シビル・ウォー アメリカ最後の日のレビュー・感想・評価
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ジャーナリスト目線で描く
面白かった!!
予想以上に面白かった!!
惹かれなくて観ようか迷ったんだけど、キルスティン・ダンストとソノヤ・ミズノが出ている事で観てみました。
キルスティン・ダンストは主人公でジャーナリストなんですが、冒頭で彼女が出てきただけでシビレた。
非情な現実と向き合うジャーナリストらしく、愁いを帯び悲しみを湛えた顔で、役柄になりきってて役者としてプロフェッショナルな感じ。
マジで鳥肌、ホントいい役者になりましたね。
いまだ『スパイダーマン』のMJのイメージを持ち続ける自分には、なおさら(笑)
旦那様のジェシー・プレモンスの出番は後半だけど、この方も演技うまいですね!!
付けてた赤いサングラス、カッコ良かった♪
ソノヤ・ミズノも出番は後半です。
序盤から最後まで緊張感が続き、終わるまでハラハラできます。
話のオチも良かった。
少し甘めかな?80点ぐらい。
IMAXで観た自分としては、
ディストピアなアメリカがスクリーンいっぱいに広がり、銃声が響く世界観と相性いい大迫力のデカイ音、
やはり、IMAXがオススメです。
報道写真に興味があるならどハマり間違いなし
世代交代しろ、させろの話
そもそも後からノコノコやってきてネイティブアメリカンを人とも思わず殺しまくって手に入れた土地にアフリカから奴隷連れてきてプランテーションで大儲けして左うちわだった野蛮人どもが、別の土地の奴らの方がより美味しい思いをしてるって勝手に思い込んでその富をお互いに取り上げようとした強欲の果てに起こったのが南北戦争で、そこで血で血を洗って戦った敵同士が民主党と共和党なんだから。アメリカってそういう国だから。
しかも内戦の可能性って今でも日に日に高くなってきてて全然あり得る未来でマジで怖い国よ、アメリカって。
あとネイティブアメリカンと同じで東洋人なんて人と思ってないからね。あのシーンで劇場内凍り付いたけどワスプってほぼこんな感じやで?って妙に納得する自分がいたり。一般人巻き込むというよりは一般人しか狙ってない東京大空襲も原爆も根本にそういう思想があるからでしょ?アメリカに。
コンセプト的には今の超資本主義システムが崩壊寸前で次を探すにはどうしたらいいの?って話だと勝手に思ってて、そのメタファーとして主人公のマグナム最年少加入のルポルタージュフォトグラファー女史にやり直しの効くSONYのデジタルミラーレスを持たせて(すごいオールドレンズ付いてたり白い望遠付けたりしてる)自分に憧れる駆け出しフォトグラファーに敢えてフィルムのNikon(たぶんレンズは単焦点つけっぱなし/未確認)を持たせてるんだろうなと。
シャッターを切るたびに1秒10コマ撮れるカメラを旧世代が使っていて、1発勝負のフィルムカメラを新世代が使ってることにアレックス・ガーランドのこれからの世界へ想いとこだわりみたいなのが詰まってる気がするし、未来への選択肢がテクノロジーだけでは無いのではないか?と見るものに想像させるような深みがあるように思えてならないんだけど考え過ぎかもしれない。最後のワシントンD.C.のシーンはフィルムらしからぬシャッターの切り方だったので多分彼女はフィルムの入れ替えがめちゃくちゃ早いのだろうよ。
誰もがスマホで写真を撮れるし、誰もがスクープを撮れる時代に生きてるけど、本物のスクープは安全な場所にいても撮れないし、偶然に撮れるわけでも無いから、若者たちはもっといろんなところに飛び込め!大御所は道を開けろ!ってメッセージなのかもしれないし、アメリカの一国支配的な構造はもうそろそろ終わりでアジアに道を開けろというメッセージにも読み取れなくも無いけど流石にそれは無いか。
伝えたいテーマや意図が明確にわからないロードムービーだからこそ考えさせられる。そんな当たりの映画なのに曜日を問わずに1,100円で見れたり、月曜だけじゃなく水曜までも1,100円で見れたりするのに何でみんなスーパーpontaパス入らないの?知らないの?w
って思いながら皆さん次もハバナイスムービー!
スリラーとして凄まじい。社会、内戦、差別への問いかけより恐怖が勝っ...
