サユリのレビュー・感想・評価
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Genre-Bending Horror
Sayuri is a horror manga adaptation that goes all over the map. It begins as a horror house film, but the laughs ensue with the quiet grandmother turns out to be a cigarette-smoking martial arts hippie. The ghost's backstory takes the film somewhere between family drama and social criticism. With the subject matter, the laughs stop. A film unsure of its identity but undeniably imaginative.
何を期待したのか忘れたけど、観たら期待しすぎたと思った
押切蓮介の原作は何やかんや読んでいるので、未読のサユリもマンガの勢いがある内容になっているのでは?と期待していた。
作中の九条家の内情はかなり胸くそ悪い
コメディ色も色濃いけれどやってることはエグい。
逆の対比として神木家は幸せそうな面々を見ると、サユリも呪ってやりたくなりそうな気はする(逆恨みだけど)
家の門扉や吹き抜けの奇妙な構造など撮る方は楽しんで撮ったんじゃないかと思う。
しかしながら、ホラー映画としての斬新さはなく、点滅を繰り返す演出、襲われた描写などはありきたりな感じで怖さがない。
で、認知症から復活する春枝婆ちゃんにめっちゃ期待する事になるのだが、原作通りなのだろう…死者よりも生者の生命力が強いと言う気合いの世界、心弱い所につけ込まれるとやられてしまうと言う体育会系の理屈で本作も進んでいくのだ。
ひ弱い孫の則夫も気合いと体力アップ、下品な罵声を身に付けていき、対決を迎えるのだが、春枝婆ちゃんのやり方が違法性の塊で、神木家5人分殺された復讐をそのままサユリに食らわせ様とサユリの元家族を拐ってきた上に拷問に至る…この作品でこのシーンが一番ショッキングなのは間違いない。
生命力イコール性欲みたいな則夫のセリフももっとハッキリ言わせれば良かったのではないかと思う。
今作品で押切蓮介氏の作品の勢いとぶちきれたキャラクターは実写化に向かないのではないかと思ったけど、今度「ミスミソウ」でも観てみようかと思う
ホラーなのに、観終わった後夜寝るのが怖くない
怨霊少女vsスーパーばあちゃん
映画史に残る怨霊退散の名言が生まれたね。
そのまま書いたらNGになって映画comに消されるから書きたくても書けないけど、強いて言うなら、“元気ハツラツのアレ”!
原作コミックはトラウマ必至らしく、もっと正統派のホラーかと思いきや、以上の事からコメディ要素もあり。と言うか、おバカ映画…?
しかしながら、ホラー、グロ、ブラック・コメディ、スポ根、初恋、悲劇、元気ハツラツのアレのポジティブ・メッセージ、最後は感動チックに。何か、意外や面白かったぞ!
中古物件ながら新居に越してきた神木家。両親、長女・長男・次男、祖父母。
昔太極拳をやっていて威勢があった祖母は今認知症を患っているが、念願のマイホーム。家族7人仲良く暮らし始めた矢先…。
長女が夢遊病のような症状となり、次男を怪我させる。そんな怪現象を皮切りに、父が死去。祖父が死去。次男が転落死。長女が自殺。母が自殺。…
長男・則雄は霊感の強い同級生女子・住田から家にまつわる話を聞く。
所謂事故物件。昔住んでいた家族の娘が亡くなり、その娘が怨霊となって取り憑き、則雄の家族を呪い殺した。
その怨霊娘の名は、サユリ。家の何処かから不気味な笑い声、幼い少女の姿や肥満の巨漢姿で時折現れ…。
序盤は正統派のホラータッチ。うすらぼんやりや突然現れるサユリ、じわじわ煽る恐怖演出、見せ方もなかなか。Jホラーもう一人の雄、白石晃士が手腕を見せる。
しかしそれ以上に、悲劇だ。念願のマイホームに引っ越してきたら、家族が次々変死していく。残ったのは冴えない長男と認知症の祖母。
幸せから一転、悲しみのどん底に。このままだったら鬱ホラー。
家族の無念を晴らす為に怨霊に立ち向かう。
頼りない則雄の協力者になったのは、霊感少女でも霊媒師でもない。
何と、おばあちゃん…?!
認知症の祖母が突然覚醒!
すっかり目が覚めてしまったわい!
家族の復讐。ヤツを地獄送りにしてやるんじゃ!
太極拳をやっていた昔の威勢を取り戻し、ナヨナヨ孫をしごく、しごく!
