新世紀ロマンティクス

劇場公開日:

新世紀ロマンティクス

解説・あらすじ

中国の名匠ジャ・ジャンクーが製作期間に22年をかけ、21世紀初頭から劇的な変化を遂げた中国の街を、ひとりの女性の人生の変遷とともにとらえたドラマ。

2001年、炭鉱産業が廃れ失職者で溢れかえる山西省・大同。2006年、三峡ダム建設のため100万人以上が移住を余儀なくされた長江・奉節。コロナ禍の2022年、マカオに隣接する経済特区として発展する珠海と、すっかり都会となった大同。チャオは大同を出て戻ってこない恋人ビンを探して奉節へ向かい、ビンは仕事を求めて珠海を訪れる。時は流れ、ふたりはまた大同にたどり着く。

主人公チャオ役に、これまでもジャ・ジャンクー監督作で主演を務めてきた妻チャオ・タオ。同監督の過去作「青の稲妻」「長江哀歌」などの本編映像や未使用映像、ドキュメンタリー映像なども使用しながら、実際の24歳・29歳・45歳のチャオの姿と共に、変化していく街の景色を映しだす。2024年・第77回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。第25回東京フィルメックスでオープニング作品として上映。

2024年製作/111分/G/中国
原題または英題:風流一代 Caught by the Tides
配給:ビターズ・エンド
劇場公開日:2025年5月9日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第77回 カンヌ国際映画祭(2024年)

出品

コンペティション部門
出品作品 ジャ・ジャンクー
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映画レビュー

5.0大河の一滴

2025年6月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

男女の会話も少なく、直接絡む場面もほとんどないのに
なんてロマンチックな映画なんだろう。

彼女は、歴史や景色の変遷をみてきた旅人でもあり、
億千万の市民の一滴たるエッセンスでもあり、
時間を超越した気まぐれな妖精のようでもある。

合間に挿入される一般の人たちのドキュメンタリー映像によって
中国という大河の質量が重畳され、過剰な表現がないにも関わらず、
個人の枠を超えた壮大な愛の物語になっていると感じた。

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共感した! 2件)
HK

背景映像から滲み出る時代の切なさ

2025年6月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 四半世紀間の中国を背景に、或る時は上滑りの様に、また或る時は沈潜する様に生きて来た女性を台詞もなく表情も乏しいままに描いたドキュメンタリー的作品です。いやでも、ジャ・ジャンク―監督の長年のパートナーであるチャオ・タオ主演なのですから紛れもないドラマです。強いストーリーがある訳ではないのですが、背景映像の隙間から何かしら切なさが滲み出て来るのです。これは映画でしか出来ない表現だなぁ。しかも、四半世紀の時代を四半世紀掛けて撮影したのが凄い。

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La Strada

5.0青の稲妻いい映画ですよ!

2025年6月8日
iPhoneアプリから投稿
ネタバレ! クリックして本文を読む
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共感した! 2件)
sokenbitea

4.5ラストの涙は悲しみなのか赦しなのか

2025年6月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

難しい

新世紀ロマンティクス

目のアップになった時、直ぐには涙なくフェイドアウトすると思っていたら上手に溢れました。

えっ、赦しですか?ビンと頼りを戻すのか?
また、AIロボットに何度も何度も相談します。

涙は別れの悲しみか?とおもったら公園のランニングコースにビンが付いてきてる!

あっ、ここで赦しの抱擁かと思ったら、チャオは靴紐を結び直して上げる。

ここで立ち上がったときに抱擁か!と思ったら、レジ袋をビンに差し出す。

やばい、ビンがレジ袋ではなくチャオの手を握ったら、彼女は達崩れる!

ビンはレジ袋の端を握り袋を貰った。

すると、彼女は何か吹っ切れたように身嗜みを整えて夜行燈を点けてランニング集団に消えていった。

いや、見事なラストでした。

三峡ダムの別れの時に、決めた!と言ったので、寄りを戻して欲しくなくてモヤモヤしてました。

あの頃は、
江沢民の「社会主義市場経済」の導入で中国を事実上資本主義国化へ進んだ時代だ。
この頃には、誰も人民服を着ていないが、道は未舗装の泥道、街も農業と錆びた工場が日本の1960年代の風景だ。

それが、20年もすると、田圃も畑もなく舗装道路にビル街に一気に様変わりし、三峡ダムの田舎から帰郷した者には浦島太郎だったろう。

社会が変わり、文化風習生活が全く変わってしまって、昔の記憶、よしみ等では軋轢が多過ぎて、また、別れが予想される。

風に吹かれて去って行った彼と同じ様にチャオも変わらないと浦島花子になるのだろう…

見事な長いラストでした。
好啊 好啊
スタンディングオベーションしたくなりました。

(^_^)

新世紀ロマンティクス

中国の名匠ジャ・ジャンクーが製作期間に22年をかけ、21世紀初頭から劇的な変化を遂げた中国の街を、ひとりの女性の人生の変遷とともにとらえたドラマ。

2001年、炭鉱産業が廃れ失職者で溢れかえる山西省・大同。2006年、三峡ダム建設のため100万人以上が移住を余儀なくされた長江・奉節。コロナ禍の2022年、マカオに隣接する経済特区として発展する珠海と、すっかり都会となった大同。チャオは大同を出て戻ってこない恋人ビンを探して奉節へ向かい、ビンは仕事を求めて珠海を訪れる。時は流れ、ふたりはまた大同にたどり着く。

主人公チャオ役に、これまでもジャ・ジャンクー監督作で主演を務めてきた妻チャオ・タオ。同監督の過去作「青の稲妻」「長江哀歌」などの本編映像や未使用映像、ドキュメンタリー映像なども使用しながら、実際の24歳・29歳・45歳のチャオの姿と共に、変化していく街の景色を映しだす。2024年・第77回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。第25回東京フィルメックスでオープニング作品として上映。

新世紀ロマンティクス

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カール@山口三