新たな時代のニューシネマ
A24的でニューシネマのような戦争映画、思っていた作品と違ったという意見が多いのも納得。プライベートライアン、ブラックホークダウンではなくイージーライダーや地獄の黙示録に近い。アメコミ映画ブームも終わる、最早洋画は日本では受けず、現実世界でも理想のアメリカ合衆国の幻想が崩れつつある。あらすじは無く唐突に始まり唐突に終わる、事細かく考察する意味はない。ただ感じれば良い。
この映画の戦闘描写がリアルなのかどうかわからない、戦争を経験したことがないのだから当然である。ある時期から戦争映画がゲームのように見えるようになった、ゲームがリアルになりすぎたのかもしれないし、実際の戦争はゲームみたいに見えるのかもしれない。
狂った男によって頭に銃を突き付けられた主人公たちは身体を強張らせて恐怖するが、戦場に居る時は笑っている。
アメリカの終焉を予感させる
わざと?というか、ドキュメンタリー&ロードムービー風に作っている。コレはアメリカ人に対する警告orレクイエムor懐古なのかもしれない。
話は現在のアメリカの市街地の貧困と騒乱の延長線上の様な混乱と国内紛争から入っていく。
警察や州兵が水を求める市民に向かって暴力を振るいながら秩序を維持しようと努める中にアメリカ🇺🇸国旗を持った女が自爆テロで突っ込んで辺りを吹き飛ばす。アメリカ自体も西部軍と政府軍の内戦真っ只中、もう目も当てられない有り様だ。
一見客観性を保っていそうな報道の主人公の女性(と言っても若い方でなくスパイダーマンの彼女のキルスティンさんの方)は冷静にスクープを追いかけて同僚と車でNYから大統領のいるD.C.を目指す。
もう1人の主人公の女性(若い方)は、freshmanなのは束の間、古き良きアメリカは遥か彼方、人の死と暴力とクソみたいな道中を経験してあっという間に報道写真家稼業に魅入られ、戦争とは違う狂気の世界に嵌りこんで行く。
若い方の主人公のジェシーは、最後自らを庇って死んだリーの死に際まで写真に撮り、屍さえ無表情に踏み越えて大統領の銃殺というクライマックスとエクスタシー向かって突き進む。
取り立ててすごい戦争映画的映像は出てこなかったし、感動的で心温まる人間ドラマも無い、若干軽めで薄め、砂のようなシャリシャリ感のある映画ではあるが、それでもなおタイムリーというか、現実の21世紀が暴力と階級間や国家間での憎しみをモチーフに始まるのを見届けている現代人の心に酷く刺さる…。
現実のアメリカが帝国化するのか、この映画の様に国内市民間での内戦に沈んで行くのか、想像力を掻き立てることこの上ない。
思った感じじゃなかったが良かった
•報道の人のロードムービーとして進んでいったが、戦争の怖さをずっと伝える感じで、ド派手なアクションとかはなく、狙撃兵の静かな淡々としたシーンなど、戦争の本当はこうなんだというのが伝わった。(実際のは知らんけど)
•最後はちょっと派手になって見応えはあった!怖かったけど、、
•カメラマンあんなに近くで撮ったり、兵士に指示を受けてついて行くのかと思った、、
•主人公が女の子を庇うシーン、その前から女の子は危ない行動をしてて、?となって、見終わった後もモヤモヤしてる、、
実際の内戦ってこんな感じなんだろうなって映画
この映画は戦場カメラマンや報道記者の立場から見た視点の映画になっています。
正直どっちが勝っているとか負けているとか、どっちに正義があるのか無いのかはあまり関係ないです。勝ってスッキリ、アメリカ万歳の映画ではありません。
時は現代?アメリカ中央政府のやり方に反旗を唱える州が出て分裂し内戦が勃発。
内戦からどの位の時間が経ったか分からないけどどうも大統領率いる方が不利らしい。
大統領に取材をするべくニューヨークからワシントンD.C.に向かうベテラン戦場カメラマンと駆け出しカメラマン、若手報道記者とベテラン報道記者の四人組が車で戦場や難民キャンプを取材しながらD.C.に向かう。途中でリンチ、市民の虐殺、スナイパーに狙われたりの命懸けのドライブ。
彼らは生きてD.C.につけるのか?ホワイトハウスで大統領に取材できるのか?内戦の行方は?
