憐れみの3章のレビュー・感想・評価
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脳フル回転で不思議な時間を堪能できる満足感
大筋は3作とも同じようなもので分かりやすく、考えて考えて自分が追いついた時に満足感が得られました。深いようでやりたい放題やってるようで何か分からないけれど、こうやって考えさせてくれることが映画を体験するということでしょう。
マッケンロー
昨日観た「シビル・ウォー」に続いてのジェシー・プレモンスに加え、ほぼエマ・ストーン、ウィリアム・デフォー、マーガレット・クアリー(ワンハリの脇毛っ娘)で回す三話構成
ヨルゴス・ランティモス版「世にも奇妙な物語」
開始早々、コンタクトが外れ暗闇の中、無事装着!(およそ7~8分の格闘!)
一話約1時間で3時間、役者が一緒なので、途中飽きが…
淡々と進む演出で、ブラックジョークを突っ込んでくる(二話目のあのビデオ…)ランティモス、キライではない オワリ
鑑賞動機:ヨルゴス・ランティモス8割、3部構成1割、予告1割
例によって例のごとく変な映画撮るね。
やあ、またあったねジェシー。
変てこ3編で長さは感じない。困惑度合いはすこし少なくなった…気がする。いいのか悪いのかわかんないけど、ちゃんと終わってる。けどさあ、シャツの刺繍!?
1話目の特に前半は、こちらがランティモス脳になかなかチューニングできず、驚いてばかりだったけど、だんだん慣れてくる。いやでも2話目はどういうことかわからないけど、それもまたよし。好きかと言われると考え込んでしまうけど。
何であんなに乱暴な運転するのだろう。
賛否別れるかも
映像や手法は凄く真っ当で王道の映画で格好よく魅力に溢れた画面作り。
だけど、3章共同じ俳優さんが演じてる事が人によっては混乱と面白さの評価が別れる気がする。
恐怖と笑いが紙一重のように、笑って良いのか怖いのか、迷うだろう。自分は2章の途中から恐怖と狂気を感じ、2章の途中からエンドロールがとても怖かった。
ハリウッドの演技力ってもの凄いんだなって改めて思い知らされた。
終演後パンフレットを見てほとんど同じ俳優さんだった事に驚いた。
髪型を変え、髭を蓄え、眼鏡をかけたり服装、演技を変える事で全く違う人に見える。メインキャストの3人だけじゃなく、周りも三役演じている。それが連続して上映されるわけだから、混乱するなと言う方が難しい。
R.M.Fだけ同じ人でも良かったのかも知れない。だけど、それを同じキャストでやってのけた俳優の皆さんに敬意をはらいたい。
パンフレットの解説で、この映画の良さがクリアになった。是非読んで見て欲しい。演劇とかあんまり見ないけど、この作品はとても演劇的でなのかも知れない。
日本で同じ様な作品を映像化すると恐らく大炎上するだろう。コンプラまみれで、キャストと俳優の境界線が曖昧になった日本では撮れないのではないか。
お笑いコントライブや演劇では自分が知らないだけであるような気もするが、それを高いクオリティーで映像化する監督やそれに答えるキャスト、スタッフはやはり一流だと思う。
最後のエンドロールが流れ初め、全く繋がってなかったのか!と答えをまとめた瞬間に続きがながれ、もしかして繋がってる?という気持ちで心臓がドキドキした。
原題の「Kind of Kindness」 =「親切の種類」?というタイトルも凄く皮肉めいていて、いい。「憐れみの」と言うのは混乱を読んだかも知れない。ただ、代わりになる邦題が思いつかないし、原題ではマーケティングに弱い。
だとすると「憐れみの3章」で良かったのか。
良い意味でも悪い意味でも価値観や倫理観が揺さぶられる作品。
とにかく、もう一度見たい。
奇怪な3章
エマ・ストーンはハリウッド女優の中で指折りのお気に入り女優なので、彼女の出演だけで観賞確定。
【物語】
3章のお話が独立している。
1章
上司・レイモンド(ウィレム・デフォー)に故意に自動車衝突事故を起こして相手を死なせることを強要されたロバート(ジェシー・プレモンス)。彼はこれまでプライベートに至るまで何でもレイモンドの指示通りに行動してきたが、「これはできない」と初めて断ったところ、妻を初め次々と大事なものを失い始める。
傷心のロバートはかつて妻を口説いたときと同じ方法(レイモンドの指示だった)で口説いたリタ(エマ・ストーン)と付き合おうとするが、彼女は交通事故に遭い入院してしまう。ロバートがリタの病院を訪れると、リタの病室からレイモンド出て来るのを見掛ける。
