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ミニシアターみたいな映画館で観てきました。
インディペンデント映画なので、お金が掛かってないのは分かるのですが。
役者はアイドルを中心に、演技は下手でもたぶんファンがいる人たちをキャスティング。
映像や音楽は、大きく破綻はしてないのですが。
何よりも、監督の凡庸さが凡庸な映画にしてました。
主人公は元々は優秀な弁護士だったが、その後、経営に失敗して弁護士資格を取り上げられたという設定なのですが。日本の弁護士は、経営に失敗しても、弁護士資格を取り上げられません。弁護士に取材してないでしょ。
しかも検事が単独で現場に捜査に来るなんて、テレビドラマ並みの不自然な設定です。本物の検事は書類整理と裁判所との往復で、捜査には参加しません。
あとマトリという麻薬取締官が登場しますが、彼らは厚生労働省の役人です。拳銃を持ち歩きません。しかもマトリが警察と連携しないで独自に麻薬の捜査するなんてことは、日本では有り得ないです。
しかもこの映画では、キャスティングの都合で、それぞれが単独で動いてますが。警察も検事もマトリも、組織の人間なので、単独では動きません。それぞれの組織と連携して、捜査や逮捕を行います。
というか、刑事が逮捕するシーンで令状も取らずに、刑事一人で手錠を掛けますが、警察の常識を監督は知らない?
アイドル映画が好きな20代の女性向けに作られたから、話は非現実的でも良いとの判断だったのでしょうか?
もっと言うと、特殊詐欺を追ってる刑事が、そのあと麻薬事件を追ってますが。警察の部署が違うので、犯人の犯罪の種類が代わると警察の捜査は別部署にバトンタッチします。というか、刑事が一人で行動するなんて、可笑しいです。証人としても必要なので、刑事は必ず2人で行動します。
しかも予算の関係だと思いますが、最後の倉庫の地下みたいな所で取引が行われるなら、警察と連携して、警察が踏み込むはずなのですが、メインキャストだけで話は終わってました。
色々と、何故、この映画が駄目なのかの問題点を書きましたが。それでもお蔵入りにならずに全国で上映されている、配給の力は素晴らしいと思います。
たぶんこの映画の監督や製作者は、このレビューも読むと思うので。次作は、テレビドラマみたいな垂れ流されている不自然なドラマではなく、2,000円払っても損をしない内容にしてほしいです。