室町無頼のレビュー・感想・評価
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“一揆“の場面は圧巻だが・・・
それにしても大泉洋は、時代劇が似合います。
出演作の中でもっとも格好良く見えました。
(衣装がいいからかな)
兵衛(大泉)に拾われた才蔵(長尾謙社)は、兵衛の弟子を志願して泥まみれで、泥水に何度も突き落とされ、こずかれる汚れ役。
更に老人役の柄本明の元で一年の地獄の修行。
後半の一揆での殺陣のシーンと、見せ場が多かったです。
室町時代の中頃(1461年)の京の都。
室町幕府は初期に金閣寺、中期に銀閣寺を建立している。
帝や公家が如何に華やかな生活をしていたかが窺われます。
その後に焼け落ちましたが、京の真ん中に位置する七重塔では、
幼馴染の骨皮道賢(堤真一)と蓮田兵衛(大泉洋)が、
昇っては遊んでいた。
この塔が後の伏線になります。
栄えた屋敷が連なる反面、民は重税と飢饉で野垂れ死している。
《飢饉》言葉では知っていても、映像で見るのと、聞くでは大違い。
道端に捨てられる人骨、足の骨が散乱して、そして着物を捲ると
髑髏が2つ。
武家屋敷では公家か?帝が言う。
“臭いのー“
“へーッ、疫病で死んだ骸を焼く匂いにてございいます“
などの会話が交わされる。
あまりの貧富の差に言葉を無くしました。
蓮田兵衛(大泉洋)率いる5000人を超える賊軍(浪人や農民たち)が
一揆を起こして室町幕府の転覆を目指す話しです。
蓮田兵衛とは、歴史書に一行だけその名がある謎の男。
だから殆どが原作者(垣根涼介)と脚本も書いた入江悠監督の
空想を膨らませたストーリーと思われます。
《重税》
農民民の少ない稼ぎから吸い取った税金。
飢え死にするほどの年貢・・・
それを払えず借金をして、借金のカタに妻や娘を取られる。
飄々とした兵衛の胸内には怒りや憤りがあり、一揆へと向かうのだ。
★それにしても北村一輝は上手い役者だ。
農民を“ムシ“と呼び「虫でも潰せば脂が出る」
《税をあげよ!!、もっと、もっと》
酔っ払って吐く仕草、
これほど憎々しい演技は並の役者には出来ない。
出演シーンは印象深い。
★骨皮役の堤真一は貫禄があり、時代劇の格を上げている。
そして紅一点の遊女・芳王子(松本若菜)・・・実に美しい。
巨体の阿見201は一際目立つ。
才蔵を鍛える老人役の柄本明・・・出てない映画が珍しいほど売れっ子。
《一揆の決行》
偽の決行日を広める兵衛・・・マンマと1日騙して、先駆け!
兵衛の兵は松明を掲げて京に乗り込む。
京は碁盤の目のように作られている。
俯瞰から映す松明の行列が美しい。
《七重塔の役割》
例えば、道を塞がれたら、すぐさま七重塔を見るのです。
塔に上がっている仲間が松明の灯りで、
「右→」、「左🤜」と
方角を示す。
この松明の大群はエキストラも多く、圧巻の迫力の見どころでした。
大泉洋は初めてのアクションと殺陣を頑張ってます。
馬は本当に乗ったのかな?
本来なら気の合う親友なのに、道を違えると敵と味方になり
殺し合う。
その骨皮も応仁の乱では賊軍となり処刑されてしまう。
《戦乱の世》
現在の世の中とは違う生き様がありました。
面白かったけれど、畳み掛ける勢いが薄く、
今ひとつ盛り上がりに欠けている印象でした。
大泉洋の時代劇を期待したが
大泉洋の時代劇に期待して観たが、時代劇と西部劇とマッドマックスの世界が、ごちゃ混ぜになったような世界観だった。この世界観は娯楽映画としては良い。しかし、蓮田兵衛という名前が残っているだけで、詳しいことは分からない人物だけに、もっとキャラクターを面白く作り込んでも良かったのではないか。割と普通のいい人で、もっとクセのある人でもよかったのではないか。また、骨皮の仲間だった兵衛が、命をかけて一揆を起こした理由が分からない。「十一人の賊軍」で、仲野太賀が賊軍側になる方が理解できる。蓮田の考えや思いに共感し切れないために、最後に命を落とすことになっても、あまり悲しく感じない。「戦国自衛隊」で、千葉真一ほか、多くの登場人物が死んでいく時の方が強烈な印象が残った。
時間が長かったが、それでも登場人物が多すぎて、一人一人の事情や一揆に参加していく経緯がよく分からない。才蔵のアクションシーンはカッコよかったが、主役が喰われる結果になったような。才蔵が主役で、室町無頼2があるのだろうか?
面白かった!だが…惜しい…
昨今見なくなった痛快アウトロー時代劇という感じで個人的には「好き」
キャスティングと映像効果、時代表現等のリアリティが評価できます
ここからは少しポイント別に評価します(個人的な見解です)
※原作は読んでません
※一部ネタバレ含みます
【俳優陣と演技について】
大泉洋は文句無しのハマり役!この人のための映画という感じ!控えめに言って最高!
堤真一は流石の一言!役的にも圧倒的な存在感を放っていて控えめにいって最高!
松本若菜は少ない出番でも存在感があった!でも少し可愛いすぎてしまってマイナス…上の2人を手玉に取ってしまうような妖艶な遊女役?を演じるのはまだ厳しかったか…
長尾謙杜…物語上はこの弟子役はすごく重要なポジションだったと思うのだがなんで起用したのかが疑問。随所棒読みだったり、感情表現も直線的というか深みがなかった…
忘れてはならない北村一輝も悪代官(大名)っぷりが素晴らしい!こういう映画には絶対必要なポジションのためある意味最重要キャラ!しっかり演じ切って、最後(成敗される)までブレないのもグッド!