とにかく銃撃戦などは迫力あり。
アメリカ云々では無くアフリカや中東などの内戦や武力闘争の現場を映画で再現した様な映画だ。
そう言った意味でかなりリアルな内戦表現になっている。
ただ武器や兵器は銃以外は最新では無くドローンなども出てこない。
イラク戦争の頃とあまり変わらない戦闘を繰り広げているので戦闘の内容的には現代的では無くなっている。ウクライナの様な戦闘とは異なり市街地の銃撃戦が主体だ。勿論核兵器も無いしF22も出てくるが空を飛んでいるだけだ。
赤いサングラスは露骨だよねー
この映画はドキュメンタリー映画として観たほうがしっくりするかも。
フィクション映画として観てしまうと、冒頭から内戦の真っ只中から始まり、なぜ内戦が始まったのか? 双方の主義主張は何か? どっち側の視点で綴られるのか? が提示されることないので、つい戸惑ってしまう。まー今のアメリカの現状を共通文脈としてのifなんだろうけど、然もありなんと、みんなが認識できるぐらい、アメリカの分断は行き着くところまでいっちゃっているのかしら。
観ていて思うのは、アメリカ人の自分たちを脅かす敵の設定がロシア、中国、テロ、ゾンビ、宇宙人では現実感が得られず、身内のアメリカ人になってしまったんだなと。ウォーキングデッドな荒廃した街並みに、脅威の対象となるのは迷彩服を着てライフルを構える一般人。軍隊のような指揮系統も、大局に立った行動理念も存在しておらず、狂気に近い偏った思想がその場(ライフルで殺傷できる範囲)を支配していく様は、空恐ろしい。
しかし「赤いサングラス」は露骨で笑った。ヒロインの女の子は「ミズーリ州」出身で助かるし。香港生まれのアジア人はサクッと射殺されるし。
大統領選を控えている今、かなりタイムリーな映画。楽しい面白いとはまったく感じられなかったが、終始、色々と考えさせられながらのめり込めた作品でした。
これは是非映画館で!
もし今、アメリカが2つに分断され、内戦が起きたら
ジェシー・プレモンスの凄さを知らしめた作品
金の掛かった安い映画
なんと言うか大体想像通りに流れてく
爆発からの無音の演出はプライベート・ライアンもそうだしゲームならCoD MWと最早伝統でにっこり
しかしまぁ内容が余りにもアホらしいと言うかなんと言うか
途中出てくるお前はどの種類のアメリカ人だ?のガンギマリおじさんの様に保守派は排他的で差別的なクズの集まり、革新派は文明的で先進的と表現したかったみたいだが現実の選挙結果を見ればご覧の通りで革新派を自称する連中の思う様にはいかなかったようで何より
と私のしょうもない思想は置いといて途中のスナイパーとスポッターは何だったんだとかあるけどまぁ考えたら負けなのだろう
とはいえ淡々と流れて行く雰囲気は結構好き
最後の大統領を「黒人女性兵士」が射殺する辺りもふふっとなる
かの国も不平不満がぐつぐつ煮詰まってる様子でござい
ハマれなかった
戦争映画ではなくロードムービー(追記あり)
日常世界に非日常をぶっ込むロードムービー、というフォーマットは好き。ぶっ込まれるのが異形(ホラーやファンタジー)でなくリアル系ならなおさらで、個人的にはツボにはまった。ただ、映画として何を伝えようとしているかはよく分からなかった。
何が対立の種か、なぜ分離主義運動が起こり戦争に至ったかは作品内で一切説明がないので、米国政治社会の具体的な問題へのメッセージではないだろう。戦略も作戦もないので(合衆国大統領以外の指導者も将軍も出てこない)仮想戦記でもない。
最初に思ったのは、挿入される正規軍と民兵(一般人)の戦闘、捕虜の処刑、難民キャンプ、市民の虐殺といったエピソードを通じて、こうした人道的悲劇は今も世界の至るところで起きていると米国人に擬似体験させたいのかということ。だがどれも類型的、きれいに整い過ぎていている気がした。(このくらいライトでないとついていけないとの判断かもしれないが)
次に考えたのはジャーナリズム批評で、カメラマン(フォトグラファー)の「記録し発表しなければならない」という職業的本能についてはドキュメンタリー作品「キャメラを持った男たち 関東大震災を撮る」「続 戦車闘争 [戦争]を伝え続けるということ」のレビューで書いたが、本作にも(フィクションゆえによりピュアに)一歩でも被写体に近づき、シャッターを切ることへの強迫観念が映し出されている。
