「2024年押山清高 この作画がすごい」ルックバック 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
2024年押山清高 この作画がすごい
2024年映画館鑑賞61作品目
7月6日(土)イオンシネマ新利府
特別料金1700円
原作は鑑賞後チラッと観た
押山清高監督作品脚本作品初鑑賞
漫画家を目指す山形女子二人組ペンネーム藤本キョウの青春物語
粗筋
小学校卒業式の日に出会った2人がコンビを組み中学生で出版社に自作の漫画を持ち込み高く評価される
何本か読切を発表しいよいよ連載デビューすることになるが相棒が美術系の大学に進学するため連載には参加できないと打ち明けコンビを解消することに
山形から上京しアシスタントを雇い漫画家として大成功を治めた藤野
そんなある日に地元山形の美術学校に自分の絵をパクられたと思い込んだ精神異常者が現れ元相棒の京本は殺されてしまう
連載漫画は休載することになり地元に戻り葬儀に参列し暫く悲嘆に暮れる藤野だったが京本の遺品を見ることによって奮い立ち東京に戻り再び漫画を描き始める
58分
短いがその短さを感じなかった
小さいがぎっしりとしている濃厚なハーゲンダッツミニを彷彿させる(特にラムレーズン)
イオンシネマで鑑賞
本来ならハッピーナイトの時間帯で1300円で鑑賞できるはずなのだが特別料金1700円でがっかり
通常料金2000円と考えるなら300円安いのはお得と感じるが自分の場合は全くそう感じない
板橋のイオンシネマは詳しくないが地元のイオンシネマは通常料金1800円で1300円とか1100円とか1000円とかなるべく安く観る工夫をしている
内容は取り立ててアニメで表現しなければいけないものではない
ファンタジー性は低く実写でも充分表現できる
たしかにアニメなら第三者委員会のような胡散臭いインティマシーコーディネーターなどという意識高い系の職業は全く必要ない
親の14光りなどと自称親ガチャ失敗のしょーもないネット民に嫉妬される可能性も低い(両親が著名な声優ならその可能性は高くなるが)
最後の方は悲しい展開になる
京都アニメーションの事件を彷彿させる
その場面は原作で問題となり抗議を受けて何度か修正されている
抗議される前の問題の場面を観たが自分としては何が悪いのかさっぱり理解できなかった
元のほうが絶対に良い
藤本タツキは全然悪くない
世のなか考え方は様々でそれは承知の上それゆえに反論もあるだろうが反論で自分の考えを曲げることはまずないし火消しの謝罪なんてもってのほか反論はいっさい受け付けない
どこの馬の骨かもわからないネット民になんで共感しなければいけないんだ屈しなければいけないんだ
大切な人ならこっち側だって少なくとも表向き多少は折れるけどネット民なんて家族や職場の仲間じゃないもんな
知らない人に突然「おまえは間違ってる!謝罪しろ!」と言われたら「何言ってんの?こいつ」と感じ身の危険があるなら絶対に警察を呼ぶ
ネットはそんな異常なことが罷り通るとても気持ち悪い特殊な現実である
身近な人たちで語尾に草とか言うバカはいないしな
AV女優のSNSに直接いちゃもんつける奴なんてまともじゃないしいやならやめろと主張するがおまえらのためにやっているわけではないことがなぜ理解できないのか自己中だからか
内容はたしかに実写でも表現できる内容ではあるし必ずしもアニメで表現しなければいけない必然性は乏しい
それでも自分が衝撃を受けたのは押山清高監督の作画
絵のタッチというか色の表現
イラストでこの衝撃はわたせせいぞう以来2人目
押山清高という天才に触れるためにも映画館での鑑賞をお勧めしたい
アニメは観ない主義の人もそう言わず美術館に海外でも高く評価されている現代アートを鑑賞する感覚で訪れて欲しいものだ
声の配役
売れっ子漫画家の藤野に河合優実
藤野とコンビを組み背景を担当していた元引きこもりの京本に吉田美月喜
小学生の頃の藤野が書いた四コマ漫画の男性キャラに森川智之
小学生の頃の藤野が書いた四コマ漫画の女性キャラに坂本真綾