体力トレーニング、太極拳の訓練。
笑え。楽しめ。食え。生きろ。
パワフル&スパルタだわ、暴言だわ、手も足も出るわ、ハチャメチャ言動のスーパーばあちゃんだが、確かに言ってる事も一理あり。
相手は死者。悲しみ、怖さ、苦しみを見せたら付け込まれる。ならばこちらは漲る生の力で対しなければならない。命を濃くしろ!
ヤツが怯むような事を言ってやれ!
そこで則雄が咄嗟に発したのが、例の名言。ばあちゃんにしごかれ、則雄も強くなっていく。
ホラーから一転。スポ根要素や認知症時と覚醒時、まるで別人のような根岸季衣の見事な演じ分けと快演と強烈キャラもあって、俄然面白くなる。
ある夜、ばあちゃんが所用で外出。
一人で大丈夫…と強気でいた則雄だったが、サユリも悪どい手で一瞬の隙を付かれ、窮地に。
則雄を心配した住田がやって来るが、サユリに囚われてしまう。
そこへ、ばあちゃん帰還。サユリに対する奥の手。
連れてきたのは、サユリの家族。
…いや、連れてきたというより、手足を縛り、拉致ってきた。
ばあちゃん、それ犯罪!
おう、犯罪じゃ!
そう堂々言い放つばあちゃんだが、サユリの家族がした事はもっと重罪であった。
サユリの過去が明らかになる…。
かつてこの家で幸せに暮らしていたサユリ。両親と妹。
が、ある時、父がサユリに…。
それを目撃しながらも、見て見ぬフリした母。
誰も助けてくれない。
やがてサユリは引き籠りに。お菓子などを異常に食べ続け、細身の美少女から顔ブツブツ肥満体型に。
家族は崩壊。悲劇…いや、惨劇が。
両親と妹でサユリを殺した。
私が悪いの…? サユリの断末魔。
遺体は埋められ(後にばあちゃんが掘り起こしたが)、この惨劇そのものは公にならず家族も罪に問われる事はなかった。が…
サユリは性被害者であり、殺された犠牲者だった。しかも、家族に。
その積年の無念、怨み…。怨霊となって。
またまた一転して、サユリのあまりにも悲劇的なバックボーン。ここは胸痛い。
さすがのばあちゃんもこの時ばかりはサユリに同情。コイツらを好きにせい!
サユリは父親と妹を殺したが、毎日食事を用意してくれた母親だけは命を奪わなかった。
これでサユリも成仏…しなかった。
怨念は晴れず。ばあちゃんと則雄に襲い掛かる。
またまたまた一転して、ラストにバトル展開だが、チープなCGとちょっと蛇足感あり…。
が、則雄にとっては住田を取り戻さねばならない。
ばあちゃんの身体にも限界が…。あの娘が好きか? なら、好きという気持ちで闘うんじゃ!
住田が好きだ! 住田とやりたい!
…何を? な~んてツッコミはひとまず置いといて、サユリの身体の中で、若者たちが初々しい恋を叫ぶ。
(何かこのシーン、『もののけ姫』に似てるような…)
キャストでは根岸季衣が強烈インパクトだが、南出凌嘉と近藤華がフレッシュ。
荒唐無稽でツッコミ所満載でおバカ映画。
が、様々な要素を詰め合わせた娯楽ホラー。
作品に落差激しい中田秀夫や清水崇より、白石晃士はしっかり仕事している。
サービス満点のホラーやグロ描写。オフビートな笑い。
何だかサム・ライミが好きそう。いずれ、プロデュースでリメイクしたりして…?
ラストも良かったね。
怨念に取り憑かれたサユリだが、本当に欲していたのは…。
事件も解決。罰せられる者はきっちり罪に。
事件は解決したが、則雄のこれからを思うと切なくもある。家族は多く犠牲になり、ばあちゃんもまた認知症が戻り…。たった一人。
一瞬だけ、ばあちゃんが覚醒。
人生は理不尽。何かあったらばあちゃんがいる。
そう。ばあちゃんがいる。住田がいる。決して一人じゃない。
この晴れ晴れさ!
やっぱりこの名言で締め括りたいね。
元気ハツラツ!お◯んこまんまん!
