「郷敦君の表情は堪能出来るけど。」ブルーピリオド リボンさんの映画レビュー(感想・評価)
郷敦君の表情は堪能出来るけど。
原作は知らないのですが、映画はヒノマルソウル、東京リベンジャーズ、ゴールデンカムイ、テレビではエルピスとか大河ドラマどうする家康の武田勝頼で出ていた眞栄田郷敦君の主演なので鑑賞することに。
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進路に苦悩したり、絵に目覚めて「描いてやる!!」って奮起したり。。の雰囲気やアップの表情とかは良かったんですが、
それでも情熱を燃やせるものが「何も無かった時」と「ある時」の落差があんまりあるようには伝わらなくて。。何故か淡々としてました。
先輩の絵に感銘を受けたんだろうけど、見てるほうとしてはあまり共感出来ず。え?もう今そこまで感銘受けたの??ホントに??あ、そうなんだ。。という置いてけぼりくらった感じ。
正直、眞栄田郷敦の無駄遣い。勿体ない。もっと映画としての深みとか感動を与えられる作品に出来たでしょうに。
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最後、これで藝大に合格しましたっていう絵もそこまで上手とか凄く良い絵だな、とも思えず。。芸術系は個人の好みもあるから「この絵で合格したと納得してください」と提示されてもなかなか難しいですね。
あと。。原作通りなのかもしれませんが、大事な受験日程のさなか、明後日から2次試験って時に友達のことだからってわざわざ小田原の海に行ったりするのか?海に入って自殺しようとした人を止めに主人公も服のまま海に入っちゃうし
(将来がかかってる受験があるのにここまで主人公を振り回す友達は本当の友達じゃないし、行く方も行く方で何か変。違和感しかない)、
んで高校生がいきなり旅館に泊まってる??
(お金の使い方が社会人にしか見えない)
しかも今度は裸体のデッサンの練習??そりゃ風邪ひくわって。。ごめんなさい、さっきまで死のうとまで悩んでいた女装好きな友達が、今度は急に旅館の浴衣からもう全部脱ぎ始めた所でBLっぽく見えてドン引きしてました。。
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「眞栄田郷敦の動く宣材」としての価値がほとんどの残念な映画作品でした。多分原作は「何かに情熱を持って打ち込むことはこんなに熱く素敵なことなんだ!」というテーマを表していたんだろうな。。と思いましたが。
また板垣李光人君が演じた天才肌の青年も、掘り下げる時間が無いから薄い表面的な関わりしかなくて、それも残念でした。
超難関校に受かった!っていう凄さがもっと感じられたらきっと感動出来たと思うんですが、落ちた友人達と主人公の差が良く分からなくて感動出来ず、さらに残念。
眞栄田郷敦君の目力や声やスタイルは良いと思うので、(ゴールデンカムイの時のアクションも良かったし)
次の作品に期待したいと思います。。