ハロルド・フライのまさかの旅立ち

劇場公開日:

解説

イギリスの作家レイチェル・ジョイスによる小説「ハロルド・フライの思いもよらない巡礼の旅」を、「アイリス」のオスカー俳優ジム・ブロードベント主演で映画化。

定年退職し妻モーリーンと平穏な日々を過ごしていたハロルド・フライのもとに、北の果てから思いがけない手紙が届く。差出人はかつてビール工場で一緒に働いていた同僚クイーニーで、ホスピスに入院中の彼女の命はもうすぐ尽きるという。近所のポストから返事を出そうと家を出るハロルドだったが、途中で考えを変え、800キロ離れた場所にいるクイーニーのもとを目指してそのまま手ぶらで歩き始める。ハロルドには、クイーニーにどうしても会って伝えたい、ある思いがあった。

ハロルドの思わぬ行動によって自身も変化していく妻モーリーンを、「ダウントン・アビー」シリーズのペネロープ・ウィルトンが演じた。原作者ジョイスが自ら脚本を担当。

2022年製作/108分/G/イギリス
原題または英題:The Unlikely Pilgrimage of Harold Fry
配給:松竹
劇場公開日:2024年6月7日

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(C)Pilgrimage Films Limited and The British Film Institute 2022

映画レビュー

4.0痛みと優しさが押し寄せるロードムービー

2024年6月28日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

世界的ベストセラーの原作を、作者が自ら脚色した本作。まずもって引き込まれるのは、ジム・ブロードベントが手紙を投函するタイミングを失って、次のポスト、また次のポストと彷徨い歩き、気づくと旅がもう始まっているところだ。最初の前提条件や理由をすっ飛ばし「歩く」という行為へ踏み出させるこのナチュラルさ。歩くことはどこか祈りに似ている。また、歩を重ねることは思考や記憶の反芻にも通ずる。心や感情が動くことで、これまで断片的にしか考えられなかったこと、直視するのを避けていた現実とも、自ずと向き合えるようになっていく。そしてサウス・デヴォンからイングランドとスコットランドの境界近くにあるベリック・アポン・ツイードまで、移りゆくリアルな景色の雄大さ、美しさが、活字を超えた映像作品ならではの情緒となって感動を深めゆく。ロードムービーが生まれにくい英国の地で、またひとつ、痛みと優しさが同居する旅映画が生まれた。

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牛津厚信

4.0人生見つめ直す作品

2024年9月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

幸せ

オレも歳をとり主人公の気持ちわかるようになってしまった。
笑えて泣けてしんみりする良い作品だなぁ。
60過ぎた人は必見だなと。人生見つめ直す良き作品。
役者が上手いわ。

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koo

3.0良かった。

2024年8月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

けど、リリコさんが半泣きで紹介してたけど、あんまり感情移入出来なかったな。

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キチ

歩かなければ見えぬ物

2024年8月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 妻と穏やかな老後生活を送っていたハロルドのもとに昔の同僚女性から「もはや余命僅か」という手紙が届きます。ハロルドは彼女と嘗てなんらかの曰くがあった事が伺えます。すると、ハロルドは彼女を励ます為に、800キロ先の彼女のホスピスまで歩いて訪れる事を決意するのでした。

 彼女に残された時間が決して多くある訳でないのに何故800キロを歩くのかについて具体的な説明がある訳ではありませんが、その意味がこの歳になるとよく分かります。彼はとにかく歩きたかったんだよ。自分自身の老いを意識する様になると、歩く速さでないと丁寧に折り畳めない苦い思い出があるのです。車の速さだと、それらはまた未決棚に押し込まれて誤魔化されてしまうんだよね。

 僕も無性に歩きたくなりました。

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La Strada