何これ映画
命濃くして生きろ!84点
このオリジナルは無いわ
良い点
・婆ちゃん無双がよりファンキーになってる。
・ヒロインが可愛いのに幸薄そうで合ってる。
悪い点
・さゆりの背景に性的虐待の無駄なオリジナル展開入ったせいで家族をエサにする説得力無くなる。
・やたらと太極拳入れるせいで緊迫感が無くなる。
・さゆりを太らしたせいで、本来人間味を取り戻して最後か弱くなるシーンが逆に化け物になって触手出しやがる。
・婆ちゃんと2人で生きていかなきゃに、住田の「私も居るよ」で締めるシーンが下ネタに変更。
・復讐に駆られる則雄を止めて「則雄は真っ当に生きろ」「手を汚すのは婆ちゃんだけで充分じゃ」そして死んだ家族がさゆりを捕まえて「後は頼んだぞ、じいさん」これまるまるカットで下手な太極拳。
本来、思春期の娘を持て余した普通の家族の筈が性的虐待入れたせいで整合性取れなくなってバランスがガタガタになってる。安直に女の子犯して悲劇でしょって展開入れるのやめて欲しい。
ってか目潰しといて「やはり母親は殺せぬか」ってアホか!そこで無理矢理原作に寄せるなや。
せめて「ワシが代わりにやってやる」って母親地獄送りにするか、わしの家族に関係無いわで一蹴してくれ。
ホラー編と復讐編に分けれて丁寧に作ればマシだったのでは?
原作に忠実なアニメ化を希望したい!
本当に汚されたのは、原作漫画なのかもしれません…
家族の仲睦まじさと狂気性
序盤では朗らかな主人公がいかにも育ったかというような仲睦まじい家族のだんらんが描かれるが、祖母が覚醒してからの中盤は祖母のバイオレンスが炸裂し、それまでとは違った狂気じみた世界観になってくる。
特に、サユリの家族に対する祖母の暴力は半端ない。
その制裁を見ているうち、「紀子の食卓」の家族の崩壊からの暴力的なシーンの数々を思い出した。
それを考えると、前半の仲睦まじい主人公家族の芝居がいまいちわざとらしかったのも、何か意味があるかのようにも感じてきた。
あんな絵にかいたような家族なんて、本当にあり得るのだろうか?
サユリの家族の方が、ある意味身近なのかもしれない。
そう思うと、悲しさがあふれるホラーだった気がする。
理不尽を捩じ伏せる『命の濃さ』
他の方も書かれてると思いますが、この映画は前半と後半でテイストがガラリと変わる異色のジャパニーズホラー映画です。
前半はオーソドックスなジャパニーズホラーなのですが、後半から流行りの呪◯廻◯よろしく悪霊をフィジカルを駆使し祓おうとするバトル漫画的な展開に変わります。
この切り替わりがあるためにB級感やギャグ感が強くなっていくのですが、前半がそもそも主人公が家族を悪霊に惨殺される暗いパートでギャグらしいギャグ描写もほとんどないため後半の展開の切り替わりがいい意味で清涼剤となり映画全体を観やすくしています。
更に言えばただ奇をてらったりふざけたりするためにそのような展開にしているのではなくちゃんとテーマがあってこのような展開にしているのではないかと考えています。
それはこのレビューのタイトル通り理不尽を捩じ伏せる『命の濃さ』が生きていくうえでどれだけ大切なのかということです。
昨今、世界情勢は不安定で日本でも痛ましい事件が毎日のように起こっています。理不尽な災害も毎月のように起こります。今作の主人公もその例に漏れず理不尽な災害といえる悪霊に家族を奪われてしまいました。最初はその状況に塞ぎ込み、自身も悪霊に呑まれつつありました。しかし、お祖母ちゃんが覚醒し発破をかけてくれたため『命を濃く』できたため呑まれずに理不尽に立ち向かう決心をすることができました。
ただでさえ理不尽なのにこれからの世の中は更に理不尽なことが起こるかもしれません。それでも命を濃くして明るく前を向いて理不尽に負けず立ち向かっていけ!俺たちのようにという今の時代を生きる我々への力強いメッセージを今作から感じ取りました。
作品としても伏線もあらかた回収し多少の強引さはあれどコンパクトにまとまっていて観ていてスッキリします。
こんなスッキリしたホラー映画を観るのは初めてでした。
悪い点があるとしたらB級感が強いためそういうのが嫌いな人にはオススメできないことと登場人物がゲロを吐いたり下ネタを繰り返して言ったりするシーンがあるためそういうのが苦手な人にも視聴はオススメできません。
そういう万人受けはしないだろうという意味で5点をつけたいところを敢えて4.5点にさせていただきました。
ホラー好き以外の方でも上記の描写が平気な方であれば観て損はない作品だと思います。
元気溌剌!お◯◯◯まんまん!
