「蛇悪な復讐劇」蛇の道 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
蛇悪な復讐劇
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無駄に長い映画というのが第一印象、小夜子がアルベールの娘の悲劇に同情して復讐を手伝うのだろうとばかり思っていたが、それにしては死んだ男をナイフで刺したり殺人鬼まがいの異常性に困惑、最後になって小夜子もまた被害者の一人と分かってやっと納得、ただ流れからみると小夜子は日本に帰って夫を殺すだろうと続編がありそうな終わり方・・。
タイトルの蛇の道って何なのでしょう、子供の臓器売買をしていたらしい怪しい財団の関係者を次々と拉致して真犯人を突き止めようとする下りが「蛇の道は蛇に聞け」のもじりで蛇の道になったようだが劇中で小夜子の目をまるで蛇のようだと言っていましたから蛇の様な執念深さ、邪悪な復讐劇の道筋の意かも知れません。リメイクで主人公が女性になったのは女性が蛇の化身と言われているからでしょうかね・・。
黒澤作品に西島さんはお約束かも知れませんが客寄せパンダ的な無駄遣いでがっかりでした。真犯人捜しの裏で真の復讐者は誰かの二重の捻りが肝なんでしょうが回りくどくて2時間近い長尺は勘弁して欲しいし夫婦仲の悪さが子殺しにつながるような描き方も後味が悪すぎました。なぜ、フランスでリメイクしたのか、国際性をアピールしたかったのかしらね、作家性でしょうが黒澤作品は自分には合わない気が増しました。
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