【ストーリー】
長尺だがテンポも良く、飽きずに見れた。無駄なシーンとかそういうのもほとんどなく、伏線回収もしっかりある。
反面、逆に登場人物の多さ、作品自体のボリュームが描き切れてない感じが否めない…主要人物以外にもカッコ良さげな「無頼」、対抗する権力者を守る侍サイドにも(堤真一の部下)なんとも強そうなキャラがいたがそれぞれのカットが少ないしあっさりのため咀嚼しきれない。とくに、急に7人の侍ばりにカッコいい「無頼」たちの…実際には何人だったか…夕日を背景にアンマッチなウエスタンチックのBGMで横に並んでいざ最終決戦へ〜の演出は確かにお約束だけどなんだかな〜という感じ笑
あと、大泉洋と堤真一の関係性について、どこまで深い関係(旧友?親友?戦友?)なのに相対するに至るのか…この描写も実は不完全だった気がする。
13人の刺客みたいに友ながら仕方なく敵として戦う構図の有名な既出作品があったりして理解できたが、そもそもありがちな構成だとしても、だからこそもっとその描写を丁寧にして最後の決闘とその結末の時に感情移入させて欲しかった。
そして最大の問題の弟子の存在…とどのつまり原作を読んでないのでなんとも言えないが、上述の通り弟子役の演技がちょっとあれすぎて…思い返すと別に居なくても物語成立するのでは?くらいに思ってしまった笑
ポスターには「師弟の絆」ってあるところ大変申し訳ないが、大泉洋と堤真一が良すぎて、「友の絆」に変えて欲しいくらいだ…笑
ボリュームの多さで描き切れてないと言ったのは、七人の侍、13人の刺客、ジャンゴ、ベストキッドなどなど…オマージュを詰め込み過ぎてるからだというのが個人的な結論。
例えばアニメ作品だが「ストレンヂア」みたく、弟子ポジションは少年か少女でも良かったと思う。ちなみに「ストレンヂア」はアニメ作品ながら、敵味方それぞれのつよつよキャラクター達の描写や使い方が素晴らしいので是非観てもらいたい。
【殺陣、戦シーン】
最高に良かったのは最初の関所破りのシーンだけ!
肝心の一揆(戦)は1万の勢力だって言って盛りに盛って急にスケールが小さくなる…殺陣もカメラワークによってよくわからない上に大勢のガヤガヤの音声処理が酷かった…そして切り替わって50人対10人くらいの最終決戦では関所破りでは人ごと柵切ってたつよつよ主人公があっさりやられて、1人謎に強くなった弟子が覚醒したで終わり…ちょっと納得できなかった…
最後の決闘シーンは概ね良かったけど、絶対許せないのは急に弟子の顔アップにキン!キン!って刀の効果音だけになる「あの間」は何?必要?てなった…弟子のポジションは必要だったのか改めて謎に思った笑
批判もあったが、とにかく大泉洋と堤真一がカッコいいのでそれだけでも観る価値のある映画です!
真面目な大泉洋
原作は、読んでません。でも、原作を読みたくなる面白さでした。歴史小説らしいんですが…ということは、蒲田という男は、実在してたってことですよね。
予告編を観て、面白そうと思いつつ、「無頼」とは何ぞや?なんと読むのか?なんて思いました。調べてみましたが、ちょっとピンと来ませんでした。使い慣れてない言葉だからですかね。
映画は、とても面白かったです。大泉洋さんも、飄々としていて、それでいて熱くて、素敵な役でした。堤真一さん、松本若菜さん、素敵な役者さんが大勢。長尾謙杜くん、最初は、汚すぎて、誰だか分かりませんでした。いや、長尾謙杜くんが出るって知ってたから、これか?って感じで見てました。今までのイメージと違い、役者って感じで良かったと思います。結構、錚々たるメンバーが出演してましたね。
PG12だけあって、血がドバーみたいなシーンが多かったです。死体の山とか、残酷なシーンも多かったです。苦手な方は、気をつけて…。
成龍作品好きなかたは必見
兵衛が三船敏郎さん、道賢が丹波哲郎さん辺りならば、もっと時代劇調になってこのぐらいの殺陣で良かったと思いますが、大泉さんや堤さんをメインキャストに据えているのでもっとアクションシーンはド派手な感じにしたほうが盛り上がった気がします
その影響かわかりませんが結果1番目立ったのが才蔵になってしまい、初期の頃のジャッキー・チェン作品をオマージュしてるような作品調に仕上がってます(自分はジャッキー・チェン好きなので★4にしましたが…今のレビュー評価は高すぎな気がします)
余談ですが最後の戦闘前の味方が並んで歩くシーンってアルマゲドンのパクリなのかな(笑)…って思ったんですがみなさんはどう感じましたか?