ばーちゃんすげえ
この手もあったか!
単なる怯える被害者に留まらず、逆襲するストーリー。
全員ではないが、光る演技。
元気ハツラツ!⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎まんまん!ってパワーワード。
展開や演出にもうちょっとなところがちょっとありますが、
総じてばあちゃんのキャラで文字通りぶっとばす。
怪作であり、快作だと思います!
ネタバレに触れた上での感想ですと、諸悪の根源は純粋な悪であれば尚良かった。
ちょっと可哀想な部分もあるが故に、ばあちゃん覚醒時の地獄に云々が弱まった感がある。
この際、もっとばあちゃんがはっちゃけて悪に対して救いが無い展開であれば、ジャパニーズホラーの歴史に歴然と輝く傑作になり得たかもしれないと個人的には思う。
とはいえ、本作が残念ではなく、ばあちゃんのキャラは言うに及ばず、Bl好きの霊能同級生の演技は素晴らしいし、結末もホラーにあるまじき爽快感すらある。
ホラー故に多くの人に受け入れられないかもしれませんが、生きる力をくれる力ある作品だと思います!
やられっ放しじゃ終わらせない!衝撃の二部構成
「貞子VS伽椰子」、「コワすぎ!」シリーズetc…バトル×ホラーに定評のある白石晃士監督が、押切蓮介氏の漫画「サユリ」を実写映画化。
原作を全く知らない状態で鑑賞したが……まぁ何とも怖がらせてもらったし笑わせてもらった。原作がそういう作品である事だけは知っていたが、ここまで宣伝から何から何まで振り切って映画化したその清々しさと、単におバカ映画というだけに終わらない作品としての完成度に驚いた。
予告などからも匂わせられているが、この映画は二部構成となっている。
前半数十分は正統派なホラー映画。中古の一戸建てに引っ越してきた矢先にどこかから聞こえる不気味な笑い声、時折現れる少女の霊、そして不自然に次々と命を落としていく家族……恐怖演出は王道中の王道。シンプルイズベストな怖さだ。
そして後半。前半のホラーは前フリ、ここからが本編だ。
家族が立て続けに取り殺され、主人公・則雄も万事休すかと思われたその時、朝日と共に則雄を救ったのは序盤からずっと認知症でボケていたはずの祖母・春枝であった。悪霊に家族を殺された怒りで認知症から目覚めた春枝は、則雄と二人で「アレを地獄送りにしてやる」と、高らかに復讐を宣言するのであった……。
悪霊と真正面から戦う。呪われた家から逃げるのではなく、途中でなし崩し的に戦うのでもなく、自らの意思で戦う事を選択する。王道ホラーだった前半から一転、バトル映画に早変わり。キャッチコピーの「見せてやる、極上の地獄を」が人間側のセリフだとは一体誰が想像しただろうか。
人を殺すほどの力を持つ悪霊に、一体どうやって対抗するのか?ここが最高に面白いポイントなのだが……それは是非劇場で確かめていただきたい。
敵が悪霊化した経緯まで詳細に描かれる為、観終わった後のモヤモヤ感は皆無。それどころか、青春映画を観た後のような爽やかな後味が残る………。「生きる」というテーマやメッセージ性もはっきりしており、「明日からも頑張ろう」という謎の活力すら湧いてくる。なんとも奇妙な映画である。
欠点としてはR15指定という事もあり、一部台詞が極めてお下劣な事である。性的な方の下ネタが決め台詞のように恥ずかしげもなく使われる様はある種のカッコよさすら覚える上に、悪霊という死した存在に「生きる力」を支える三大欲求の一つ「性」で立ち向かう、という理屈も一応通る。かつギャグとしても笑える人には笑える……という感じではあるが、如何せんお下劣過ぎるので人によっては不快感を覚えるだろう。家族や異性なんかと観に行った日には気まずいなんてものではない。
また、純粋な「ホラー映画」を観たい人もこの映画を観てはいけない。この映画の本編は後半のバトルなのだから。
公開から1ヶ月が経過し、終映する劇場も増えてくるとは思うが、ここまでの文章を読んだ上で「観たい」と少しでも思った方は是非とも劇場へ足を運んで頂きたい。おバカ・B級的なノリが好きな方、カッコいいおばあちゃんが見たい方、可愛らしいヒロインが見たい方……色々な方にオススメしたい映画である。
