラケの無い渋い演技で魅せてもらいました。
妻夫木さん、綾野さん、田中さんは、もう文句無しで、魅入っちゃいます。
そんな豪華な俳優陣で進んでいく話なんですが・・・
面白いことは面白くて、好きな作品です。
ただ、何だろう?盛り込み過ぎなのかな、何が言いたいのって感じで、イマイチまとまりがないような・・・
とは言っても、自由死の尊厳とか、アバターという職業にかかる問題とか、色々考えちゃいました。
ところでラストのあの手は何だったんだろう?