力作だが・・終盤に違和感・疑問点が複数・・ 舞台挨拶配信上映 後半ネタバレ★3.6
う~~ん邦画にしては大作・力作だが、終盤に進むにつれ、いかにも映画的演出が散見し、上映時間も短く感じるほどには至らず。
他作を見る予定だったが、"舞台挨拶の同時配信" なる物が上映前に観れると知り、★平均の高評価もあり、急遽今作にシフト♪
劇場に入ると、「室町無頼」のタイトルの下に、
"初日舞台挨拶生中継付き上映"のサブタイトルがスクリーンに♪
そして他作予告などなく、すぐ現場の生映像が写し出され、監督・主要配役4名登場し、挨拶&トークに♪
大泉洋が常に笑いを獲るトーク進行(下ネタ含む)が多く、客席の特に女性達はキャッキャと笑い声♪
私は彼女たちほど笑えなかったが、あるコメントに感心。
「用心棒」の三船敏郎さんになったつもりで、殺陣に挑みましたよ~と♪
そしてあの名台詞、「斬られりゃ、痛いぞ・・。」と真似る♪
ほほ~大泉洋も黒沢&三船のファンだったんだと知り、嬉しくなる。
「用心棒」は私の生涯BEST3の1本。
(トークは全体で35分も。 現在一部がtubeで見れます)
さて本作、冒頭に飢饉で死人の山・・の映像に、想像にないシリアス感が伝わり、前のめりに・。
が、大泉洋の殺陣シーンで、BGMがウエスタン調・・・・うぬ、違和感が。
登場人物の衣装の汚さがリアルで、特に長尾謙杜は汚れた顔にボロ衣装でアイドルらしさを意識しなかった。
他の端役は渋めの顔が多く、これ白黒映像なら昭和の作品に見えたかも、と思えるくらい序盤の演出はよかった。
演者=
堤真一の幕府侍「骨川道賢」役がハマっていて、低く抑えた声での演技はこの役そのもの存在感。
長尾謙杜は演技というより、修行シーンのアクションや “六尺棒”での立ち回りが多く、相当訓練を積んだようだ。
殺陣監督から、撮影前に「ベストキッド」的基本動作ばかりを練習させられ、
意味が分からなかったが、いざ撮影で指示どうり出来て初めて、その有り難みを理解したと語っていた。
ただ大泉洋が、役柄的にはいぶし銀の役で挨拶トークとは真逆で、
髭を生やした容姿も普段より貫禄はあるが、、どうしても大泉洋にしか見えない・・。
この役が、役所広司さんなら、作品がワンランク上がったろうな・・と視聴中にも感じてしまう・・。
(大泉ファンの方、スイマセン^^;)
真面目に熱演しているが、私的にやはり威厳が足りない。
全体的に「動」のあるシーンはいいが、「会話」シーンは説明描写に感じてそれほど引き込まれず、ややもたつき感も。
特に大泉と松本若菜の寝床シーンは、ハッキリ言って"様"になっていなかった(笑)・・。
物語が進むにつれ、シリアス感が薄れ昨今作品と変わらぬ演出に感じ、今風BGMがよりアンバランスに。
一揆の始まる盛り上げ感、大人数での激突殺陣などは金が掛かっていてそこそこの醍醐味だが、問題なのは終盤・・。
えっまだ続くの・・・と感じるエンディングで、さらに一人がマーベル級の活躍に??
★が私的に2段階下がった。
平均★も視聴前は4.3だったが、早くも4.1に・・。
(現在は3.8まで下がっている・・)
終盤ネタバレ↓
城内になだれ込んでの、大乱戦はいいのだが、決着が付かないうちに、太鼓が鳴り出し、一揆側が浮かれ出し踊る・・
なんじゃこりゃ・・。
なんか他作で観た様なシーン。
この浮かれ状態がエンディングかと思いきや、
一揆側10数名と、幕府側100名以上が対面状態に・・
いつの間に? 他は全部死んだ?
まさか・・・え~~この人数で突っ込むの?
主演までやられてジ・エンドなはずが、
長尾謙杜が、ハンマーの代わりに"六尺棒"を振り回し、
マイティー・ソー ならぬ マイティー・ケント状態で100人力に!
(役名は才三だが♪)
侍劇が一気にマーベルアクションに様変わりしてしまって、謙杜ファンは大喜びかもしれないが、こっちはため息・・。
バカ殿の息の根を止めてはいいのだが、
門に「無頼」の紙を射貫いて少年劇画かっ?・・と、
それで再度ジ・エンドかと思いきや、
逃げのびた二人に再度、決着・・。
この演出はまさに「椿三十郎」のエンディング・オマージュ・・。
▲一番の懸念ポイント
恩師が亡き者にされたのに、泣き崩れることなく、
亡骸を埋葬する事もなく、スタスタ去る・・。
あり得ないだろう・・。
私が、もし脚本家なら、骨川に「わしが丁重に弔う・・・ 行け。」
と一言言わせ、才三は悔し涙を拭う・・・
ぐらいには演出しまっせ・・・
さらに年月を経た映像に・・えっ、ま~だあるの・・
再会した二人に、思わせぶり・・・それ必要?
マーベルのオマケ映像の真似?・・
なんか不味い薬味を継ぎ足した様で、★さらにダウン・・。 もったいない・・。
先日見たネトフリ作品「6888郵便大隊」は逆にラスト映像で★が上がったのだが・・。
PS
「用心棒」「椿三十郎」を未見の方は是非♪
役所広司でも追いつけない、三船敏郎 主演です。
三船さんは、当時の殺陣監督が "私の何倍" も巧い、
そしてあの殺気は、三船さんしか出せないと絶賛。
海外の映画賞に行くと、国際的俳優が、
三船さんの名シーンをこぞって真似をした程だったそうです♪
蓮田兵衛は「民のために税を使え」と言う。もし兵衛が現代ニッポンを見たら同じことを言うに違いない。(追記)エンドと思うとなかなか終わらない (^^)。
映画を見ていて、民を軽んじる室町幕府が、民意を無視する現代の政治家と重なった。
国民の声を聞かないと,蓮田兵衛ひきいる軍勢が国会議事堂になだれこんじゃうゾ。
例えば,きのう 1 月16日(木)から政府がガソリン補助金を5円縮小した。 コレに伴ないガソリン代が5円値上げされた。
主要7か国のほとんどでは既に補助金を打ち切っていて、そうしたガソリン補助金の廃止という国際的な動きに日本も追従するために今回の廃止となったとのこと。
これに対し多くの国民は「補助金を縮小するのはまだ早い、今じゃないでしょ」と思ったハズだ。
蓮田兵衛ならきっと 「た,たわけ~い、民の声を聞かんかあ (`Д´)/。 国民が物価高に苦しんどるのにナゼ今ガソリンの補助金をやめるんじゃ?
