「今観られるべき映画」コウイン 光陰 aaaさんの映画レビュー(感想・評価)
今観られるべき映画
柿崎監督はこれまでの作品でも、死んだ者の遺志を生き残った者がどのように受け止め生きるべきかという一貫したテーマを持っており、本作でも前作「第二警備隊」で描かれた死が全編を覆っており、そのテーマがより洗練されている。
またラストで反復されるセリフは一つの答えとなっており、救いも感じた。
「シャイニング」を彷彿とさせる空撮のオープニングから、電波の入らない山に不穏なキャンプ客というホラーな展開が、日本のリアルな現状と重なっていく様に戦慄をおぼえた。
また暗殺集団のまったく不可解な行動を、不可解なままに描くという点に誠実さが感じられた。
今後日本や世界はこうした不可解な相手に対して、いかに立ち向かうべきかという事を考えなければならないと思った。
今全員が観るべき名作である。
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