「ラーテル」Cloud クラウド uzさんの映画レビュー(感想・評価)
ラーテル
滝本はもっと普通で実直な雰囲気の人の方が、秋子はもっと色気のある人の方がハマるだろう。
でも、そのあたりは多分ワザとなんだと思う。
何人かのキャラが突然それまでの印象とは違う行動を起こすことも含めて、違和感を演出してる。
それら自体に意味はあるのだけど、ちょっと重ねすぎ。
そのせいで、題材の割にリアリティはないし、終盤に「組織」とか言い出すから、もう…
吉井の“仕事”ぶりも、フィギュア以外で“被害者”の描写がないので後半の展開が唐突に映る。
村岡、滝本、三宅の動機は転売関係ないし。
ピアノ線(?)の罠の次のカットで退職とか、シーンの繋ぎがよく分からない所も。
終盤の緊張感はそれなりなのだけど、見張りも置かず全員でゾロゾロ動くのは馬鹿なの?
銃の扱いとか佐野くんの感情とかは一旦流すが、クライマックスがだらだら長い。
途中で秋子に声を掛けさせた意味もないし、そのせいで最後の展開も読める。
あの状況で、佐野に忠告された直後に「クレジットカードは?」って言われて出しますか?
とか色々言いつつ、『蛇の道』『Chime』に比べたら普通に楽しめたので、相当甘めに星つけちゃう。笑
「“誰もが標的になりうる”見えない悪意と隣り合わせの“いま”ここにある恐さを描く」とか書いてあったけど…
だったらもう少し地に足つけた描写でないと。
食事シーンが無いのも現実感を失わせおり、テーマと演出が真逆を向いてる。
秋子の紹介に「謎多き」とか付けるのも余計だよね。
あの物件が7万で借りられるなら、まずはそれを転売(又貸し)するけどなぁ。
コメントありがとうございます。
> 秋子は途中で声掛けてきてなければ、リアリティも意外性ももう少しあったかと。
そうですよね。ついでにナイフは、最後まで隠しておいてほしかった。