「特撮ファンには納得の出来映え」エイリアン ロムルス Moiさんの映画レビュー(感想・評価)
特撮ファンには納得の出来映え
感想
余りにも暑い日が続いていたので映画館に行く元気もなかったが、各氏が掲示している映画.comレビューに触発されエイリアンに思い入れもあるので映画館へ行き鑑賞。
ノストロモ号事件の直後から話が展開して行く。が主人公達は地球人ではなく植民地惑星の人間という設定で事件から20年が経過している。
エイリアンの同一時間軸での直近の民間人再遭遇事件で秘密裏に生態研究がされていたかつての施設を若者達が新世界への旅立ちの途中でコールドスリープ装置とそのエネルギーを補給(強奪)するため立ち寄ったところ、我々の知っているあの惨劇が何百倍にも膨れ上がっていてエイリアンズがところ狭しと襲い掛かって来る。
作品設定はエイリアン時の科学技術水準であり、ノストロモを所有管理していた会社と同一の研究施設と鉱物資源獲得惑星が舞台で、美術全般にエイリアンの世界観をほぼ踏襲し反映しており第一作からの没入感は継続して得られる設定となっている。
ストーリーの導入部分と世界観も悪くない。会社側の圧政と搾取がどの鉱物資源惑星の植民労働者にも強いられている。エイリアンの時にいたブレットやパーカーよりも報酬や待遇が悪く労働条件も悪い世界で、しかも年中夜間の世界だという。当然、まともな精神を持っている人間ならば、off world 脱出したくなる気持になるのも同感出来る。主人公が古い貨物船で大気圏を超えて惑星を従える恒星を初め観たときの描写は素晴らしいと感じる。そのような世界で日々を過ごしているレインの夢から入っていくところも分かりやすい描写で掴みはokという印像を持つ。辺境の鉱物資源惑星にエイリアン研究施設があるのも納得して頷ける。
脚本のベースをダン・オバノンの物を使用しているのが悪くないと感じさせる要因なのかも知れない。
肝心なエイリアンの描写だか、パターンが予測出来てしまうので登場方法や退治の仕方に様々な工夫をこらしたのだろうという苦労の後を感じる。最初にエイリアンを観た時のショックな気持ちや気持悪さは余り感じる事が出来なかった。近頃下火であったSFXや操演特殊効果と共にディズニー得意の最新のアニマトロニクス技術が珍しく多用されていて特撮映画好きとしては観ていてたまらない魅力を感じアナログ感ありの面白い映像を観せてくれたと久々に感動した。
制作サイドから考えると、FOXは今やディズニーの傘下であり様々に分社化され余りにgrotesqueな描写物は規制が掛り創れないのかな。またダイバーシティーを意識し過ぎ配役などに現れる姿勢が主導されているのではないか。などと余計な事を考えさせる。
配役
主役レイン役のケイリー・スピーニーの演技と表情が素晴らしい。新世紀エイリアンのニューヒロインとしては上出来であった。◎ シビル・ウォーも観に行きたい!
特撮はILMを始めとする様々な特殊効果集団が加担美術と共に素晴らしい効果映像を創っている。
旧作を知らない初めて観るエイリアン映画としては最高の導入となる映画。
特撮だけ観れば⭐️4
全体的には⭐️3.7位 微妙⁈
3.5以上は評価できるが、
コンプラに厳しそうな優等生のディズニーというくだらない大人の先入観が抜けず私的に4に出来なかった。
IMAX鑑賞
フォローありがとうございます。
今回、棚に仕舞ったままだったBlu-rayを引っ張り出して全部観なおしてから、本作を観に行きました。
全作レビュー書くのはちょっと手間でしたが、読んでいただけたなら光栄です。
今後もよろしくお願いします。
共感・コメントどうもです。
私の「エイリアン」のレビューが少しでも「ロムルス」を観るきっかけになっていれば幸いです。
「ロムルス」観た後で1~3を全部見直してレビュー上げたら疲れてしまいました。