劇場公開日 2024年8月23日

「この手の映画を避ける方も本作品はぜひ。」恋を知らない僕たちは yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5この手の映画を避ける方も本作品はぜひ。

2024年8月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

今年299本目(合計1,391本目/今月(2024年8月度)24本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。

 このタイトル、また予告などから、「ちぎら君みたいなタイプかな」と思われる方も多いのではないのかなと思います。確かに女子男子高校生の恋愛を描いているので多少はそういう部分はありますが、「誰が誰を好きになるのに他人は関係がない、自分と相手だけの関係だ」ということを強く押し出しているのは良かったな、といったところです。

 どうしてもいわゆる「胸キュンシーン」はありますが(ないとどうしてもウケないんでしょうね)、ちぎら君などのタイプと比べると明確に少なめで、この年くらいの高校生(男子女子問わず)の恋愛に対する考え方等が結構多く出ます。このため(ちぎら君みたいな映画ではないため)誰が見てもまぁ満足度はあるかな、といったところです。たまたま高校を舞台にしてはいますが、「誰が誰を好きになるのに無関係の第三者が勝手に邪魔してはいけない」という理は同じだからですね。ここが重要で、小学生ならともかく高校生なのですから、誰が誰を好きになるうんぬんといった恋愛に他人、もちろん親も…が勝手に介入するとおかしくなるし、この映画は当事者が色々考えて解決していこうという姿が良かったです。

 こういった事情なので、この手の映画(ちぎら君みたいな映画)は嫌いだから見ないという方も本作品はそうした部分がほとんどないので(むしろ問題提起型の映画に近い)、おすすめといったところです。

 採点に関しては以下まで考慮しています。

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 (減点0.2/身分行為と心裡留保)

 心裡留保(93)は身分行為に適用がありません(適用がないので、善意の第三者が保護されるとかされないとかという話にはならない)。

 (減点0.2/事務管理に関する考察が雑)

 落とし物などを拾って、この映画の場合は落とした人にすぐにわたす、あるいは学校の「落とし物ルーム」等にもっていくことを事務管理といいますが(697)、事務管理の管理者は本人の意思がわかるか推知できる場合、それに従う必要があり、ややまずい部分があります。ただ、あくまでも条文にぴったり当てはめたらそうなるというだけの話で、この点は他と絡まない限り(事務管理の管理者が対外的に第三者と契約をするなど。無権代理になってしまう)一応指摘はしますが固定幅0.2の扱いです。
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yukispica