ライド・オン

劇場公開日:

ライド・オン

解説

初主演作「タイガー・プロジェクト ドラゴンへの道序章」から50年を経て、2024年で70歳を迎えるジャッキー・チェンの主演作。一線を退いたベテランスタントマンがあることをきっかけにふたたび危険なスタントに挑む姿を描いたアクション作品。

かつて香港映画界伝説のスタントマンと言われたルオ・ジーロン。現在は第一線から退き、愛馬のチートゥとともに、エキストラなどの地味な仕事をこなす日々を送っている。債務トラブルをきっかけに、チートゥが競売にかけられることとなったルオは、苦肉の策で遠縁になっていた法学部の学生である一人娘のシャオバオに助けを求める。そんなルオに、愛馬との共演というスタントマンのオファーが舞い込んでくる。年齢的にも危険をともなう撮影だったが、ルオはチートゥを守るため、危険なスタントシーンに挑戦していくこととなる。

数々のアクション作品に出演してきたジャッキー・チェンがスタントマン役を演じるのはこれが初めて。日本公開時には吹き替え版も上映され、ジャッキー・チェンの吹き替えを数多く担当し、2023年3月末をもって声優業引退を発表していた石丸博也が、本作のために限定復帰し、吹き替えを担当した。

2023年製作/126分/G/中国
原題または英題:龍馬精神 Ride On
配給:ツイン
劇場公開日:2024年5月31日

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(C)2023 BEIJING ALIBABA PICTURES CULTURE CO., LTD.,BEIJING HAIRUN PICRURES CO.,LTD.

映画レビュー

4.5アクションも出来る俳優?いやいや……

2024年7月3日
スマートフォンから投稿

ジャッキー・チェンが、今作で演じるのは全盛期を過ぎたスタントマン。愛馬との向き合い方や、心の離れた愛娘との関係を取り戻すべく奮起する愛情物語。は?アクション映画だろ?と、ファンの方々に怒られそうですが、鑑賞後にボクの心に残ったのはアクションでは無かった。勿論、劇中でコミカルなジャッキーアクションは全開!香港の武打星アンディ・オンと見事な殺陣を魅せてくれる。(ウー・ジンよ、少しは戦え)。ジャッキーのインタビュー記事で「アクション俳優では無く、これからはアクションも出来る俳優だ」とか語っている。いやいや、貴方はどちらでも無い……アクションと演技の二刀流俳優だ!彼のアクションには毎度興奮させられるし、彼の演技で何度も泣かされた。今作にアクションだけを求めているなら物足りないかも知れない。しかし、いつの間にか愛の物語に惹き込まれ感情を揺さぶられる。そして、合間合間にぶち込んでくるアクションに胸が熱くなる。だから、そう!ジャッキーがアクションと演技の二刀流俳優だという事は、絶対に譲れない!今作を鑑賞して、改めて確信しました!皆さんは、どう思います?

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をりあゆうすけ

3.5映画はアクションであることの証明

2024年6月4日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

楽しい

興奮

 時代は変わり、デジタル化とともに映画撮影は進化を遂げ、今のアクション撮影は万全の安全対策がとられています。主に1980年代のジャッキー・チェン映画は、自ら命がけのアクションをやってのけていることが大きな見どころでしたが、本作の劇中劇のアクション撮影で、ジャッキー演じるベテランスタントマンのルオが昔の危険なやり方を踏みとどまるシーンが印象的です。

 でも、当時のジャッキーやそのアクションチームが危険を覚悟の上で生身のアクション、スタントを成し遂げていることが映画としての醍醐味であったのも確かです。映画の原始を遡れば、サイレント(無声)の1920年代にチャールズ・チャップリンやバスター・キートン、ハロルド・ロイドらがフィルムに焼き付けていた生身のアクションとコメディをジャッキーが意識的に受け継いでいる情熱、そして人間の身体能力と映画の可能性をスクリーンから感じとっていました。そこに世界が熱狂したのです。

