「やっぱりなあ・・・」Cloud クラウド 泣き虫オヤジさんの映画レビュー(感想・評価)
やっぱりなあ・・・
菅田将暉主演の割には,宣伝等地味な公開。
黒沢清作品という点で不安を感じたが,菅田将暉に期待して観賞。
【物語】
町工場に勤める吉井良介(菅田将暉)は真面目な勤務態度で、社長・滝本(荒川良々)にも認められていた。恋人・秋子(古川琴音)とも安定した関係を築いていたが,吉井はネット転売屋というもう1つの顔を持っていた。ハンドルネーム「ラーテル」としてネットで商品を売りさばいているのだが、ときに相手の弱みに付け込んで、非情な価格で買い叩いたり、如何わしい商品を買い付けたり、 手段を選ばず人気商品を買い占める等、かなり危ない手段で商品の仕入れては高値で売りさばいていた。うまく行くときは数時間で数百万円の利益を稼いでいた。
あるとき勤務先のから管理職への昇進を打診されるも断り、工場を辞める。郊外に事務所兼自宅を借り、転売1本で食っていくことを決意して秋子と共に転居。なんとか転売業が軌道に乗ってきたとき、ネット上でラーテル襲撃メンバーが公募されていた。
【感想】
黒沢清監督,俺にはどうしてもこの監督は合わないようだ。一般にはこの監督を評価する向きもあるようだが,過去作において俺はどうにも許せないほど,嫌いな作品から,「ちょっとなあ」いう作品まで。個人評価としては★1から最良で★3しかこれまで無い。今作は菅田将暉主演ということで,今度こそ良いと思える作品に出合えるかと少しだけ期待したけれど・・・
黒沢作品としてはマシな方ではあったが。
冒頭から入りこめこめなかったし,最後まで何と言うか,何を描きたいか伝わって来ない。前半と後半では空気が全く違う意外性のある展開とは言えるけれど,面白いとは思えなかった。
恋人秋子の位置づけも良く分からなかった。
強いて良い点を上げれば,菅田将暉,窪田正孝,荒川良良はさすがの演技を見せてくれたくらい。