2章
ある警察官(ジェシー・プレモンス)の妻(エマ・ストーン)が海難事故で行方不明になる。諦めかけた頃妻が発見されて無事に戻って来る。しかし、妻は食の好みが変わっていたり、靴サイズが変わっていたり、男が奇異に感じる。やがて、男は「彼女は妻ではない」と言い始める。
3章
ある男女(ジェシー・プレモンス/エマ・ストーン)はある特殊能力を持った女性を探していた。その女性とは死後の人間を甦らせることができる女性で、限られた手がかり(条件)で女性を探していた。その男と女はある特異な集団に属しており、捜索はその集団のリーダー(ウィレム・デフォー)の指示だった。
【感想】
“哀れなるものたち”もやや奇妙な話だったが、本作はそれをはるか上を行く。もはや奇怪。
恐らく、3つの話に共通するもの、あるいは3つの話TOTALで描いているものがあるのだろう。が、俺にはサッパリ。 もう笑うしかない(笑)
但し、わからなくても退屈することは無かった。観終わったときに「わからん」とつぶやく作品は珍しくは無いのだが、そういう作品は途中で時計が気になったり、眠くなったりするのだが、本作はそれが無かった。165分という長尺にも関わらずだ。
それが、この監督の凄いところかも。
ちなみに長尺ということもあってか、エンドロールが始まると席を立つ人が多かったが、最後まで居た方が良い。一番最後に大事な映像があるのだ。
その映像でストーリー的には3章の終わりが1章の始まりに繋がっているらしいことが分る。
じゃあ、独立しているようで1~3章が繋がっているのか? と改めて思い返してみた。
が、1章と2章はどうやっても繋がらないし、2章と3章も同様。 やっぱり分からない・・・
共通点を探しても、1章と3章はウィレム・デフォー演じる組織の親玉の独裁・暴君ぶりは共通だが、2章にはその存在が無い。エマ・ストーンとジェシー・プレモンスの関係は3話とも近しい関係であることは共通だけど、「これから近づこうという男女」、「夫婦」、「任務遂行のパートナー」とう風に違うし、互いの気持ちも同じと言えない。
共通項も何も見つからない。
ウーン・・・
これ以上考え続けて、答えを出したいという気にもならいので、もう止めておこう(笑)
人によって好み・評価が分かれる映画。
私はこの映画に出演しているマーガレット・クアリーが好きなので鑑賞した。
まぁ、彼女のヌード姿が見れたので嬉しかったけれど、今後役者としてどうなって行くのだろうと一抹の不安を抱いた。エマ・ストーンと見比べると、一層そう感じる。
連作3編で構成され、同じ俳優を起用している。私は3編とも評価するが、観ていて楽しかったと問われれば否だ。面白かったのは確か。
第一話はドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」の次男イワンの「大審問官」そのもの。人はパンさえ与えておけば、生きていくのに自由意志はかえって邪魔になる。そんな一面の真理を突いた作品。
第二話は、遭難して死んだと思っていた妻が生きて助かった話。但し、その妻が姿形はそっくりなのに、別人ではないかと被害妄想に囚われた夫。
私は人間関係のストレスで、うつ病になったことがある。それまで自分はメンタル疾患とは無縁だと思い込んでいた。
被害妄想に囚われた夫を他人事だと思って観ていたら、誤りですよ。メンタル疾患は誰でも罹る時代になった。
第3話はカルト宗教の話。教主と男女を問わず性交するなんて、それで救われると思い込んでいてある意味感心した。
死者を生き返えらせる力を持つ人間を探すところは、宗教に有無を言わせぬ力を与えるので、奇跡が必要なのだと考えた。本来なら教主が持っているはずの能力なのに。
恐らく新興宗教のみならず、キリスト教も監督は批判的に見ているのだろう。聖水とか穢れとか。なんでエマ・ストーンは荒っぽい車の運転をするかと疑っていたら、最期に繋がっていた。
3時間近い社会批判に繋がる映画を製作するアメリカ映画界は凄いと感心した。日本だったら、無理だろう。挑戦する日本の映画人に期待する。
この監督はグロテスク描写に躊躇がない。嫌いな方は心して鑑賞するように。
私は駄目なタイプだ。
原題は優しさの種類
憐れみの3章って邦題はどこからきたのか?