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和田隆

3.5ジャッキー映画で育った世代にはたまらない一作

2024年5月31日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

ジャッキー映画で育った人にとってはたまらない作品だ。と言ってもこれはアクション映画というよりヒューマンドラマと呼ぶべきか。その端々にジャッキー流の思わず微笑んでしまうコミカルな身のこなしと、主人公が長きにわたって情熱を注ぐスタントマンとしての矜恃が描かれ、さらには仕事の相棒、いやそれ以上の家族にも等しい愛馬との息の合ったコンビネーションが観客の胸を温かくさせる。たえず音楽が叙情的に高鳴り続けるなどの演出上の勿体ない点は多少あるのだけれど、時にそれらがモリコーネ風味に聴こえてくる箇所もあり、映画文化を支え続けてきたスタントマンや動物たちへの敬意を「ニュー・シネマ・パラダイス」的に表現しようとする作り手の思いに気付かされる。そして、ジャッキー映画の伝説的なアクション・フッテージをそのまま引用して主人公のキャリアの軌跡を描く趣向もまた、ファンにとってノスタルジーを誘う格別の場面となるはずである。

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牛津厚信

2.5馬いらなかったんじゃね?

2024年10月27日
PCから投稿

最近のジャッキー映画の中では観たかった一本。なぜなら「ポリス・ストーリー」とかの映像が出てきて、かつてスタントマンだった男という物語だったから。
まあその予告編を見た時点で、「馬いらねえんじゃね?」と思ったことは確か。ジャッキーは別に馬スタントで有名になった人じゃないんだし、娘との確執や、スタントマン全盛期だった過去を描くのなら、馬なしのほうがジャッキーその人となりのドラマ性を持って、見応えがあるものになりそうな気がした。
これジャッキーも出た「キャノンボール」の監督ハル・ニーダムの「グレートスタントマン」にヒントを得たか、同じ狙いの映画だと思うんですよね。あるいは最近の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」を観て発想したのかもしれない。往年活躍したスタントマンの現在は恵まれない姿を描くのはジャッキーが演じる意義があると思う。
鑑賞後の感想としては、やっぱり馬いらなかった笑 予告編の時点でも、馬の演技とアクションはCGを足して表現するのがミエミエだったのだが、本編はあまりにそれが露骨すぎて(とはいえラストのNG集を観ると、まあまあ本物の馬も使っているのだが)、ドラマに分裂症を引き起こす。誰でも思うことだろうが、映画の中ではCGを全否定するキャラクターなのに、年老いたジャッキーはかなりCG頼りで、特にクライマックスの馬のハイジャンプに挑むシーンは、疾走中の映像があまりにもCG然としていて、いったいどんなヒネリの演出意図なのかと、こっちが首をひねる羽目になった。だが大して意味はなかったようだ。
馬を使って泣かせようという魂胆が、あまりにも滑っていて、全然うるっとこない。しかも最後のほうはそれがあまりにくどく長いのでげんなりしてくる。娘役の女優さんがすごく上手だったし存在感もあったので、そっちとの関係をもっとラストで丁寧に描いてほしかった。
全体的に、スタントマンという業界ネタを使いたかったジャッキーだが、ストレートに描くのが照れくさかったのか、あるいは重荷に感じたのか、馬という副次的なネタに逃げてしまったなあという感じ。「ジョーカー2」がミュージカルに逃げてしまったのと似ているかもしれない。しかし最近のジャッキー映画の中では、中国プロパガンダ色が薄めのことや、女優の演技がいいことや、暴力的でなくて教育的なこと、薄っぺらくはあっても人間ドラマをきちんと描こうとしたことは良かったと思える。お涙頂戴の好きな日本人にウケると思ったのか、ジャッキーがひさしぶりに自ら来日した理由もわかる。
しかしもともと「キャノンボール」のエンディングNG集が「へらへらふざけて笑っているだけなのが気に入らなかった」というジャッキーが、真剣勝負のNG集を始めたきっかけだったはずだが、この映画のエンディングNG集は「へらへらふざけて笑っているだけ」である。代役とCG頼りだから仕方ないともいえるが(実際にはファンなら知っての通り、全盛期からジャッキーのスタントマンはスタンリー・トンが務め、のちに「ポリス・ストーリ3」の監督に昇格)、なんとなく「言ってることとやってることの違いは受け入れなきゃ駄目?」と聞きたくなる映画だった。

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