「【エイリアン第一作の後日譚を描く。劣悪な植民地で働く若者達が遠方の惑星を目指す為に乗り込んだ宇宙ステーションに居たモノ。H・R・ギーガーによるエイリアンの様々な形態は矢張りグロテスクで怖いです。】」エイリアン ロムルス NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【エイリアン第一作の後日譚を描く。劣悪な植民地で働く若者達が遠方の惑星を目指す為に乗り込んだ宇宙ステーションに居たモノ。H・R・ギーガーによるエイリアンの様々な形態は矢張りグロテスクで怖いです。】
■2142年頃。劣悪な環境のウェイランド・ユタニ社が支配するジャクソン星の鉱山で働くレイン(ケイリー・スピーニー)は、仲間のタイラー(アーチ―・ルノー)の誘いで、遠方のユヴァーガ星を目指す計画に乗る。
その中には、レインの指示通りに動くアンドロイド、アンディ(デビッド・ジョンソン)も居た。
◆感想
・この作品の時代は、宇宙に漂うノストロモ号の廃船の如き状況を見ても、彼の惨劇から数十年後だろうと思う。
そして、今作の主人公はウェイランド・ユタニ社が支配するジャクソン星の鉱山で働いていたレインである。
第二のリプリー誕生か!と期待しながら鑑賞する。
・レインたちが廃棄された宇宙ステーションの中で冷凍休眠装置を探している時に徐々に表れるすばしっこい小型エイリアン(ゼノモーフ)が不気味である。
・リドリー・スコットが制作に加わっているだけあり、宇宙空間に漂う宇宙船の内装や様々なSFガジェットの出来も良い。
・親父ギャグを繰り出す気弱なアンディが、ウェイランド・ユタニ社のチップを入れる事で、ユタニ社製の宇宙船のドアを開ける権利を得たり、序でにレインを護るために非情な行動に出る所も、このシリーズの軸である人間とアンドロイドの関係を引き継いでいる様で、良い。
更には廃宇宙ステーションの中に遺されていた下半身が無いアンドロイドの姿も、何となく第二作のビショップを思い出す。
・小型エイリアン(ゼノモーフ&ハガー)が、跳梁跋扈する中で、ナヴァロは身体にハガーによりチェストバスターを産み付けられ、ビヨンも殺される中、レインとタイラーは身重のケイを守りながら防戦するシークエンスがハラハラドキドキである。
・そんな中、到頭エイリアンの完成系が現れ、タイラーを捕らえ彼は強酸性のエイリアンの血液により絶命し、ケイも連れ去られる。グロテスクだなあ、怖いなあ・・。
■そんな中、レインとアンディは、重力装置を使いエイリアンと対峙するのである。取分け、撃ち殺したエイリアンたちの血液が無重力空間に浮遊する中、巧みに避けるシーンなどはナカナカであり、レインはその中で、徐々に逞しく成長していくのである。
・身重のケイを取り戻し、冷凍休眠装置に入れた時に、彼女の胎内から出て来た禍々しきモノの姿は、嫌だったなあ。ホント、エイリアンシリーズって、SFホラーである。
<漸く、エイリアンたちを振り切りレインとアンディはユヴァーガ星を目指すのである。さて、続編は作られるのか?レインを演じたケイリー・スピーニーは、第二のシガニー・ウィーバーに成れるのか?
それは、全てこの作品がヒットするかどうかに掛かっているのである。>