分かりにくい映画だったわ〜
1章は大きく社会の一部としての依存
2章は夫婦間の価値観の依存
3章は宗教への依存
だったのかな?と解釈している。
鑑賞された方のレビューを読み耽ります。
優しさや穏やかさが狂気的に描かれる不気味さにミゾミゾする。
なんとも後味の悪いのが好きな方にはたまらない映画だと思いました。
ヨルゴス・ランティモスは抽象画家のような監督だな。
哀れなるものたちの方がまだ分かりやすかった。
三章のうち二章まるまる頭に??浮かべながらエンドロールを迎えた。
考察が捗る系感性で感じ取れよ系映画だった。
前の席のご年配夫婦が濡場で気まずそうにしていたのが印象的だった。
1人で観るのが正解の映画。
万人にはオススメできません。
胸糞エロゴア大丈夫な人だけご覧ください
テーマは可哀想な人なのか
久しぶりに狂ったサイコ映画をみました。ただかろうじて胸くそではないのは、多分これはコメディだからなんでしょう。
3話あり、それぞれ可哀想な人がいる。
1話目はロバート
2話目はリズ
3話目はルースかなー。なにも悪いことしてないのに笑
3話目のエミリーのダンスが最高にイカしてて、エマ・ストーンって若いころから好きだったけど、もう本当に役者としてすごいと思いました。プロって感じです。
独特な音楽とピアノの使い方で2話目はなかなか怖かった。
映像、音楽、役者とも超一流で、こんな事やっていいのかと、個人的には3時間近くあったけど先も読めないし飽きずに観れて面白かった1作です。
お勧めしませんが、良かったです。親切に伝えます。
あまりお勧めはしませんが、とても面白かったです。この類いの作品はレビューや、ネット、雑誌の解説を見て理屈を理解するより、直感や感じる映画だと思います。親切に伝えます。kind of kindness .
ユーモアのある意地悪
「哀れなるものたち」も好きなのですが、こちらはより救いがなく意地悪さもストレートで非常によかった。
「支配と依存」を極端な形で描いてはいるが、誰もが多かれ少なかれこうした形で生きている。
しかし時々、「そっちかよ!」と笑えるところがあり、そういうセンスも好ましい。
役者さんがみんないい。
おまけ映像無し
邦題の「憐れみの3章」はこれで良いのでしょうか?
「優しさの種類」が直訳やけど・・・「哀れなるもの」と関連させようとした?
憐れみがキーワードの映画だと思ってみていて「??」になりました。優しさでも理解しきれなかったけど笑
翻弄され続ける人々
全ての章に主要キャストとして出演するエマ・ストーンの演技から目が離せなかった。ヨルゴス・ランティモス監督の世界観に合っているのでしょう。
1、2章で主要キャストとして出演するジェシー・プレモンス。実在していそうなキャラクターを演じるのが巧い。マット・デイモン同様、警官の制服が似合いますね👮
ストーリーの展開と共に、僅かに感じていた違和感が増幅していく。無機質なカットが、ヨルゴス・ランティモス監督らしい作品。
映画館での鑑賞
自分の自由意志を守るためには人は孤独である必要があるのかも。
映画監督は巨匠になると自分の見た夢を映画にしたくなるようです。 本作は巨匠ヨルゴス・ランティモス監督の「こんな悪夢を見た…」3部作です。
第1幕 "The Death of R.M.F." 勝手なサブタイトル「自由意志のない男」
若い男は上司にすべてをコントロールされている。 家も結婚相手も妊娠も飯もセックスも読む本も。 放り出されると、自分では何も選べない。 自ら望んで支配下に戻っていく。 男に自由意志はない。
これはまるで映画監督と役者の隠喩のように見えます。 役者は監督の言うがままに演じるだけで、選択権は持ちません。 リアルの世界の創造主を神と呼ぶなら、映画というフィクションの創造主は監督です。 全ては監督の思うがまま。 そんな全能の存在である監督はもちろん観客の理解など求めてはおりません。あるいは、観客のために作った映画ではなく、批評家のために作った映画です。