同時に、現在の戦争報道がembed方式で部隊の同行者として行動し、兵士に守られて最前線で決定的瞬間に立ち会える反面、当局の統制や誘導を受け得ることも描かれている。特に官邸突入後は、本人たちはジャーナリストとしての使命から行動していたとしても、客観的には大統領を殺害するプロセスの一部となっているように見える(最期の証言、死亡の証拠写真)。
そして大統領や警護官らの遺体と共に写り笑う兵士たちの「記念写真」は、勝利の高揚、戦争終結の安堵を割り引いてもある種の違和感を禁じ得ないし、兵士らに頼まれて撮ったのだとしても、新人写真記者がジャーナリストの一線を越えたように、個人的には思える。制作者が射殺直後の「現場写真」ではなくそれをエンドロールに誂えたのは、そこに何らかの問題意識を持っているからだろう。(SNSで誰もが発信者になれる時代のジャーナリスト倫理とか。あの写真が商用配信されたかは説明されていないので、うがった見方かもしれないが)
最後に、はじめの論点に立ち戻れば、相手方の大統領をトロフィーのように扱い、「敵」を軍民問わず殺害する姿からは、同じ国民・人種・民族・共同体の成員であっても、いったん「他者」として認識すればもはや同胞ではなく暴力の行使に躊躇しないという、分断の理由ではなく分断そのものの病理を描いているともいえようか。
なお、IMAXで観たが、戦闘シーンや装備品は全く実物とCGの見分けがつかなかった。驚きの迫力である。ただしクライマックスにしか登場しないので、それを目当てで行くと肩透かしかも。むしろキービジュとは正反対のオフビートな面白味(と後味の悪さ)の作品であった。
追記:最後の写真への違和感の中身
(初出:レントさんのレビューへの10月12日コメントを抜粋、改編)
見習いだったジェシーは道行きで精神的・肉体的にもタフになり、撮影技術も学んだが、「権力との距離」は学ばなかった。ジャーナリズムには力があると知っているので、権力者はそれを利用しようとする。特にエンベッド方式では、軍には最初から自らに有利な写真・記事を出稿させる意図がある。
ジャーナリストはそれを意識して権力との関係を律する必要があるが、最後の「記念写真」を見る限り、ジェシーは(WF支持者だったのでなければ)そのことに無自覚だった。先輩のリーならあの撮影は断っていただろう。これはジェシーの未熟さゆえかもしれないが、私はむしろ、伝統的なジャーナリストの倫理感・行動規範が滅びつつあり、代わって何やら明確ではないが異質な考え方が台頭してきている、そのことを制作者がリーとジェシーに仮託したのかと解釈した。
それはジャーナリズム批判というより、社会の変容への警告かもと思う。
老害をリスペクトする伝統的映画への反旗
A24制作で評判に違わずものすごく面白かった。まず音楽と効果音の使い方が凄く斬新で上手い。最初の市街地でのドーンという爆発直後の鼓膜をやられた感の無音、ワシントンに向って走り出す音楽の入り方とシーンをまたぎヘリコプターのあまりに長く続く轟音や随所で行きつ戻りつする緊張と弛緩の緩急。若いカメラマン志望のジェシーはそもそも先輩たちへの尊敬の念などこれっぽちも無くはなからリーのスーツケースを持ってやろうとさえせずに助けられる一方で屍を乗り越えて前進するのみなのだ。戦争映画は制作費をつぎ込んで大きな戦闘シーンを描けば良いというものでは無くてテーマパーク風の芝生に迷彩服の兵士二人が腹ばいになって向こうの建物から撃って来る見えな狙撃手と撃ち合うだけで十分戦争なのだと分からせてくれた目から鱗の作品。曰く「撃って来るから撃ち返しているのだ」と。誰と誰が戦っているかを(政府と反政府軍という設定のみで)明らかにしない史上初の戦争映画ではないだろうか?銃社会のアメリカにおいてはフィクションですまされない「撃たないでくれ死にたくない」という身もふたもない恐怖映画ができてしまった。
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