ウォレスとグルミット 仕返しなんてコワくない!のレビュー・感想・評価
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モリアーティ教授のように
あのペンギンが帰ってきた!というだけでワクワク感が止まらない。
今から30年近く前か、『ペンギンに気をつけろ!』を初めて見た時はそのクオリティの高さ、面白さに度肝を抜かれたものである。
ペンギンがフェザーズ・マッグロウというカッコいい名前を持っていることも今回初めて知った。
天才的な頭脳と大胆さを併せ持ち、運動神経も抜群。まさに大泥棒、怪盗ペンギン、いや怪盗ニワトリと言っていい。
シャーロック・ホームズの永遠のライバル、悪の天才モリアーティ教授のように、いつまでもウォレスとグルミットとドタバタ頭脳戦を繰り広げてほしいと願ってしまう。
アードマン作品はとにかく期待が大きくてハードルを上げまくってしまうせいで肩透かしを食らうことも結構あるが、やっぱりアードマンはすごいスタジオだ。
できればあんまりCGに重きを置かず、コツコツと短編クレイアニメを作ってほしい。
今回の作品、個人的には007のパロディシーンがクスッとなって良かった。
奴がきた
頭なでなで
おとぼけ発明家のウォレスと、無口だが賢い忠犬グルミット。
イギリスのアードマン・アニメーションズの“顔”とでも言うべき人気シリーズ。
勿論生みの親、ニック・パーク監督による最新作。
…って、これでシリーズ何作目?
短編やアニメシリーズで6作。スピンオフの『ひつじのショーン』はアニメシリーズと長編作で3作。『ウォレスとグルミット』の長編映画としては2005年の『~野菜畑で大ピンチ!』以来19年ぶり2作目。
スタジオは『チキンラン』など他の作品も手掛け、クレイ・アニメ故製作にも時間が掛かり、しょっちゅう見てる訳ではないが、クレイ・アニメ特有の魅力、ウォレスとグルミットのコミカルなやり取り、あのテーマ音楽を聞くと、ほっこり馴染み感。
自称天才発明家だが、ウォレスの発明品の数々って、名発明…? 珍発明…? あの頭なでなでマシンとか…。
そりゃあ直になでなでされた方がいいよね。時々ご主人様に頭抱える事もあるけど、尽くすグルミットが健気。
そんなグルミットの気持ちは露知らず、最近は直の頭なでなでも無く、能天気に技術どっぷりのウォレス。お茶を飲む時も食器なんてもう使わない。(←これ、後々ある隠し秘密あり)
またまた名?珍?発明を。
妖精ノームをモチーフにしたお手伝いロボット、“ノーボット”。
“良い”プロトコルで忠実。家事やお掃除や庭の手入れなど、ちょっとやり過ぎもあるけど、テキパキテキパキ。
アナログなグルミットよりずっと速い。さすが技術の力!
評判を呼んで、ご近所さんのお手伝いも。
ウォレスはそれで商売を始め、滞っていた支払いに当てる。商売名は“ウォレスとノーボット”。
ぽつんと一人のグルミット。
名コンビの危機に、宿敵の魔の手が迫る…。
ノーボット発明でTVのニュースにもなったウォレス。
それを刑務所内で見て、復讐を企てるある人物。…いや、動物。
泥棒ペンギンのフェザー・マッグロウ!
…って、誰だっけ?
短編『~ペンギンに気をつけろ!』に登場。同作は昔見た記憶あり、うろ覚えだが、確かにそんなキャラいたような…。見たら覚えあり。
ウォレスとグルミットの活躍よって刑務所(動物園)に収監されていたが…、
復讐の時!
鍵を盗み、一室に侵入。パソコンでウォレスの家のパソコンをハッキング。ノーボットのプログラムにアクセスし、プロトコルを“良い”から“悪どい”に変更。
頭のキレる奴! グルミット同様何も喋らないが、クールな悪党。
実写でやったらベネディクト・カンバーバッチやトム・ヒドルストンでもイケそうな。
(この『ウォレスとグルミット』の世界、人間キャラは喋り、動物キャラは擬人化されているが喋らないのがユニーク)
プロトコル変更前からノーボットにうんざりしていたグルミット。充電タイムはうるせ!イラッ!
