「宗教の時代の終焉?を感じる作品かもしれません?」教皇選挙 三輪さんの映画レビュー(感想・評価)
宗教の時代の終焉?を感じる作品かもしれません?
地の時代から風の時代へ、もしくは、うお座の時代からみずがめ座の時代へと変化していると囁かれている昨今、まさにモノから心の時代に明確に進行しているようです。それは古い形式の政治・宗教的権力(組織的に構成された権力)への執着を捨て去り、個人の幸福を獲得する時代になったと言えるかもしれません。ストーリーは、キリスト教カトリック総本山のバチカン市国で、その最高指導者ローマ教皇の死去に伴い、首席であったローレンスが中心となって選挙を行い、新しい教皇を選出するというものです(コンクラーベという名称ですが、日本語的には根比べで妙にイメージが合っています笑)。この選挙が世界から集まった108人の候補を対象にシャッターの下ろされた密室の中で行われるわけですが、それだけでも謎めいていてサスペンス的です。案の定、選挙は何度も行われ(1日に一回)、最後には圧倒的な数で平和主義者である者が選ばれるのですが、そこまでいく間の悲喜交々の勢力争いはまさに社会の縮図のようです。聖職者と思えないみっともない話が続出しますが、その生々しさが人間の生き様のリアリティを産んでいるので、まさに見応え抜群でした。そして最終決戦で「戦争は心の中でのみ行うべきものだ」と名演説をした者が見事に新教皇に選出されました。ただその新教皇には重大な秘密が隠されていたのです(驚!)。そのネタバラシはしません。むしろそのネタは、組織的宗教の終焉を意味していると私は感じました。また、信仰とは組織ではなく、一人一宇宙、つまり個人の中で完結する時代が来たと言えるかもしれません。すでに私たちは、生きているだけで仏であり神であり愛であり光であるからなのかもしれません?
まさに「風の時代」ですね。風穴が開いた途端、百年単位の旧弊な社会が一瞬で崩れました。
風の時代は、フラットで、強固な権力は瓦解し、隠ぺいがしにくい世の中らしいです。風通しが良い時代みたいですね。
最後の風のシーンは風の時代への移行を示唆していたと考えてもいいですね。風が吹いて自由に気ままに、または否応なくなく動いて、少なくとも風通しのいい世界へ!いいな!
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