この映画の出来とインパクトは素晴らしいものだが、それに触発された凡庸で薄ら寒い二番煎じが現れない事を祈りつつ、このレビューを締めようと思う。
生命力こそ全ての源
予想以上にジャンルが変化 「ホラー 後 コメディ」
10月03日の木曜日までやってるのかと思ったら29日日曜日で上映終了でしかも金曜土曜と休映とのことで、急遽日曜日に時間を作ってなんとかギリギリ最終上映で鑑賞。日曜で終わりで金土が休みとは同じく思わなかった人が多かったのか、公開して間もない映画かと思うくらいの人の多さで、最終上映のシアターらしい静かな雰囲気はあまり無かったです。
後半は婆ちゃんが覚醒してアクションに変化するというのは予告編などによって予め承知の上でしたが、ここまでとは聞いてませんでした。数年前の「事故物件 〜恐い間取り」みたいな感じで、ホラーもそこそこ残しつつお化けとバトル 的な展開を予想してたら、想像以上に後半はホラー要素が解消して、もうほとんどアクションコメディ。演出がもう完全にホラーじゃなくなっちゃいました。ワンシーンくらいはホラーが戻ってきますが、それも一時的で、ホラー映画としては変化球過ぎました。変化球の変化の仕方、ぶっ飛ばし方が悪い方に寄ってしまいましたね。ふざけてましたね。
ホラーからバトル系に変わるこのパターンというとやはり「事故物件 〜恐い間取り」を思い出すと思いますが、アレより酷いですよ。
前半はホラーって聞いてたので、キャッチコピーとかの画を観て、後半はさておきホラーシーンは先日の「あのコはだぁれ?」以上の恐怖が期待できそうだなあと思ってたんですが、前半を中心にホラーシーンだけくり抜いても、「あのコはだぁれ?」の方が恐いです
チラシにあった「新しい」ホラーとか「新型」「進化系最新」ホラー「変化球」「ぶっ飛んでる」などという見出しがホラー映画で用いられている際は要注意だと学びました。
エンディングくらいは不気味な音楽やホラー映画によくあるおまけ映像も入って、ホラーだったことを思い出させてくれるのかと思ったら... 終盤とエンドロールだけ観たらあれ感動物語かなんかだと勘違いしますよ。
もっと「極上の地獄」とやらを中途半端に終えずにしっかり最後まで魅せて欲しかったです。
ホラーとしてはほとんど評価できず、怖そうな感じを醸し出されていただけに散々言ってしまいましたが、婆ちゃん役の根岸季衣さんの演技力はさすがでした。認知症を患っている通常モードのときの普通のお婆ちゃんと覚醒ver. の時の婆ちゃんの切り替え方が流石の演技力でした。覚醒時の演技はほんとすごいです。別人格感がしっかりと表現できています。体当たり演技って感じでした。通常モードの時からフラグかのようにちょいちょい覚醒時の人格が見え隠れするのでそこにも注目です。
ということで、評価としては、★3与えても良いかなあと思ったのですが、チラシなどを見た感じよりも期待してたほど前半さえもホラー感や怖さが感じられなかったので、ちょっと厳しめに採点しました。前半だけでももっと恐怖や「地獄」を感じられていたら★3くらいは出てたと思います。
惜しい
前半部は怖い!
太極拳 ばあちゃん!
長男に とにかくイライラ。。
まぁ とにかく色んな 人からの忠告を 気にせず 生活 続けてる長男には 終始イライラでした。周りは スゴく心配してくれてるのに。異常なペースで 家族が 次々と亡くなってても 普通に生活してる姿に イライラ。。祖母や友人の助けがあって なんとか。。腹立たしい気持ちで 最後まで 映画を観たのは 久しぶりです。復讐劇は 最高でしたね。やりすぎなんですけど 一気に スカッとしました。
サユリの父親 超サイテー野郎でした。サユリの無念さ。。言い表せない 何とも言えない感覚に 陥ってしまいました。虐待とかを 題材とした映画 最近多いですよね。邦画の下ネタ連発ってのも 久しぶりって感じで。。これ ホントに 使っても いいヤツ?? って思いましたけど。。この映画の事故物件 これは ホントに最恐レベルのヤバいヤツですね。恐ろしかったです。ホラーレベルは いい感じでした。
なんだろ?複雑な感じです笑
前半、中盤まではね。ホラーでしたね。うん。Jホラーらしい魅せ方やらで良かったかも。直接的な描写よりも不気味さがあってホラーしてました。