変更してからはますます不審募る。
黒い目にキャラ変、お手伝いの為に量産された大群はちょいホラー。
それでも全く何も気付かないウォレスだが、ノーボットのお手伝い先や町中で泥棒事件が続発。
犯人はノーボット、主犯はウォレスと疑われる。
警察もウォレスを容疑者としてマーク。警部はウォレスが主犯と信じて疑わないが、新人婦人警官は疑問を抱いて独自捜査。
ボクは犯人じゃないし、ノーボットがそんな悪い事しない。
意気消沈のご主人様の為に、グルミットは汚名を晴らそうと奮闘。ホント健気…。
何故ノーボットたちは泥棒を…?
グルミットは目撃。家の地下に巨大な倉庫が作られ、ノーボットたちが盗んできたもので舟を建造。
ウォレスに知らせようとしたが、その時すでにもぬけの殻。
あの舟は一体…?
ノーボットたちは何処に消えた…?
フェザー・マッグロウは何を企んでいるのか…?
陸も水中も万能の舟。
ノーボットはそれで“ご主人様”をお迎えに。
誰にも知られる事なく脱走したフェザー・マッグロウ。
目的は、以前盗みに失敗した“ブルー・ダイヤモンド”。それを再び盗む事でリベンジ達成。
ダイヤは博物館に戻されたかと思ったが、逮捕前にフェザー・マッグロウがある場所に隠し、それは意外な所にあった。
フェザー・マッグロウたちはウォレスの家へ。
ご主人様が危ない!
でも、何故フェザー・マッグロウはウォレスの家に…?
ダイヤが隠されていたのは…
逃げるフェザー・マッグロウ、追うグルミット。
舟とバイクのチェイス。
量産ノーボットの妨害。
オリジナルノーボットはプロトコルが元に戻る。
ウォレスは一人ドタバタ。
クライマックスのチェイス・アクションはクレイ・アニメの表現もあって、コミカルでハラハラドキドキでエキサイティング!
手書きやCGでもこだわりあり大変だろうが、クレイ・アニメであのクライマックスや作品自体を作り上げるのにどれほどの時間と労力を費やした事か。
その努力の結晶は必見である。
見事なクレイの技術や表現。
映画ネタにもニヤリ。刑務所内で身体を鍛えるフェザー・マッグロウは『ケープ・フィアー』(その時の音楽も)、レーダーにノーボットたちの影は映るが目視出来ずもどんどん迫ってくる…は『エイリアン2』だよね。
ブラックな笑いもまた味。
愛すべきキャラたち。何と言ってもグルミット!
最後はまた頭なでなでされて良かったね。
勿論安心のハッピーエンド。楽しい作品。
いつもながらのクオリティーと安定の面白さのアードマン・アニメーションズ。ご褒美に頭なでなで。
“ウォレスとノーボット”じゃなく、やっぱり“ウォレスとグルミット”!
やんわりとした良さがあった!!
主人公は普段から信用が無いのか、立場が悪くなっていきますが、本人は全く気にしていないのが良いですね。終始不穏なBGMが流れているのも何か笑えます。60分くらいの内容だと思います。
デコピンじゃない、世界最高の犬🐕
いつも安定のアードマン‼️いつも楽しい「ウォレスとグルミット」‼️そして世界最高の犬、グルミット‼️ウォレスが万能のお手伝いロボット、ノーボットを発明。余りの万能ぶりに大評判となる。しかしウォレスとグルミットに恨みを抱く獄中(実は動物園)のペンギンのフェザーが、ノーボットのコンピューターに細工、悪事を働かせたために、ウォレスに窃盗の容疑がかかる・・・‼️シリーズ恒例の楽しい描写のモーニング・マシーン‼️獄中のフェザーが、まるで「ケープ・フィアー」のデ・ニーロ‼️ノーボットが植木をカットするのは「シザーハンズ」みたい‼️洗脳された無数のノーボットの不気味さ‼️ゴーグルヘルメットをかぶってバイクを疾走させるグルミットがカッコいい‼️疾走感が溢れるカーチェイス‼️続くボートチェイス‼️谷間の鉄橋での宙吊りアクションまで、ホントに楽しい1時間22分‼️CGもチョットは使ってるかもしれないですけど、この作品は粘土アニメなんですよ‼️もう愛おしくてたまらないですね‼️
毛嫌いですので
ある映画サイトを見ていると偶然にも目に飛び込んだ記事があった。それは有名映画スターの訃報記事... Olivia Hussey
日本映画にも出演したことのある彼女だけれど... 何と言っても『ロミオとジュリエット』の可憐さは、この世のものでないと言えるかもしれない。それに彼女のフィルモグラフィを調べるとマスト・アイテムとなっている。しかも個人的な事で失礼するけどその他の彼女の出演映画は記憶がない。前振りは、これぐらいにして話を本作に戻すと...
