「あの頃の焦燥と孤独を想起させる傑作」HOW TO HAVE SEX しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
あの頃の焦燥と孤独を想起させる傑作
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シネマ映画.comで鑑賞(字幕)。
共感しかない。青春時代の「苦さ」を思い出した。あの頃は確かにセックスの経験の有る無しが人の価値を測るひとつのものさしだった。当時未経験の私の心には焦燥があった。
そして究極的には孤独だった。だが観終わって、あの頃の自分に一言言ってやりたくなった。そんなの気にしなくていいんだよ、と…。決してひとりなんかじゃないんだよ、と…
経験するまでは、あんなにもキラキラして見えていたのに、実際経験すると自らの期待との乖離に戸惑ってしまう。それはセックスに限らず、他のことにも当て嵌まるように思う。
経験の有無が全てではない。それが人の価値を定義するなんてあり得ない。自分らしく生きていけば良いのだと肯定している作風が勇気をくれる傑作。ラスト・シーンも良い。
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