後半はね。CMやらを観てると分かると思うんだけど。ババー覚醒して。あのCMからノリが変わるのもボクは折込済です。それで鑑賞した。正しく悪ノリやなぁー。このやり過ぎ位な転換が如何にも!って感じのJホラー、その中で所謂おバカホラー笑
クドイ位のコミカルさやらを苦笑いで観るなら有り!なのかなぁー。苦笑いの時点で純粋なホラーとしての評価はお察し下さい。でも?あーぁ、やり過ぎやん?作りて側も悪ノリし過ぎてるのは自覚してるんかな?もしかして、ホントにコレが+に働くと思ってたのかな?などなどを考えながら観ると映画の出来も許容範囲だと思えるのかも笑
因みにこの苦笑いが出たのは
悪魔のプー以来です。って最近の話ですけどね笑
生きる力
心身を健康に保ち続けよ
長野県松本市には人肉館という心霊スポットがあり、これがなかなか雰囲気のある廃墟なのだが、それにしても気になるのは人肉館という恐ろしい名称だ。
種明かしをすると、この廃墟は元々「ジンギスカン」屋だったらしい。それがいつしか「人肉館」へと訛っていき、心霊スポットと化したのだそう。
何ともバカバカしい話だ。ただ、これはある意味で恐怖というものの一つの本質を表した事例だと思う。
恐怖とは、そこに元々あるものではなく、恐怖心を抱いた我々によって生産・増幅されることがある、ということ。
SNSなんかもいい例だろう。ポッと出の悪口が新たな悪口を呼び、やがて呪いと化し、無辜の誰かを死に追いやる。
「病は気から」なんて言葉があるが、恐怖もそれに近いのかもしれない。怖いと思うから怖い。
本作は「恐怖は恐怖心から」という素朴な認識を出発点として、迫り来る邪悪を己の強靭な気の力によってはね除けていくというパワー系除霊ホラーだ。
呪われた中古の一軒家に引っ越してきたとある家族。案の定彼らはそこに巣食う怨霊「サユリ」の力によって次々と命を奪われていく。気がつけば残っていたのは長男の則雄と認知症の祖母・春枝だけだった。
しかしそこで春枝がふと認知症に罹る以前の状態に戻る。ヒッピーシャツを纏い、ガラムを吸い散らかす異様な風貌。そう、彼女はファンキー太極拳ババアだったのだ。
春枝は怨霊の力に対抗する術として、とにかく心身を鍛えよと則雄に厳命する。そこからスポ根アニメも顔負けの過酷な修行が始まる。よく食べ、よく寝て、よく笑う。サユリが付け入る隙を、つまり恐怖心を抱かないこと。
サユリは幾度となく則雄と春枝を呪い殺そうと画策するが、彼女たちはそれを気の力で追い払う。胡散臭い除霊アイテムも霊験あらたかな除霊師も必要ない。死には圧倒的な生をぶつける。それだけが唯一の打開策だ。
全編を通じて心身を健康に保ち続けることの重要性を説き続ける本作は、SNS過熱時代ともいえる現代において殊更強く響くだろう。
嫌なものを見ない、あるいは逃避することも一つの手段だが、自分の領域を死守したいのであればとにかく健康であり続けなければいけない。
しかも本作は健康の重要さを「謙虚に実直に生きること」といった抑圧的な道徳主義に結びつけることはしない。
終盤、サユリ事件の真相を突き止めた春枝は彼女を殺して庭に埋めた家族を誘拐してくる。則雄はそれを見て「犯罪だよ!」と狼狽えるが、春枝は「ああ犯罪だが?」と覚悟を見せる。あまつさえサユリの前で彼らに手厳しい肉体的拷問を加えていく。
太極拳の練習や食事睡眠の調整程度では真の平穏は得られないことを春枝は知っている。自分たちの領域を守り切るためには犯罪さえ犯すのだという強い気概が要る。
「役割から降りる」「弱さを認め合う」といった言説が広く共有される一方で、社会は昔にも増して弱者をいたぶり続けている。そうした現実を目の当たりにしたとき、「弱くてもいい」という言葉は単なるガス抜き以上の意味を持たない。
だったらやっぱり強くなければいけないんじゃないか。強くあることだけがこの世界を生き残る唯一の術なんじゃないか。
決して弱みを見せるな。せめて手に届く範囲にあるものを守り切れるだけの強さを持て。
こう書くと何だか絶望的な映画なような気もするが、重要なのはすべての戦いを自分一人で抱え込む必要はないということだ。ババアを頼れ、想い人を作れ、一緒に戦え。だからこそ則雄は平穏な日常を取り戻すことができたのだ。
全242件中、1~20件目を表示