英国最古の日曜紙Observer (UK)によると
『ウォレスとグルミット 仕返しなんてコワくない』は、試行錯誤を重ねて確立されたアードマンの定番、つまり親しみやすい不条理さと精密に練られたコメディのタイミング、そしてチーズに関する最高に数々の面白いジョークを組み合わせている。とか
また映画に関する話題を網羅しているRogerEbert.comの評価
本作は構成が美しく、あらゆる年齢層に受け入れられる完璧なストーリー展開とユーモアのリズムを有している。
そこに載せられた、「あらゆる年齢層に受け入れられる」ことに関しては、コモンセンスメディアが7才から視聴を薦める理由を載せた記事より
Stop-motion animation slapstick-style violence. Moments
of peril and near misses. Characters fall from trees and
come face-to-face with lions in a zoo. Explosion in one
scene.
虐待や虐め好きな極東の尻尾のないエイプには、視聴年齢なんてサラサラ知ったことではありませんけど... 何か?
それに呼応するように
「お前にイギリスコメディの何が分かるのか?」「どんだけイギリスのコメディを見たんだ!」なんて
お猿さん達のキーキーという叫びが聞こえる前に
『モンティ・パイソン』や『ミスター・ビーン』をはじめ、イギリスのコメディを腹を抱えて笑うなんてできる人を一度たりとも羨ましくは思ったことがない。(※ただし『Fawlty Towers』を除く)それよりもアメリカのシットコムを崇拝するわけでもないけど南の島にいたころよくテレビで見ていた『Cheers』や『Married... with Children』を思い出すし、たまには見てもいる。特に『Married... with Children』に関しては、太った女性に対する皮肉を込めた口撃がコンプライアンスの建前上、日本のテレビでは永遠に決して見ることは出来ないだろうと思う。その一番の理由として日本のテレビ局はレイティングを設定するのを嫌がっているようにも思えるために。だから、同じ南の島で映画『Woodstock』を見た時は、ノーカットの全裸シーンを含め、人の自由奔放さは脳髄を蹴り上げられたようにも感じたし気分にもなった。(少し誇張で言い過ぎですのでご注意を)
Norbot: Hi, I'm your Nifty Odd-jobbing Robot! Call me Norbot.
All Norbot: How may I help you?
Norbot: No job is too small!
Wallace: I knew you'd embrace technology in the end, lad.
Thank goodness you're safe.
ストップアニメーションの雄 "Laika, LLC" でも分かるように直近の映画『Missing Link (2019 )』の製作費が軽く100億円超えしている。その事は、手間ひまの労力、撮影時間など諸々の経費が莫大で本作でも製作するのに1 日に 1 ~ 5 秒のアニメーションしか撮れずに撮影には 15 か月を要したと聞く。だからと言って人それぞれ... あたしにとってはライカ・スタジオの映画よりもとっつきにくい。ラストの近くでノーボットが体を張ってグルミットを助けるシーンはほっとさせられたし、ホロっともした。あたしのコメントが、そんな事を含めた映画の内容、良し悪しとは全然関係がない事をお断りしておきます。
他の人からのあたしのコメントに対してブーイング👎が聞こえたので失礼します。
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