日本は先進7カ国の中で唯一過去30年間、GDP成長率と賃金上昇が停滞しとるのに、ガソリン補助金の廃止の理由を主要7カ国が廃止してるからとするのはオカシイじゃろー」 と言うに違いない。
ホントはニュースの受け売り (^^)。
話は変わるが、蓮田兵衛の名前が歴史上たった1行しかないのに、そこからこれだけ壮大な物語を創造する作家には舌をまく。いやスゴイものだ。
原作を読んだときは、才蔵の修行と飛び抜けた天才的才能のところが面白かった。
今回才蔵を演じた長尾謙杜さんの殺陣が素晴らしく見ごたえがあった。他の時代劇で棒術使いの役で出たら見たいと思う。演技にはまだ伸びしろがあって、これからに期待だ (つまりイマイチ (^^) )。
長尾さんの殺陣も良かったが、大泉洋さんの殺陣もコレがまたスンバラしかったヨ。 大泉洋の無双ぶりをもっとたくさん見たかった。
特に堤真一さんとの戦いの場面も、途中で邪魔が入って引き分けなんて事にして、もっと見たかった。
蓮田兵衛と骨皮道賢、かつての盟友が今は袂を分かち、敵として相対峙して争う運命には悲しいものを感じる。
ただ、も少し2人でつるんでた時のエピソードでも有れば、より運命の悲しさが際立ったと思う。映画ってなかなか時間的制約があるからのう。
一揆の戦乱のところは大迫力で、特に大量のタイマツのうねりは見ごたえがあった。
だけど物語としては、蓮田兵衛が一揆の総大将になる展開が唐突な感じがしたし、一揆の軍勢に後からどんどん仲間が増えて大軍になった様も、えっ,いつの間にそんな段取りしてたのって感じで違和感がを感じた。
松本若菜さーん (^_^)/~~~~~~~~。
先日終わったTVドラマ「わたしの宝物」以来の大ファンである。だからもっとたくさん出番が有ったら良かったのになとは思う。だけど、遊女がらみの話は要らなかったと思ったりもする。
この相反する気持ちはどうしたらよいのでせう。
最後に、古文書の記述とは違い、実は2人は逃げて生き長らえたんじゃないかな、なんて空想すると嬉しい気持ちになるのであったヨ。
(追記)エンドと思ったらなかなか終わらない。
一揆の目的が幕府打倒ではなく、高利貸しの証文焼き捨てと妻と娘の奪還なので、なだれ込んで目的達成したところで終わりかと思ったし、それでいいと思った。
しかし、ここから映画がなかなか終わらない。正確にはもう終わりかなと思うと何度も終わらない。
例えば、才蔵が今頃やっと登場かってタイミングで登場して大活躍する場面。殺陣は見ごたえがあったけど、編集でもっと一揆の最初のほうで活躍の場を持ってきたら盛り上がったと思う。
僕は「才蔵、遅えよ、ナニ今さノコノコやって来てんだ」と思った。
また戦闘で盛り上がってるところに酔っ払いが御輿に乗って登場する場面も、カンザシの復讐を入れたかったのだろうが白けてしまった。
蓮田兵衛と骨皮道賢の対決も一揆後の川原に持ってくるからナカナカ映画が終わらない。
ここで終わると思いきや、応任の乱で骨皮道賢が打ち首になる場面まである。
さすがに終わりかなと思ったら、後日談で松本若菜が出て来た。 僕はテンション漠上がりでスゲー嬉しかったが、映画としては蛇足だと思った。長尾謙杜くんファンも最後に凛々しい才蔵が見れて嬉しかったと思う。
やっと終わり (^^)。
大泉洋 そして 長尾謙杜 を観てくれ
圧政に苦しむ人々のため
武士として初めて
幕府への一揆に参加した人物
それが
大泉洋(おおいずみ よう)の演じる
蓮田兵衛(はすだ ひょうえ)です
異常な増税などで苦しめられる国民のため
立場のある いち武芸者が反対運動に参加した
などと表現すれば我々でも分かりやすいのか
ただ一揆とは命がけの意思表明でした
日本国民に許されている表現の自由としてのデモとは違い
反対の意思を見せれば死罪として圧政者に裁かれました
権力者のための労働
政治
そして裁判
蓮田兵衛(はすだ ひょうえ)は武士であり
本来なら幕府などの公権力に奉仕する立場です
つまり元々はこういった権力者を守っていました
映画内でも表現されていますが
彼のような立場のある武士は
幕府の命令どおりに動いています
命令どおりに人々を使役し
そして税を巻き上げ
また命も奪います
だが彼はどこかで
こんなもの俺の護るべきものじゃない
と悟ったのでしょう
映像内で 蓮田兵衛(はすだ ひょうえ)は
万人が生きがいを手にしている
いわゆる「おもしろい世の中」を目指していたと思います
そんな彼が起こした一揆の名は
寛正の土一揆(かんしょうのつちいっき)
物語はこの反対運動が起こる数年前から始まっていきます
さて簡単な感想になりますが
物語性は良く
映像も好きでした…!
