壁は語る

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壁は語る

解説

2023年2月に他界したスペインの映画監督カルロス・サウラの遺作となった作品で、先史時代の洞窟壁画から現代のグラフィティまで、創造的なキャンバスとしての“壁”と芸術の関係を、サウラ監督が自ら旅に出て探求したドキュメンタリー。

芸術の起源について探求するサウラ監督のパーソナルな旅に、人類進化の思想家フアン・ルイス・アルスアガや、現代アートを代表するアーティストのミケル・バルセロらが同行。アルタミラ洞窟の専門家とともにスペインの遺跡や洞窟を巡り、人がなぜ壁に表現したのかを探る。

さらに、グラフィティアーティストのZeta、グラフィティライターのMusa71、アーバンクリエイターのSuso33ら現代の若い世代のアーティストたちの活動にも迫り、彼らが壁に描く理由をそれぞれの視点から示すことで、太古の壁画アーティストと時空を超えてつながっていく。

2022年製作/75分/スペイン
原題または英題:Las paredes hablan
配給:Action Inc.
劇場公開日:2024年6月1日

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(C)MALVALANDA

映画レビュー

 石器時代の壁画といえば、ラスコーやアルタミラなどの洞窟壁画の名が...

2024年8月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 石器時代の壁画といえば、ラスコーやアルタミラなどの洞窟壁画の名が思い浮かぶのですが、それ以外にこんなにも多くの壁画がスペインにある事を初めて知りました。本作はそうした古代の画を訪ねるドキュメンタリーです。壁画の残る洞窟の数の多さも然ることながら、絵の多彩さにも驚かされます。「一体どんな人がこの絵を描いたのだろう」「どの様な道具や技法を用いたのかな」と、思いはたちまち数万年前に遡ります。タイムトンネルに迷い込んだ様な、その時間的疾走感が素敵です。  しかし、本作は古代物語だけに留まりません。現代の壁画とも言うべきスペインのグラフィティ・アートとその作者が次々と映し出されます。その渋さ・鮮やかさもまた見事なのです。  バルセロナではそれらのグラフィティ(落書き)にも敬意が払われているので、最早空白の壁は残っていないほど街中に絵が溢れているそうです。ガウディの建築だけでなく、この「壁画」を観る為だけにでも行ってみたいな。

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La Strada

4.0美しい

2024年6月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

洞窟壁画もグラフィティも、壁や洞窟の凹凸や質感に誘われて人間の中の霊感や創造性が現出した結果なのだ、という視点がよい。/かつて日本で世界史を学んだものからすれば洞窟壁画といえばラスコーとアルタミラだが、それ以外にもあんなにあるとは思わなかった。様々な壁画が見られるだけでもありがたい。知らなかったが、洞窟壁画は個人の作らしい。/グラフィティアーティストも気づけば初老、というのも発見であった。

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ouosou