「ホラー仕立てのヒューマンドラマ」ザ・ウォッチャーズ 鶏さんの映画レビュー(感想・評価)
ホラー仕立てのヒューマンドラマ
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森の中に迷い込んだミナ(ダコタ・ファニング)が辿り着いたコンクリート造りの建物。一見お洒落な別荘かと思いきや、ウォッチャーズ=怪物から身を守るためのシェルターでした。夜になると襲って来る怪物は、生態どころかどんな姿なのかも分からず、それが怖さを醸成していましたが、むしろもっと怖かったのは極限状態に陥った時の人間心理でした。この辺の狂気じみた様相は、もし自分が極限状態に陥ったらこんな風になるかも知れないなと感じられ、妙にリアリティがありました。
そして、建物の秘密や怪物の正体が判明し、命からがら森を脱出して街に戻ってからも話が続いたところがある意味本番。そして森で体験したような恐怖とは一転し、怪物とコミュニケーションを取って最終的には両者が共感したように描かれた上、ミナが自分の過去を乗り越えたエンディングを迎える。なんかヒューマンドラマとして締めくくられていたのは意外でした。ガチのホラーを期待していると拍子抜けかも知れませんが、私としてはこの意外性は好みの部類でした。
そんな訳で、本作の評価は★4とします。
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