違和感があるとしたらBGMやSE
日常的あるいは自然な音をできる限り省いているのか
耳の良い人にとって没入感はいまいちかも
ただそれらを差し引いても
良い演技の見れる映画であることに
間違いはありません
大泉洋(おおいずみ よう)や
長尾謙杜(ながお けんと)に
惹かれた方には ぜひ観てほしいです
室町無頼の世界観に引き込まれる
それぞれの役の個性が細かくて最後みんなの思いとか力が集まってるのがすごく感動した。才蔵の1年間の修行があっという間に過ぎ去っちゃって、その間の兵衛の動きとかももう少し観たいと思うほどでした。ここまで迫力のある映画は初めてでした。
【”面白く無き世を面白く生きる。”今作は”寛正の土一揆”を弱者救済のために起こした男と彼に感化された男達と、民に圧政を強いる室町幕府に仕える愚かしき者たちとの激烈な闘いを描いた歴史絵巻である。】
■応仁の乱の直前。1461年の京。室町幕府の圧政の中、京の民は困窮を極め金貸しから借りた金を返せずに、妻娘を質方に取られる者多数。浪人者が多数徘徊していた。
だが、東山文化を築いた将軍及び大名衆は、それとは別世界で過ごしていた。
それを、睥睨していたのが、応仁の乱で焼失した相国寺の境内に三代将軍義満が建立した七重の塔だった。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・私が今作を鑑賞中に感じたのは、蓮田兵衛を演じた大泉洋さんの飄々とした演技も要因だったのかもしれないが、劇中流れる音楽を含めて、<(マカロニ・ウエスタン&荒野の七人)/2>みたいな作品だなあ、という事であった。
・蓮田兵衛が拾った蛙と呼ばれていた才蔵(長尾謙社)の一年に亙る修行のシーンなども、コレマタ何となく、若きジャッキー・チェンの幾つかの映画を思い出してしまったモノである。
■嬉しかったのは、高級遊女の芳王子を松本若菜さんが演じられていた事である。家人に、”最近、松本若菜さんが良く映画に出るんだよ!”と報告したら、どうもTVドラマがヒットしたらしいのである。どちらにしろ、嬉しき事である。
ホント、お綺麗な方であるよ。
そして、ナント芳王子は、兵衛と寝た後に、訪れた才蔵を見て”貴方、女を知らないでしょう。”と言って優しく微笑むのである。良いなあ・・。(オバカ)
・蓮田兵衛と、京洛中警護をする骨皮道賢(堤真一)とは、どうも昔は同じ思いを持つ仲間だったようなのだが、今は別の道を歩んでいる。
だが、骨皮道賢(何だか、凄い名前であるなあ。)は、何処か蓮田兵衛には親しみと共に、一目置いているようなのである。
■今作で非常に爽やかだったのは、蓮田兵衛が土産の簪を上げた娘が、民の事を”虫”と呼ぶ愚かしき大名(北村一輝)に殺された事を知り、大名が酔っ払って宮中に戻る際に輿から引きずり下ろし、娘の簪で喉元を突き刺し殺すシーンである。
大泉さんは、コミカルな演技とシリアスな演技での”眼”の使い分けが絶妙に上手い人だと思うのである。
■そして、蓮田兵衛が率いる無頼の一団は宮中に突き進み、”無頼”と書いた紙を門に矢で突き立てるのである。このシーンでの才蔵の棒術の凄さは、必見である。
だが、宮中の中では将軍たち(多分、東山文化を築く事にうつつを抜かし、民を顧みなかった足利義政であろう。)がそのような状況も知らずに、虚ろな表情で七重の塔にちらほらと舞う炎をぼんやりと見ているのである。
<蓮田兵衛と、骨皮道賢は激しく刃を交わし、蓮田兵衛は地に斃れる。だが、彼が起こした”寛正の土一機”により、室町幕府は【徳政令】(簡単に言えば、借金棒引き令)を出し、それを知った皆は”蓮田兵衛の勝利だな。”と呟くのである。
時は流れ、応仁の乱が起き、幕府側だった骨皮道賢は斬首されるのである。諸行無常である。
そして、街中をぼんやりと歩く芳王子の前に、すっかり貫録を付けた才蔵が懐かしそうな顔で現れるのである。
今作は、”寛正の土一機”を、弱者救済のために立ち上がり、起こした男と彼に感化された男達と、民に圧政を強いる室町幕府に仕える者たちとの激烈な闘いを描いた歴史絵巻の逸品なのである。
人々のために、侍が立ち上がる!
2025年、映画館で鑑賞する1本目です。
「侍タイムスリッパー」以降、「八犬伝」とか「十一人の賊軍」等、チャンバラ時代劇が元気づいているような気がします。
本作品もそれに漏れず、迫力あるチャンバラで楽しませてもらいました。
室町時代の歴史はよく知りません。
飢饉と重税で百姓が苦しんでいた時代。素浪人の蓮田兵衛(大泉洋)が立ち上がり、一揆を起こす話。クライマックスは、大迫力でした。
この大泉洋さんがメチャカッコいい!凄腕の剣豪であり、やることなすこと型破り!それでいて貧しい人たちには優しく接する。
ただね・・・
ごめんなさい、メチャクチャ個人的な意見で申し訳ないですが、大泉洋さんじゃちょっと違うかな。もうちょっと野性味のある人にやってほしかった・・・
北村一輝さんが出てたけど、逆だったら面白いんじゃないかなって思っちゃった。
【ネタバレ】
蓮田兵衛の最期が切ない。潔くてカッコいい。だから尚更、大泉洋さんじゃちょっと・・・カッコ良すぎちゃうんだよね。
余談ですが、1年であそこまで強くなる才蔵は何者?修行が凄かったのかもしれないけど、あの無双ぶりは大したもんです。
大泉洋の新境地、東映が挑む西部劇風時代劇アクション大作!
