「理想的続編でサービス精神いっぱい」エイリアン ロムルス コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
理想的続編でサービス精神いっぱい
基本的な展開は1作目準拠。
主演女優を入れ替えたリメイクと言われても通じます。
ある意味で1作目の本当に理想的続編。
時代劇なんかと同じ「様式美」であり、事件は繰り返されるけども、さまざまな相違点・工夫を入れて飽きさせない。
古くからのファンにはちゃんとオマージュやくすぐりが入っていて、『2』〜『4』の演出や設定にも、『プロメテウス』『コヴィナント』の内容にもちょっぴり触れているサービスぶり。
AIのOS起動音が、『1』の舞台だった貨物船ノストロモ号のシステム「マザー」と同じだったとか、細かい部分に配慮が行き届いていました。
しかも、さすが盲目の老人を怪物に変貌させた『ドント・ブリーズ』のフェデ・アルバレス監督。
僅かな音に反応するフェイスハガーと、暗闇から静かに忍びよるゼノモーフは、もはや盲目の老人ノーマンが、巨大ち○このお面をかぶって硫酸をぶっかけようとしてるようにさえ見えました。
これが『エイリアン』初体験でも、『プロメテウス』『コヴィナント』でガッカリしたオールドファンにも、楽しめるかと思います。
ただ、過去にテレビの洋画劇場や配信で『1』〜『2』くらいは見たことあるなぁくらいのライト層だと、「またこのパターンかよ」と飽きることも予想されます。
ヒットの後は『ライフ』とかの、リスペクトというかモロパクな作品も含めて、あちこちに影響を与えて、目新しく映らないだろうし。
賛否両論で、洋画低調の昨今の傾向もあり、レビューサイトなどの点数も低めになりそうと予測。
ハイスペックなラージフォーマットで観たい人は、1~2週で終わりそうな予感がしたんで、初週で観た方が良さそう。
特に、9/13以降はDolbyCinema&DolbyAtomosが『ルックバック』に、9/20以降はIMAXが『トランスフォーマー ONE』にとられそう。
もっとも、初代『エイリアン』の純粋な続編という設定の映画だったから、初代と同じ「シネマスコープ」(2.35:1)気分で、通常のスクリーン比率で観たほうが、昔からのファンにはかえって楽しめるかもしれません。