第2幕 "R.M.F. Is Flying" 勝手なサブタイトル「あべこべの世界」
若い男は警官であり、愛する妻は海洋生物学者。 妻の乗った船が遭難したらしく、男は気が気でない様子。 無事に救出された妻はなんだか様子がおかしい。 どうやら本物ではないようだ。 女は男に言われるままに自分の身体を差し出す。 女は死に、妻が戻って来る。 夫婦は交換され、犬と人は立場が入れ替わる。
夫と妻のどちらが正気なのか、そもそも正気とはなんなのか、まさに悪夢の世界です。
第3幕 "R.M.F. Eats a Sandwich" 勝手なサブタイトル「汚染された体液」
邪悪な夫も幼い娘も捨ててセックス教団に入信した若い女。彼女は内側に激しい暴力衝動を抱えながら、それを抑えつけているように見えます。その教団では体液を汚染から守るために教祖夫妻以外とのセックスは禁止。 それと、教祖夫妻の涙を混ぜた水を飲み続けること。 女の使命は死者を蘇らせる能力者を見つけること。 女は元夫にレイプされ、教団を破門に。 女は能力者を見つけ出し、教団に戻りたいが…。
本作には自由意志を持ち生活する登場人物は出てきません。みんななにかに操られているように、生気のない顔で空虚な生活を送っています。他人との関係性の中で自らの自由意志を失っていく登場人物たち。現代社会の中で生きているわれわれみんなが多かれ少なかれそうなのかも知れません。自分の自由意志を守るためには人は孤独である必要があるのかも。孤独を避けようとすれば自由意志を差し出さないといけないのかも。そんなことを考えさせられましたが、いずれにしろランティモス監督の悪夢は空疎で暗くて退屈でした。
なんだか見てしまう
「哀れなる者たち」て裏切られた感があったので期待値かなり低く設定して観が、???になりつつも観入ってしまう映画。ストーリーは相変わらず、合ってるのか、読み取れないのか、読解力がないのか不安です見ているが、飽きたところで終り、次の章が始まるので良い。
ラストのスナックBOXのシーンが何となく全てを物語っている感じがする。
人生は結局は大なり小なり不条理で出来ていて、パラレルワールドって事なのかな?
滑稽で痛々しい
奇妙なルールに縛られる人々の様子がコミカルにグロテスクに描かれ、主人公たちはどうなるのかと気になるシュールなストーリー展開もあり、最後まで目が離せませんでした。
最後、酷い……、完全にギャグな扱いですし……
奇妙なルールに従うのも、愛する人?神?からの承認を得たいがために従っているようで、滑稽感がありつつも痛々しいですし、残酷で理不尽ですし、悲劇と喜劇の表裏一体感がなんとも。
編集のテンポや音楽の入り方なども良く、唐突なダンスシーンもやはり面白い。
俳優陣もそれぞれのエピソードで様々な迫力ある演技を魅せてくれました。
奇妙に誇張されているものの、現実でも多かれ少なかれ、承認を得たいがために何かしらルールに縛られる構図はあるように思いました。
1話目など、食事管理とか見た目とか異性へのアプローチとか、普通にSNSとか自己啓発本とかの言説に従っているような感じを連想しましたが。
ヨルゴスの自傷癖炸裂。
ヨルゴスは割と好きでほとんど観てます。
オリジナル作品だと必ずやってしまう自傷シーンが毎回見てて痛い、、と同時にヨルゴスやなぁとしみじみ思う。本作は同じ役者達が3本のオムニバスストーリーで別々の役をやるトリッキーな映画です。
唯一1人だけ統一キャラがでてきて、それが3本それぞれのタイトルになっている。どういうことなんだろ?でもまあ人間の愚かさ残酷さをネタにしたコメディなんだろうなぁ。原題の「優しさの種類」ってどういう意味だろう?「こんなのも優しさちゃうやろか?」という感じかなぁ?
Dio のRainbow in the darkがカーステでかかった時はおじさん上がりました。
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