IMAX版先行上映にて。
寛正の土一揆(1462)の首謀者として、後の歴史に一行のみ残される事になる浪人 蓮田兵衛(はすだひょうえ)の逸話を元にした垣根涼介の同名原作を映像化した時代劇アクション大作。蓮田兵衛を大泉洋、兵衛の弟子となる棒術使い才蔵を『なにわ男子』の長尾謙杜、兵衛の悪友にして幕府の治安維持組織の長 骨皮道賢を堤真一が演じる。
応仁の乱(1467)直前の京都。長禄・寛正の飢饉(1459〜1461)により、多くの難民が京都で息絶え、餓死者は8万人にも及んだ。それにも拘らず、幕府をはじめとする大名や高利貸達は、民の窮乏を他所に悠々自適な生活を送っていた。そんな中、蓮田兵衛という1人の浪人が京を訪れ、道賢率いる足軽集団に捕えられた才蔵を貰い受ける。才蔵の棒術に何かを感じ取った兵衛は、自らの師である唐埼の老人(柄本明)の元に彼を1年預け、棒術の才を開花させる。やがて、兵衛は成長した才蔵らと共に、かねてから計画していた一揆の為に動き出す。
私は原作未読で、ポスタービジュアルからは、硬派でお堅い時代劇をイメージしていた。しかし、XやFilmarksでの試写会組の高評価ぶりから、興味を惹かれて先行上映に参加。蓋を開けてみると、音楽や演出に西部劇風の雰囲気を纏わせた異色の時代劇感を醸し出していた。クライマックスで兵衛達無頼漢が並び歩き、足利義政の屋敷へと最終決戦に向かう姿は、さながらサム・ペキンパー監督の『ワイルドバンチ』(1969)のよう。
主演の大泉洋が初めて本格的なアクションに挑んだという本作。演じる蓮田兵衛は、普段はにやけ顔で飄々としていながらも、内に秘めた信念や剣の腕は確かな魅力を兼ね備えている。
また、彼の弟子となる才蔵を演じた長尾謙杜の演技は、未成熟ながらもウブで無骨な雰囲気を漂わせる才蔵にマッチしており、クライマックスで兵衛すら凌ぐ達人として覚醒する姿は圧巻。そんな兵衛らと敵対する道賢役の堤真一は、流石の名優っぷりで貫禄十分。チョイ役ながらも憎たらしい悪役っぷりで物語のクライマックスを盛り上げた名和好臣役の北村一輝も流石。
作中幾度となく展開される殺陣シーンの数々の迫力には、「流石、東映!」と唸らされる。去年『侍タイムスリッパー』という時代劇へ熱いエールを送った作品を目にしていただけに、時代劇の殺陣にしっかりとした迫力があるのは嬉しかった。そうした確かなアクションの下地以外にも、才蔵の修行シーンや覚醒シーンにはCGやワイヤーアクションといった現代的な手法も使い、邦画アクション大作としての見応えは十分だった。
また、物語後半で展開される一揆シーン、特に二条通りでの夜間のアクションは、かなりの予算を投じたであろう気合いの入った仕上がり。
しかし、これは原作の抱えていた問題なのかもしれないが、兵衛と才蔵の関係性がラストで重要になる以上、才蔵の修行に少なからず兵衛も関わるべきだったのは間違いない。何なら、修行の仕上げを武者修行ではなく、兵衛との一騎打ちにしても良かっただろう。そこでは兵衛に軍配が上がりつつも、兵衛は確かに才蔵の中に達人としての可能性を感じるといった演出の一つでもあれば、最後の教えとして“道賢と自らの一騎打ちに手を出さない”という「耐える事」の意味も、より一層重さが増したように思う。また、兵衛が修行に関わっていない以上、道賢が覚醒した才蔵を目にした際に口にした「(兵衛のやつ)育てたか…!」という台詞にも、「いや、育てたのは老人ですけどね」と違和感が生じてしまった。
本作最大のマイナスポイントが音楽。西部劇風の音楽こそ、シーンの演出もあってキマるものの、日常シーンや何気ない場面で掛かる音楽は悉く間抜けな印象を受けてしまい、それが物語への没入感を阻害していたのは否めない。作風とミスマッチ、もっと言えば平凡でダサい印象だったのは残念だった。
武田梨奈演じる声を発せない朝鮮人の達人である超煕(ちょひ)や、才蔵の実力に惚れて仲間に加わる衛門太郎らの活躍も、中途半端にキャラ立てした以上はもう少し活躍の場が欲しかったし、その後どうなったのかも気になった。
しかし、それでも邦画アクション大作として気合い十分なのは伝わってきたし、多少のマイナスポイントを埋め合わせるだけの熱量とアクションシーンの数々は劇場のスクリーンで鑑賞する価値があるのは間違いない。
原作読者です
内容が原作より何十倍もコミカル
兵衛が3倍飄々としてる
道賢が8倍スタイリッシュ
そして何より才蔵が100倍元気(笑)
私のイメージの中では才蔵はほとんど笑わないしそれほど感情豊かではないと思っていた。
長尾謙杜さん演じる才蔵はよく泣くしよく笑う。
長尾さんならではの演じ方なんだろうなと思った。
映像化が決まって、才蔵をアイドルの方が演じると知った時序盤の失禁シーンや、芳王子に喰われるシーンは無いだろうなと思ったらあって驚いた。攻めたな。
映画オリジナルの、御所の門に『無頼』を貼り付けるシーンがとてもよかった。1番好きなシーン。
前述した通りとてもコミカルになっていて、クスッと笑えるシーンもあって面白かった。
特に才蔵が芳王子に喰われた後、ニヤケが止まらないところは劇場全体がクスッとなっていた。
ただひとつ、劇伴が……
緊迫したシーンで日常パートみたいな音楽流れるし、何度も西部劇みたいな音楽で違和感を覚えた。
時代劇普段見ないから分からないけど、時代劇ってこういうものなのだろうか?
