「運命のスペードの3 陽は、イ―ロン・マスクを超える…」劇場版 トリリオンゲーム bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
運命のスペードの3 陽は、イ―ロン・マスクを超える…
人気コミックを目黒蓮が主演でドラマ化した『トリリオン・ゲーム』の劇場版。残念ながらドラマは観ていないが、レビュー評価もそこそこ高かったので鑑賞。思った以上に楽しめるライヤー・ゲームとして仕上がていた。丁度、『コンフィデンスマンjp』と『カイジ』が混じり合った様な、騙し、騙され、ラストにはスカッと大逆転のエンターテイメント作品と言う印象。
本作では、タイトルの『トリリオン』通りに、一兆円規模の日本初のカジノ・リゾート創設に関わる、トリリオン社の命運を掛けた大勝負を、陽と学がタッグを組んで、カジノの帝王を相手に繰り広げる。
前半部では、過疎が進む瀬戸内海の小さな島を舞台に、カジノ用地買収を巡るトリリオン社と敵対社である宇喜多社との駆け引きが展開。しかしこれは、意外と早くトリリオン社に軍配が上がり、決着がつくわけだが、実はそこからが物語の本番。トリリオン社を取り込もうとする、カジノの帝王であるウルフ社の社長・ウルフ・リーが仕掛ける巨大な陰謀に、陽達ものみ込まれていく。
一旦は、ウルフの陰謀の前に屈してカジノも乗っ取られ、しかも、銃弾を浴びて命の危機を彷徨った陽。しかし、そこから死の淵から蘇った陽の仕掛ける大逆転劇が、展開していく。前半からの登場人物や様々な設定が布石となって、クライマックスでいろいろと回収され、こうした作品では必須な「エッ!」と驚くどんでん返しで、スカッとするサプライズが待っている。
主演の陽を演じた目黒蓮のポジティブな言動、そして、ファンにとっては、アップに映し出された少女漫画から飛び出てきた様な爽やかな笑顔に、心掴まれるのだろう。平学役の佐野勇斗は、ちょっと頼りないが、陽とは絶大なる信頼関係で結ばれている、凸凹な相方を演じている。また、本作ではウルフ社の謎のディーラー・ラモーナ役にシシド・カフカが演じ、ミステリアスな雰囲気が、アクセントとなっていた。そして、今田美桜。エレガントなファッションで、峰不二子の様な存在感ある女性を演じていた。