劇場公開日 2024年9月6日

「ビジュアルは歴代最高!でも話薄くね!?」エイリアン ロムルス したらさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ビジュアルは歴代最高!でも話薄くね!?

2024年9月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

怖い

興奮

エイリアンシリーズの正当派生作品として、多くの人が待ち望んだ同作ですが、ビジュアルについては、歴代最高の怖さ、凄さ、ニクイ演出、ギミック等ふんだんにもりこまれていて、本当に満足できる作品になっていた。監督はシリーズガチファンと思われ、随所にオマージュが織り込まれていて、ファンムービーとしてはパーフェクト。★6あげたっていい。
ただ一方で映画のドラマ的な部分も含めてとして全体をみてしまうと──ちょっとペラいか。

まずなによりも登場人物が少ないのが気になった。

エイリアンシリーズは個性豊かなキャラのワチャワチャしつついろんな死に方をするのが楽しい作品だと思うんですが、そのためにはちょっと人数少ない。キャラ年齢層も若い子ばかりだし、世代の軋轢みたいなものもほしかった。

で、キャラが少ないと、必然的にドラマが少なくなって、物語が薄っぺらくなるんですよね。過去作は作品毎に監督の個性とテーマみたいなものがあって、それが登場人物やエイリアンとも絡み合って面白かったのですが、今作のテーマはどうも「エイリアン1大好きなので俺が全力で全作踏襲してカッチョいいのつくりました!」だった。それはビビるくらい実現されていたのだけれど、ドラマとか思想とか感じ入るものとかそういうのに全く深みがなく、とってつけたロムルスな展開とかSF的な因果関係もペラペラだった。

監督は、あれだけのビジュアル再現できるんだから、もっとストーリーに思想や個性だしてよかったのに、と思いましたが、ビジュアルに強いが思想やドラマがペラいのは、世代のせいかな。エリジウムとかもペラッペラだったしなぁ。

コメントする
したら