作品はコミカルで見やすく勢いもあるが、劇伴が違和感だったので星3つ。
駆けつける
と思ってましたよ!武田梨奈さん。口のきけない役が又イイ。
2羽?のウサギ優もじっとしてましたね、名演。
少林寺みたいな特訓とか、エンタメに特化していて正解。室町時代まだ鉄砲が無いから・・将軍も公家の延長みたいでもの珍しかった、十一人の賊軍より良かったですね。
今の世だと、上級国民が自分のために徳政令を悪用しているので、そろそろ何かが起きそうで怖いですねえ
2025.1.17 イオンシネマ久御山
2025年の日本映画(135分、PG12)
原作は垣根涼介の同名小説
実在の人物・蓮田兵衛の徳政一揆を描いたアクション時代劇
監督&脚本は入江悠
物語の舞台は、1461年(寛正1年)の京都
疫病と飢饉に見舞われた日本では、食うに困る者が続出し、重税によって人々はさらなる困窮に喘いでいた
悪党・骨皮道賢(堤真一)が洛中警護をする有様で、贅を尽くす貴族は洛中にこもって好き放題を行っていた
ある日のこと、借金を返せない家に押し入った金貸の僧兵・法名坊暁信(三宅弘城)は、落武者の倅・才蔵(長尾謙社)に主人を殺すように命じたが、彼には殺すことができなかった
その後、酒宴で泥酔する僧兵たちだったが、そこに道賢一味がやってきて、皆殺しにして金を奪ってしまう
才蔵も連れ去られ、彼らの所有物と成り果てた
そんな彼らの元に、道賢から呼び出された蓮田がやってきた
道賢は一揆を未然に防げと命じ、蓮田は才蔵を引き受けることになった
ひと仕事終えた蓮田は才蔵を解放しようとするものの、その強さに惚れ込んだ才蔵は弟子入りを志願する
蓮田は「1年命を預けろ」と言い、知人の唐崎の老人(柄本明)に彼を預けることになった
映画は、才蔵が老人の修行に耐え抜く様子を描きつつ、着実に一揆の準備をしていく蓮田が描かれていく
そして、才蔵の皆伝と共に手駒が揃い、決行日を決めることになった
馬借たちがふれ回るものの、隠密によって道賢にバレてしまい、彼は蓮田の元に直談判にやってくる
だが、蓮田は人々の証文を燃やすために半日だけ動くのを待ってほしいと頼み込んだ
物語は、蓮田と道賢の因縁を主軸として、2人の男を渡り歩いた高級遊女・芳王子(松本若菜)の視点も導入される
彼女は道賢の元カノで、蓮田の今カノなのだが、どちらかの子どもを二人育てているように思えた
また、才蔵を成長させる役割も担うのだが、蓮田の信念を継ぐ者として、彼の生き様を彼女に伝える役割も担っていた
ラストシーンはその伝達になると思うが、その先は察してねと言う感じに描かれていたと思う
映画は、才蔵がアクション担当という感じで、蓮田と道賢にもそれぞれ見せ場がある
勧善懲悪的な内容で、幕府を倒すまではいかないが、吉坂郷を攻撃した大名・名和(北村一輝)を簪で刺し殺すシーンは胸熱展開だったと思う
わかりやすい武士道の表現であり、民衆の我慢の限界とその打開がいつの世も変わらないことを描いていた
蓮田は御所の門に「無頼」の文字を貼り付けるのだが、これは「幕府不要」を意味するものだと思う
その後、徳政令が発布されるのだが、現代でも通じる金融のあり方と弱者救済を描いているので、アップデートをするならば「奨学金問題」あたりが何らかの動きを作りそうに思える
また、税負担の負担が収入の半分を超えてきて、それでも是正をしない政府を見ていると、令和版の一揆というものがいつ起こってもおかしくない
民衆はこのまま黙って死ぬならという思いと、施作によって犠牲になった者の無念を背負っていくので、室町の出来事だと高を括っていると、歴史の悪役になりかねないのかなと感じた
いずれにせよ、本作は「剣の達人を大泉洋が演じることをどう思うか」というところに分水嶺があり、それが評価軸になりかねないところがある
だが、一揆を企て、民衆をまとめる力であるとか、人懐こい性格で人気を得ていく素の部分においては、このキャラは合っていると思う
キャラもたくさん登場し、パンフレットでは主要な人物はほぼ網羅されているので参考になるが、モブのキャラについてはさすがに本人発信のSNSでもないと見分けるのは不可能に近い
同じような格好をして特殊メイクで顔がほとんどわからないし、瞬間芸のような登場をするキャラがたくさんいるので、キャストロールは「登場順」にでもしておいた方が良かったんじゃないかなあと思った
骨頂
IMAX先行公開での鑑賞。
普段は遠い109シネマズのどデカいスクリーンで足を伸び伸びしながらの映画は良いですね〜。
特典はIMAXデザインのポストカードでした。
ド派手にぶちかます時代劇で、とにかく汚く暴れ回る感じが爽快で揺さぶられまくりでした。
蓮田兵衛というおちゃらけているように見えて最強、誇示であるが故に貧しい暮らしをしていた才蔵が出会い師弟関係のようになっていき、そこから庶民から金を巻き上げる幕府に逆襲するために力をつけていくという時代劇のプロットに少年漫画のような熱さを加えてくれていたのでそれは好きだわ〜と興奮しまくりでした。
最初は兵衛を気味悪がっていた才蔵が兵衛の人の良さや戦闘能力の高さに惹かれ、自分を強くしていくというのもとても良く、最初は不器用だったのにどんどん力をつけていってくれてなんだか嬉しかったです。
修行のシーンがかなり見応えがありました。
水上に建てられた木の釘を打つ躍動感、四方八方から襲いかかってくる刃物をとにかく避けまくる修行と無茶をこなせるようになる才蔵の成長がひしひしと感じられてとても良かったです。
才蔵の身のこなしもお見事ですし、長尾くん凄いな…となりました。
敵である骨川の理解あるものの立場は敵という絶妙なバランスなところを堤さんがやり切ってくれているので頼もしさ全開でしたし、この人を敵に回したら絶対アカンな…という雰囲気を醸し出していました。
