劇場公開日 2025年1月17日

「イーストウッドにはなれなかった」室町無頼 文字読みさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5イーストウッドにはなれなかった

2025年2月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

2025年。入江悠監督。室町時代末期、京都では疫病が流行り多くの人が死んでいるが、朝廷はなすすべがなく、人々は重税に苦しんでいた。武芸を売りにして各地を渡り歩く浪人は人々の苦しみに思いを寄せ、借金帳消しの一揆を企てる、という話。
腕に覚えがある孤高の主人公(大泉洋)が、虐げられた庶民に見方して戦いに挑み、勝ってどこかに立ち去る(または死んでしまう)というイーストウッド的な物語にもなりえたのだが、アクションの美味しいところは弟子の若者の六根棒使いに譲ってしまっているのが残念。もちろん、この青年の成長する過程(主人公が教育する過程)が一つの軸ではあるのだが。しかも、ニヒルな男がごくまれに情愛を見せるから涙を誘うということになるのだが、主人公のニヒル度が足りないため、情愛との落差が足りず、泣けない。大泉の人が良すぎるということか。イーストウッドになれたかもしれなかったのに。

文字読み
おおとりさんのコメント
2025年2月8日

僕は譲ったので良かったと思いました、
大泉洋の人斬ってからの間は想像しただけで似合わないので

おおとり