マイ・スイート・ハニーのレビュー・感想・評価
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多幸感に包まれるコメディラブストーリー
ユ・ヘジン主演のコメディラブストーリーで、予告もおもしろそうだったので、期待して公開初日に鑑賞してきました。
ストーリーは、製菓会社の有能な研究員であるチホが、兄の借金返済に行った際、シングルマザーのイルヨンと偶然出会ったことをきっかけに、二人は一緒に食事をする“食べ友”となり、恋愛経験のないチホは自分の中に芽生える感情に戸惑いながらも、イルヨンへの想いが募り、何の変化もなかった日々がしだいに色づいていくというもの。
純粋で恋愛に奥手なチホと新たな恋に積極的なイルヨンのやりとりが微笑ましく、最初から最後まで温かく幸せな気持ちで見守ることができ、鑑賞後は多幸感に包まれます。若い世代の燃えるような激しい恋と違い、大人でありながらもウブで純粋なチホの言動が微笑ましく、誰もが彼の恋を応援したくなります。
この手の作品はハッピーエンドと相場は決まっているので、安心して二人の恋を見守っていられます。そこに、なかなか鈍いチホと積極的なイルヨンの温度差や、それぞれの家族や同僚を巻き込みながらの緩急をつけた展開を取り入れ、最後まで楽しく鑑賞できます。周辺人物も、イルヨンの娘、チホの兄貴や同僚など、いい人ばかりなのも気持ちいいです。恋のライバルになるかと思われた上司のキムも、なにげにいい人で好感がもてます。
終盤は韓国作品らしく、さまざまな伏線を一気に回収しながらの着地が心地よいです。坂道に車を停めて降りて駆け寄るシーンは、絶対に冒頭の階段シーンの対比で、つまずくイルヨンを今度はチホがしっかり抱きしめる流れだと思ったのに、それがなかったのは残念。とはいえ、家族ぐるみの大団円に、こちらも温かい気持ちになれました。
ただ、もう少しひねりや深みがあるとよかったです。例えば、チホのキャリアが作中でもっと生かされ、終盤のテレビ討論の場で、さまざまなフレーバーのバランスが新たな味を生み出すお菓子に例えて恋愛を語り、それがイルヨンや家族だけには伝わる、なんて感じでもよかったかなと思います。逆に、イルヨンの内縁の夫のヘビハンターは、全く不要だと思います。ストーリーに深く絡まないし、そこに尺を取られてテンポが落ちたように感じます。とはいえ、全体的に満足度が高く、後味のよい作品なので、興味のある方はぜひ劇場でご覧ください。
主演はユ・ヘジンで、チホが自分の気持ちに気づいてイルヨンに好意を寄せていく微妙な変化を好演しています。共演のキム・ヒソンも、自分の気持ちに素直でありながらも、家族の存在が自身にブレーキをかける姿を好演しています。脇を固めるのは、チン・ソンギュ、ハン・ソナら。
まさかの、危うく泣く!
複合技でくる笑いの波状攻撃
100%
コメディもの。韓国文化に通じていると有利かな。
今年168本目(合計1,260本目/今月(2024年5月度)2本目)。
(前の作品 「コーヒー・シガレッツ」→この作品「マイ・スイート・ハニー」→次の作品「ドクちゃん フジとサクラにつなぐ愛」)
韓国映画といえばいろいろなジャンルがありますが、いわゆるアクションシーン等といったものがない、結婚するのしないのをめぐめぐったドタバタコメディもの。
韓国の文化についてある程度詳しいとよいかなと思える点は最後にまとめるとして(これはまとめています)、5月2週に何か選ぶならおすすめといったところかなというところです。
日韓は文化もよく似るといわれますが、文化でやはり違う点はあり、その「差となる部分」の描写の字幕の部分をうまく工夫したなぁ、といったところです(これも後述)。謎解きものではないですが、最後の「あのエンディング」には実は示唆するようなヒントがあるので、ある意味で「謎解きもの」と見るベクトルもあるんじゃないかというところです。
採点上、特に気になった部分がないのでフルスコアにしています。
恋愛コメディドタバタものが好きな方にはぜひ本作を、といったところです。
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(減点なし/参考/序盤のテレビ局「SBS」)
・ 韓国にも国営テレビ、民間テレビ局がありますが(日本のNHKにあたるものは、韓国ではKBS)、SBSは代表的な民間テレビ局です。
(減点なし/参考/「ごま油あり、なし」の話)
・ キンパは日本語で「海苔巻き」と訳されますが、酢飯を使う日本に対して韓国ではごま油を使う特徴があります。それが上記に書いた日韓の文化の差異にあたるところですが、うまくその差を使って訳し分けたなといったところです。
(減点なし/参考/「キンパ天国」について)
これは実際に韓国にもこのお店はありました。
実は古い時代には、「キンパ天国」は商標と考えられていましたが、特許庁(日韓で制度の変わらない部分はあえて日本で基準で記載)から、「天国」というのは「最高である」「一番である」という程度しかなく、「キンパ」という国民食が「一番おいしい」程度では商標にならない(独創性を主張するに乏しい)という理由で商標登録を拒否されてしまいます。
この結果、韓国国内に色々な「キンパ天国」のお店ができるようになり、一部日本でもそのようなお店はありますね。
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女性陣が強い
フツーに良い話
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ゆる〜い大人のラブコメ【74点】
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