「目的に対して前向きなサイコパスの残留スタンド?」あのコはだぁれ? 寝落ち中尉さんの映画レビュー(感想・評価)
目的に対して前向きなサイコパスの残留スタンド?
いつも通りに事前に情報など確認せずに、とりあえず映画館でやっていたので観ました。
あまり深く考えずに細かい点を気にしないような人には適度なホラードラマかな?という印象でした。
私が気になった点を挙げると
①生徒の瞳さんと、さなさんの容貌デザインが似通り過ぎていて、何か作品的に意図があるのかな?とおもって観ていたけど何も無かった。つまりキャラ被りしていて紛らわしい。
②各キャラクターの幻視・幻影が、その場その場で作中というより作品の都合で見せられているような印象を受けました。
これは、作中の登場人物(つまり、さなさん)の都合で各キャラに見せているというよりかは、監督の都合で観客に「ちょっとココでこれ見せとくわ」みたいな印象にしかならずに、作中世界としての必然や流れとしては受け止めるのが難しく思いました。
さなさんがなんらかの意図や目的によって、各キャラに対してそれぞれの幻影を見せているように納得ができるのなら良いのですが、そういう風には全く見えない。作品として観客を怖がらせたり盛上げたりするためにその場その場で都合の良い怖がらせたり疑問を持たせるような映像を差し挟んでいるように見えました。
そして、単に各キャラクターが幻影を見ているだけならまだしも、物理的に時空間を操作しているような節も見られて、なんなんだこれは?という印象になってしまいました。
最後に主人公以外は実はみんな助かってましたよ~ってシーンとかですね。
③校長が元生徒の探偵を頼りに行って、飲み屋で主人公が腕を掴まれて「追うと飲まれるぞ!」と言われたのが、最初は主人公たちが探偵に飲まれるのか?と受け止めてしまいましたが、あれはさな時空に飲まれるぞ!という意味合いだった・・・のですよね?だとすると、あの男の人なんだったの?てなりますけど。
④弟さんが名前を変えて両親の元から手放された理由がよくわからなかった。母親が精神を病んだとしても、父親の人が「あれじゃ育てられないだろう」とか言って説明してましたが、それってわざわざ名前を変えてまで手放す理由になります? 普通ならないと思うんですけど・・・ そのあたりの設定や説明の付け方が雑な印象を受けました。
作中でも語られていましたけど、
結局さなのターゲットは誰でもいいとは言いつつも、でも実際狙いまくってるよね?というのがなんだか解釈に困りました。オワリノウタを集める事に前向きなサイコパス、死後も残留して自動駆動し続ける(ジョジョ世界でいう)スタンド、みたいな感じなのかなー?どうなんでしょうか
私の場合は上記の通りちょっと気に掛かる点は多かったですけど、
楽しめる方には楽しめる作品なのではないかな?と思いました。