「前半は期待したんだけど」室町無頼 Lhowonさんの映画レビュー(感想・評価)
前半は期待したんだけど
いつも通り、ひょうひょうとした大泉洋が一揆を画策する話。
実は何年も準備していたのか?いや、ノー・プランでは?作戦はアレだけか?
すごく沢山のキャストが実際に闘っているのは一つのもどころなんだけど、全然刃物を使っているように見えないんだよ。みんな、大声だしておしくらまんじゅうしているみたい。心臓に刀が貫通しているのにいつまでたっても死なないし。迎え撃つ、幕府側も酷い。敵が攻めてくるのを動かず待っているし、弓矢を使うのは一分位だし。
目的は証文を燃やすことなのに、証文握って喜んで踊ってるよ。奪い返されたらどうするんだ。耐火性の倉は全くなさそうだから、火をつけて逃げれば良かったんじゃないの。一揆を起こせば、一族で死刑になるかも知れないのに悲壮感がないの。もっと、計画を練って、真剣に闘って欲しい。バカばかりに見える。
柄本明が長尾謙杜を鍛えるのは、酔拳や蛇拳をやりたいんだと思うけど、途中の苦労を見せないで突然達成できちゃうの。柄本明は自分では何もしないし。長尾謙杜はアクション頑張っているんだけど、大根なの。大根なのはまあいいが、いつも叫んでいるので日本語が聞き取れない。もう少し、何とかならなかったのか。
出番が少ないが、武田梨奈のアクションは良いな。サケばっかり飲ませないで、闘うところがもっと見たい。
あと、音楽。モリコーネもどきで西部劇見たくしたかったんだろうけど、途中でニューミュージック調、クラシック調、テクノ調とか色々出てきて、感情をどう誘導したいのかさっぱり分からない。テクノになっら笑えてきたよ。
入江監督は「シュシュシュの」とか大好きなんだけど。原作に問題があるのかしら。最近の時代劇としては規模がでかいので、もちょっと(だいぶ)頭を使えば良い作品になったはずなのに、残念でした。