「夢の中の月並みな幸福(しあわせ)」雨の中の慾情 とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)
夢の中の月並みな幸福(しあわせ)
鏡と目。そして、誰かが始めた良からぬことに唆されて、主体性なく後乗り(戦争などでも言えることか?)。別れは、自分の中でその人を殺すこと。ならば、夢の中で逢えたら別れなくていい。性欲から始まった恋も、やがて愛に帰結するのだろうか?市井の人々からこぼれ落ちて、普通の生活ができない人がいること(=そこに一貫した作家主義を感じる)。あるいは、そういう時代が確かにあったこと。
地続きの奇妙ヘンテコさに、テーマなど掘り下げて考え始めると頭の中の理解が追っつかない。この作品で何を伝えたいのだろうか?衝撃のオープニングシーンから、正直全くもってオーディエンスフレンドリーな内容ではないので、観客ウケは悪そう。監督の作品はその否定しようのない力強さと鑑賞後に感情や理解の処理に困る作品ばかりの厄介なフィルモグラフィーで、本作もまた見終わった後にああでもないこうでもないと考えてしまうが、今までのそれとは毛色が違うことは確か。
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