仲間が徐々に集まっていく流れがとても滑らかで良かったですし、それによって起きたトラブルを機に進撃を決意するという見どころも熱がこもったままお届けしてくれるのでボルテージは上がりっぱなしです。
一揆を起こすシーンの迫力は凄まじかったです。
徐々に人を集めていき、一気に攻め込んでいき、そして民をも巻き込んでの大暴れはまさに逆襲というのに相応しい絵面で否が応でもテンションが上がりました。
大人数が走り回るところでキャッキャしてしまいましたし、様々な立ち位置からどうやって本拠地まで乗り込もうかというしっかり練られた作戦にも舌を巻きまたし、虫ケラなら群れながら一丸になってぶつかっていくスタイルが最高でした。
画面に映る人の数がとんでもない事になっており、敵味方入り乱れの大激突、そこに爆発も加わるので画面は大変なことになるのですが、それでも主要キャラはしっかりと見やすい位置にいますし、音楽でガンガン盛り立ててくれるので相乗効果が凄まじかったです。
カメラワークも大変なことになっており、パルクールをやってるかのようにグルングルン駆け巡るカメラワークに思わず体が動き出しそうになりました。
ラストシーンも圧巻。
こんなにズバッと終わらせてくれるのかという潔さに感動しましたし、才蔵と兵衛の関係性にもじんわりしましたしで昂りまくりでした。
ちょっと惜しかったのが劇伴で、めっちゃ明るい音楽が流れるのでその度に水曜どうでしょうがちらついてしまう自分がいました。
なんであんなポップだったんだろう…。
終盤は終わる終わる詐欺の連続でお腹いっぱいにはなってしまいましたが、パワーのある映画を堪能できて最高でした。
時代劇が盛り上がってきた中での今作、めちゃくちゃ楽しいのでオススメです。
鑑賞日 1/14
鑑賞時間 15:55〜18:20
座席 M-16
長尾謙杜くん演じる才蔵がとにかくかっこいい!!!
原作を拝読し、才蔵がこの作品の要であることは否応なしに伝わりました。才蔵を演じるに足る役者を探すのは本当に大変だったことと思います。しかし、先日IMAX上映にて映し出された才蔵は目を見張るものがありました。
まず、表情が素晴らしかった。映画冒頭の天涯孤独で餓死寸前の落胆や諦め、悲しみが入り混じっていながら、それらが主張しすぎず自然に物語に溶け込んでいたこと。そこから兵衛と出会い、人生が色づき始め、才蔵の人生の歯車が動き始める。少しずつ色づいていく表情に、先ほどまででは見られなかった少年らしい笑顔が見えました。そこからの修行シーンでは少年から青年に変わっていく、洗練された表情を見ることができました。時代の先を見ているかのような表情に惹き込まれました。表情のグラデーションが素晴らしい。
そして圧巻の殺陣。これに関しては公開前に監督が偉業であると話されていたり、別の方には佐藤健さんが主演を務めた『るろうに剣心』剣心の殺陣に似たものを感じると話されていたり、半信半疑になるような褒め方をされており、そこまで持ち上げて本当に大丈夫かと心配すらしていたのですが、そんな心配はいりませんでした。長尾くんが挑戦したワイヤーアクションには『るろうに剣心』のワイヤーコーディネーターの方がついており、そこからもクオリティの高さが保証されていましたが、そのワイヤーアクションがさらりと描かれていたところに技巧を感じました。もちろんこのワイヤーアクションも見所ですが、私が特に目を見張ったのは地上戦での棒術シーンです。修行シーンからスタントなしと聞いていたので、本当に?!と疑ってしまうほどのクオリティで驚きました。修行終盤から最後にかけての才蔵の棒術は流れるように無駄がなく、“動きを覚えた”アクションではなく、“自然に動いた”アクションにすら見えて、素晴らしかったです。また、修行前と修行後で棒術の軌道が明らかに読みづらくなっていたり、次に行く動作が速くなっていたり、今作の見どころである才蔵の“成長”を感じることができ、たいへんよかったです。また、幕府軍と一揆勢との大乱闘シーンでは人がごった返す中であの長さの獲物を振り回すのは難しかったと思いますが、とてもスムーズに立ち回られており、そこにも大感動でした。そして、外してはいけないのは最後の才蔵の独壇場での大立ち回り。あれは圧巻でした。皆が疲労困憊の中、才蔵が中央に躍り出て、感情のままに棒を振る様は鬼のような凄みがありつつ、冒頭の用心棒時代の大暴れシーンとの対比がなされており、才蔵の成長を感じました。
次の時代を切り開いていくであろう才蔵が幕府の門前に辿り着くシーンは、次世代の息吹を感じさせる、希望の光のような場面で、考えさせられるものがありました。
長尾くんに関してもう少しなところを上げるとすれば、滑舌でしょうか。表情や縦が素晴らしいので勿体無い!でも、本当にそれだけです。才蔵が時代の兵法者に成り上がったように、長尾謙杜という俳優の大きな可能性と未来を感じさせる作品でした。
圧巻の大立ち回りは必見!
ラストシーンで思わず一緒に声を出して一揆だー!と叫びたくなるような、物語に強く没入できる作品でした。
物語は大泉さん演じる兵衛の世直しと彼に拾われた少年・才蔵の成長物語の二軸。軽快でコミカルなシーンも挟みますが、基本のストーリーは重め。個人的には最初は獣のようだった才蔵が人に触れ成長し、ラストで兵衛に未来を託されるシーンにグッときました。
物語の面白さもさることながら、あれだけの人数を集めた大立ち回りを見れるのもこの作品の魅力。この作品の髄まで楽しみたいなら映画館の大画面で浴びるのがおすすめです。
映画であることの良さがぎゅっと詰まってた超力作でした。
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