「渡辺謙」バットマン ビギンズ kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
渡辺謙
これは、ダークヒーローが原点に戻って、生立ちや誕生秘話を描く映画だ。『スターウォーズ』のダースベイダーだってエピソード1~3では誕生の秘密が中心になっているし、『エクソシスト』だってそうだし、『富江』だってそうだ。今後の意外なところでは、『まいっちんぐマチコ!ビギンズ』まで登場するのだ。ヒットしたシリーズものの映画というのは、必ず穴が見つかり、不自然な箇所を修正する必要性が生まれるため、ファンとしても嬉しいことだと思う。
バットマン=ブルース・ウェインの成長エピソードや、派手なアクションとCGとともに、かなり抽象的で心理学的な「恐怖の克服」というテーマと、「中身よりも行動」というヒーローを奮い立たせるテーマが印象に残った。
そもそも、ダークヒーローって何なのだ?と疑問に思いつつ、ティム・バートン映画に出てくるヒーローがダークヒーローなんだと勝手に定義していたのです。し、しかし、今回のビギンズは違うじゃありませんか!やや暗い映像、不気味なコウモリのCGなどはあるものの、シカゴを前面に打ち出した現実味ある世界観。ダークな部分といえば、むしろブルース・ウェイン(クリスチャン・ベイル)のトラウマと内側に潜んでいる復讐心。しかも、かなり人間味あふれる主人公であり、「正義」、「復讐」、「人助け」といった独善的な偏見語と真っ向から対決しているのです。これも9.11同時多発テロ後のアメリカにおける人々の苦悩を代弁しているような気がしてならない。
それにしても、バットマン・シリーズは俳優陣がすごい。今回も豪華な顔ぶれです。個人的には『フォーガットン』で思わずT1000と勘違いしそうになったライナス・ローチが好きになりそうです。執事アルフレッド役にはマイケル・ケインという贅沢な配役で、ピンチには必ず助けてくれそうな心暖まる役。そして、マニアックな映画には不可欠のルトガー・ハウワー。また、必ずやってくれそうなゲイリー・オールドマンが一味違った刑事役でした。「最後にはこいつも賄賂をもらって、ぶち切れるに違いない!」と期待させておいて・・・。
日本では渡辺謙の話題で持ちきりですが、出番はそれほど多くないものの重要な役割でした。注目すべき点は、彼が謙語(?)を開発したところです!しかも、リーアム・ニーソンはそれを通訳できる・・・
原色が目立つ悪役が子供向けのようで嫌いだったのが、今回は悪役も人間的だし、シリーズの中ではティム・バートン監督作品に匹敵するくらいの作品だと思います。『バットマン』第1作目に繋がる部分はファンサービスかな。
kossyさん、おはようございます。あまりに長くてまだ全部見てないのですが面白いです。渡辺謙が何喋ってるか分からなかったです。それをリーアム兄さんが通訳してました。あの「謙語」は創作空想言語なんですか?それとも私の耳が悪かっただけで日本語話してたんですか?
謙語、今日イチです(笑)
ケン・ワタナベの存在感すごいですからね。でもテネットに出すとしたらどこだろう、、、インドのおばあちゃんじゃなくて、日本のおじいちゃん??