「圧倒的映像の美しさ」ぼくのお日さま るる 移行さんの映画レビュー(感想・評価)
圧倒的映像の美しさ
こどもたちのかわいさ、恋人たちの温もり、美しい風景の中にある人間のリアルさや切なさ。綺麗な映像に反して決して綺麗にはいかない現実も描かれていて触ったら壊れてしまいそうな程繊細。雪やスケートリンクに光が反射しキラキラする様子、氷が削れる音、心地良くてずっとこの世界に浸っていたい素敵な映画体験でした 、これは絶対映画館で見たほうが良い!美しい世界観に引き込まれる。
ここからは結構細かい感想↓
びっくりしたのは台詞の少なさ。余白を大事にしたいと台詞を増やすことで他人事のようになってしまう。といっていたのは知っていたが想像してたよりも少なかった。台詞が少ないのでBGM、見るBGM感覚なかんじ!
夜のシーンから光に包まれた朝になるところは、映画の世界がこちらまでに通じているかのようにパッと眩しくなってなんかよかった。北海道の雪、スケート場、寒い映像と連動してるかのように館内も冷たい風なひんやりしていて世界観がリンクしてるようだった
荒川とタクヤふたりの練習風景は息を呑むほど綺麗。この映画すきだなとその時おもった。
サクラの、人を見つめる表情が良かった。
タバコを吸う池松は良すぎた。荒川先生にサクラ惚れてたけどわかるよその気持ち。。
現役時代の荒川の写真を見つめる五十嵐、なんだか色んなことを頭巡らせて切なげな表情がとてもよかった。ヒトシアラカワー!とちょけるシーンは若葉さんの素?!って思っちゃった、当て書きの力もあるのかな。
ベランダのシーン、体ゆすりながらタバコ一口ちょうだいーばりに口開けてる五十嵐!かわいい。本来、「一口ちょうだい」と台詞あったのに、台詞の引き算の判断天才過ぎる。荒川の背中にピッタリと寄り添う五十嵐の多幸感に満ち溢れた表情の良さ😭車内のアイスのシーンもめっちゃ微笑ましかった。池松さんと若葉さんのや恋役良すぎ
ベッドで語るシーンの辛さが伝わる表情凄かった、遠めなカメラワークなのにその距離感で悲しい感情がちゃんと伝わるのすごすぎた。
カマかけたりちょけたり甘えたり行動するのはいつも五十嵐の方で、一方通行なかんじがした、五十嵐とスケート、結局スケートを選ばれたの切ない。自分から背中を押す五十嵐は切ない。結末を思えば今までの振る舞いはとても切なく感じた