「【”世界各国のエッセンスを詰め込んだ新しきフランス料理で勝負する!”今作はフランス料理三つ星シェフ小林圭さん監修の斬新な料理も眼福なる、妥協なき執念の料理人達のサクセスストーリー映画なのである。】」グランメゾン・パリ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”世界各国のエッセンスを詰め込んだ新しきフランス料理で勝負する!”今作はフランス料理三つ星シェフ小林圭さん監修の斬新な料理も眼福なる、妥協なき執念の料理人達のサクセスストーリー映画なのである。】
ー いやあ、今作面白かったです。TVドラマを見ていなくても、登場人物の相関は直ぐに分かったからね。(除く「グランメゾン東京」の人達。けれども、何となく推測で分かる。)脚本が上手いんだろうなあ。ー
◆感想
・尾花(木村拓哉)が序盤では、スーシェフ早見(鈴木京香)や、リック(オク・テギョン)、相沢(及川光博)、京野(沢村一樹)等仲間達に頼らずに、一人で突っ走るも空回りする姿や、フランスの肉、野菜、魚介、キャビアなどの調達が上手く行かない所も、外国人が海外で高級料理店を営む際の、”料理障壁あるある”をキチンと描いていて、面白い。
ー レストランはチームなのだから、メインシェフが一人でやれることには限界があるのだし、仲間を信頼しきれていない姿は、尾花のレストランが二つ星で留まっている理由だろうと思いつつ鑑賞続行。-
・故に、尾花は美食家たちが集まったガラディナーで、彼らを余り満足させられず、彼にテナントを貸している&29年間三つ星つを獲得し続けている&且つての師匠”ブランカン”のシェフ、ブランカンと彼の息子は尾花に対し、テナントを出て行くように伝えるのである。
焦る尾花。フランスで三つ星を取る自分の夢を妥協して、他の国に店を出し三つ星を狙うのか。早見はそれを提案するが、尾花がバシッと拒否する姿。それを聞いて嬉しそうな早見の表情。
・リックが高利貸しから自身のパティシエとしての腕を上げるために様々な食材を購入するために借金していた事が仇となり、彼の自宅は放火されるのだが、迷惑を掛けたチーズ屋の損害を尾花が全て受ける所から、流れが変わって行くところなどもナカナカである。
それまで、食材の仕入れに苦労していたのが、一時馘首されたスーシェフ早見が仕入れの肉屋で働き信頼を得ていた事や、尾花のチーズ屋への対応を知ったフランスの仕入れの人達が、彼に良い食材を回すシーンは、観ていて盛り上がるよね。
ー 正に怪我の巧妙であり、早見や、相沢の見えない所での貢献が、報いられたのであるから。そして、尾花自身も何でも一人でやらずに、スーシェフ早見を始めとした仲間達に任せる所は任せて行くのである。これは、大切な事であると思う。-
・故に、尾花は、それまでの”オーソドックスなフランス料理で勝負する。”を猪突猛進で一人で進めるスタイルから”様々な国のグランメゾンパリの従業員達から提供される食材や、日本固有の味噌、酒、ハーブを使った世界各国のエッセンスを詰め込んだ新しきフランス料理”で勝負するように考えを変えていく様も、面白かったな。
■料理映画として白眉なるシーン
・そして、”ブランカン”のシェフ、ブランカンと彼の息子を招待した、尾花が勝負を掛けた、独創的なアペリティフ、オードブル、サラダ、メインの肉料理、魚料理、デザートのコース料理が提供されるシーン。
一品、一品をフードインフルエンサーのリンダ(富永愛)のモノローグで料理の詳細が語られつつ、料理を映し出すライティングが見事で、様々な肉を詰めたパイをナイフで切り分けるシーンなどを見ていると大変に眼福であるし、お腹が鳴りそうになったモノである。ゴックン。
<そして、見事に”チーム尾花”は願いを叶えるのであるが、あの表彰式での尾花を演じた木村拓哉さんの涙は、フランス本国でこの映画を撮るプレッシャーを見事に乗り越えた真なるモノではないかなと思ってしまい、こちらもグッと来てしまったモノである。
今作はフランス料理三つ星シェフ小林圭さん監修の新しき料理も眼福なる、妥協なき執念の料理人達を描いたサクセスストーリー映画なのである。>
こんにちは!
グランメゾンやはり人気ですね!
行きつけの劇場の予約状況みたら結構埋まってるので、人が集まらない劇場を選らんで観てきました。
今年1年コメント、共感ありがとうございました!また来年もよろしくお願いします。